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日々の便り

 

TU-8150でGolden Blackを試す

昨年の今頃は確か熱を出していたかと思いますが、今年は正月を自重して過ごした甲斐もあり、どうやら無事に一年のスタートを切ることができたようです。とはいえ、正月は専ら寝ていたもので、その分の雑用は全部後ろ倒しになっているため、大変忙しくて仕方ないのですが。

後回しになっていたのは用事ばかりではありません。趣味関係も、色々と。その中の一つが、TU-8150のカスタマイズです。実は冬のボーナスでちょっとお高いカップリングコンデンサを購入していまして、正月はそれで遊ぼうと思っていたのですけれど、結局手を出さずに置きっぱなしになっておりまして。MUSES2のように半年放置にならないように、この三連休で装着と慣らしをやってしまうことにしました。

Golden Black 0.1uF
Golden Black 0.1uF posted by (C)circias

というわけで、上の写真がそのお高いコンデンサです。アムトランスのGolden Blackというブランドで、なんでもビンテージオイルコンの代替品になることを目的とした国産の新商品なのだとか。型番は「AMCY-104/630」です。コンデンサは上を見れば万円クラスがあるのですが、これは一本1800円くらいですので、お高いと言っても中堅どころですね。

とはいえ、これまでコンデンサといえばOrange Drop一択でしたので、私としては大冒険です。オレンジドロップは素直に音をアップグレードしてくれるのですが、果たしてこのコンデンサはどんな特性があるのでしょうか。

2020-01-13
2020-01-13 posted by (C)circias

交換するのは、写真中央のMT管ソケットの左右に写っている、緑色のフィルムコンです。C103とC203ですね。これを、オイルコンデンサに置き換えるわけですが・・・。普通のキットですと、素子のサイズが何倍にもなってしまうので、配線で苦労することになります。

しかし、TU-8150は予めここを大型コンデンサに置き換えることを想定してプリント基板が作成されているので、単純に置き換えるだけで良いのですよね。最近のELEKITのアンプはどれもこの配慮があるので、私のような改造好きはとても助かります。というわけで、サクッとフィルムコンを外して置き換えを。

2020-01-13
2020-01-13 posted by (C)circias

作業は60Wのコテと半田吸い取り器で素早く行いました。なぜ60Wかというと、ワット数の低い半田ごてで一度固まったハンダを溶かそうとすると時間がかかりすぎ、かえってプリント基板を痛めるからです。コテでグリグリやるくらいなら、強力なコテで一瞬で溶かす方が、基盤を傷めずに済むんですよね。

新しいコンデンサの半田づけも、もちろん60Wで。私はWBTの無鉛銀半田を使っていますが、60Wなら2秒弱で理想的な半田付けが可能です。コテを当てている時間は実質2秒もないと思いますね。これが30Wとかでやろうとすると、半田は溶けないし基盤につかないしイモハンダになるしで、ろくなことがありません。

さて、ものの10分程度で付け替え自体は完了し、組み上げてさっそく音出しをしてしてみた訳ですが・・・最初の印象は、「音が丸い、音が重い」でした。明らかに低音が大きくなっていて、しかもスピード感が増しています。おかげで低音楽器の表現はずいぶん格好良くなりました。ところがそのトレードオフとして、高音の輝きがなくなって、音が全体的に丸くなってしまったのです。

印象としては、ヤマハのピアノがベーゼンドルファーになったような変化、といえばわかりやすいでしょうか。確かに音は厚くなり、柔らかくなり、重くなり、艶めかしくはなったが、輝かなくなった、という。それが最も顕著に出るのが、アコースティックギターです。このアルバムの一曲目の「Aqua」が、なんかコロコロした印象に(笑

○Be.: Tones


しかし、諦めるのはまだ早い。この種の部品は大抵の場合、慣らし運転で音が変わるのです。というわけで、バッハやらグリーグやらを流しっぱなしにして、外出。24時間、稼働状態を維持してみました。で、本日改めてこのアルバムを聴いてみたのですが・・・戻ってきましたよ、高音の輝きが。

交換したての良い部分はそのままに、高音にも張りが戻ったことで、音がそっくり一段階グレードアップされたような形になりました。とはいえ、やっぱり以前と比べるとやや高音の刺激は弱くなっていると思います。例えば、古楽器のキシりやギターのアタック、ボーカルの擦音の類が大音量でも耳に刺さらなくなったので。

そのため、以前より大音量で音楽を流しても、耳が痛くなるようなことがなくなりました。もしかしたら、デフォルトの状態では高音はやや過剰に尖っていたのかもしれませんね。

一時はどうなることかと思いましたが、このコンデンサはなかなか良さそうです。果たしてお値段分の効果があるのかと言われるとちょっと微妙な気もしますが、この密度感のある音は、間違いなくデフォルトのコンデンサよりはずっと良いと思いますね。ボリュームを上げても煩くないというのは、バランスが良く歪みが少ない証拠ですし。

というわけで、アムトランスのGolden Black、このまま使い続けてみようと思います。ナチュラルな音が好きな方、柔らかめの音が好きな方には、お勧めできるのではないでしょうか。ドンシャリ好きの方には向かないと思いますが。



TU-HP03でMUSES02を試す

お正月三日目の東京は、穏やかな晴れの1日になりました。気温もそれほど低くなく、絶好のお出かけ日和ですね。私も朝からカメラを持って出かけようと思っていたのですけれど、そこへ思わぬ雑用が入りまして・・・結局昼過ぎまでかかってしまい、外出は断念することに。控えめに言って最悪ですが、凹んでいてもしかたありません。ここは気を取り直して、昨年から宿題になっていることを幾つか片付けていくことにしました。

で、宿題になっていることのひとつというのがこちら。ElekitのTU-HP03のOPAMP交換です。物は試しで交換用のOPAMPは買ってあったのですけれど、素の性能が良かったもので、改造の必要を全く感じなかったものですから、ついつい後回しになってしまっていました。

2020-01-03
2020-01-03 posted by (C)circias

デフォルトで積んでいるのは、新日本無線のNJM2114DDです。この状態でのTU-HP03の特性は、一言で言うなら「素直」ですね。まぁElekitのアンプはほとんどの場合、素直で癖がないんですが。特に欠点らしい欠点もなく、入力を素直に増幅してくれるので、そのままでも充分に音楽を楽しめます。増幅ついでに音はやや柔らかくなり、少しだけ中音域が強調されるので、いわゆる「真空管っぽさ」も感じられるでしょう。

というわけで特に不満らしい不満もないTU-HP03ですが、折角改造できるようになっているのですから、何も試さないのは勿体無い・・・というわけで、購入してすぐにMUSES02を仕入れていました。そう、TU-8150でボツになったあのMUSES02に、一個買い足したわけです。

二つ買うとちょっと高価な気がしますが、今浮いている一つに、もう一つ買い足して有効利用するのなら、そんなに無駄遣い感はありませんよね(強弁)

2020-01-03
2020-01-03 posted by (C)circias

交換作業は実に簡単。電池交換と同様に蓋を開けて、見えているOPAMPをサクっと差し替えるだけです。これ自体は時間がかからない作業なのですが、やはり聴き比べはしっかりとやりたいではありませんか。となると、どうしても時間のある時でないといけません。で、お正月になってようやく、使える時間ができた、と。思えば2019年も忙しい一年でしたねぇ。

さて、テスト環境は以下の通りです。

アンプ:ELEKIT TU-HP03
音源 :Focusrite Scarlett Solo (Direct Monitor ON)
ヘッドホン:SENNHEIZER HD580

まずは中高音の感触を聴き比べようということで、こちらのアルバムを聴いてみました。

○James Ehnes: Bartók: Works for Violin and Piano, Vol. 1


バルトークのピアノとバイオリンのためのラプソディ。いつぞにハイレゾ版を購入しまして、以来よく聴いているアルバムです。いやぁ、James Ehnesさんのバイオリンがもう絶品なのですこれが。力強くも艶やかで、同時に歯切れよく、しかも正確無比。現状、私は彼を超えるソリストを知りません。

それはともかく、聴き比べてまず感じるのは、ピアノの残響が随分と立体的になったなという事。NJM2114Dの残響も悪くはないのですが、比べてみると平坦だったのがわかります。MUSES02の残響は、より空間的と言いますか。前後左右に溶けるように拡散していく感じが聞こえるのですね。これは凄い。

バイオリンの音色はそんなに変化しませんでしたが、やや重さが加わったかな? という気もします。弱音の表現は、以前より豊かに聞こえるようになりましたね。おかげで、以前ならちょっと退屈していたバイオリンソナタ第二番(BB85)の最初の方を退屈せずに聞くことができます。ただ、ピアノの音ほどの劇的な変化ではないですね。

次に聞いてみたのがこちら、クラシック好きでなくても大抵の人が知っている、バッハの無伴奏チェロ組曲です。えぇ、某アニメのせいですね。別に悪い事ではないのですけれど、この曲をアレにからめて語られるとイラっと来るのは心が狭いでしょうか。でもバッハ信者であることを自認する私といたしましてはですね(以下自重)

○Martin Zellar: 6 Suites & Violoncello Solo Senza Basso


Zellerさんの重々しく力強い、それでいて柔らかく歌うようなチェロの音色が素晴らしいアルバムですね。恐らく、このアルバムの一曲目の音色は、みなさんがイメージするバッハの無伴奏チェロ組曲のイメージそのものなのではないでしょうか。

まず感じたのは、やはり空間の広さです。なんか広い・・・そんな第一印象。チェロの音色も以前よりこう、重心が下がっているような気がします。あと、目が詰まったといいますか。弱音の掠れるところで、音に芯がありますね。やはり弱音の表現が格段にましたのと、空間表現がより緻密になったのは間違いないようです。

なんだかこのままチェロの音色にずっと浸っていたい気分ですが・・・クラシックばかりではバランスが悪いので、次はロックに行ってみましょうか。聞いてみたのはこちらのアルバム。JETのShakaRockです。今度はCD音源をAppleロスレスで。

○JET: Shaka Rock


まず、ボーカルとバックのバランスが少し変わりました。以前はボーカルが前にあって、それ以外は後ろという感じでしたが、今はボーカルが中央にあって、他が周囲から包んでくる感じ。左右と奥行き方向に明確な広がりを感じます。これはソロではわからない変化ですね。

それと、キックドラムが鋭くなったこと、以前は一種類だと思っていたパーカスにいくつか種類があることが分かったことが挙げられます。一曲目のK.I.A.の印象の変化が凄い。こんなに情報量の多い曲だとは思っていませんでした。She's A Geniusのギターの音色はぶっとく力強くなりました。躍動感マシマシですね、これは。ちょっと疲れるくらい(^^;

最後は女性ボーカルを試してみましょう・・・といっても、ほとんど選択肢がないのですが。昔からすごく苦手なんですよね、女性歌手って。まず脳みそスッカスカな歌詞がムカつくし、コビッコビの発声にサブイボ出るし。あれって結局、男が妄想する可愛い女の子とやらを再現したものなわけで、現実との乖離があまりにもあんまりだと思いませんか。そも、それ書いてるの大抵オッサンですからね?

あれを可愛いとか思う感性は、私にはありません。むしろ、死ねばいいのに。まぁともかくです、というわけでこのアルバムを選択。

○森山良子:Living


バランスがいいですね。森山さんの声は太く生々しく、しかしバッキングとのバランスは崩れることなく。定位が良くなったのでしょうか、空間に対する楽器の配置が以前より意識されるような気がします。いつも音源比較に使っている、最後の一曲「家族写真」。その歌い出しは、熱量が増したせいで儚さがなくなってしまいましたが、バックのピアノも太くなっているので違和感はありません。むしろ、この暖かさが本来の音だったのかな、と。

サビの最初の音も、全体的に太くなったおかげで、以前のようなややヒステリックな感じがなくなりました。張り上げているのではなく、余裕を持って上がっていくような。おかげで、曲全体の重心が下がって落ち着いた感じですね。もともと心地よい曲が、より心地よくなりました。

しかし、良いですね、この曲。いわゆる昭和の幸せなご家庭のイメージ、といったところでしょうか。そこそこ広い、庭の見えるリビングで、家族が団欒しているようなイメージの歌詞。落ち着きのある森山さんの声のおかげで、人生の重みのようなものを感じます。実体験はないのに、なんでこんなに懐かしくなるんでしょう。

さて、一通り聞いてきましたが・・・どうやらMUSES02、相当に良いものであったようです。看板に偽りなしというか、値段に偽りなしというか。むしろ、TU-8150で試したときに、なぜあんなにいまひとつな印象だったのか不思議ですね。まぁ恐らくは、スピーカー等の影響や、TU-8150の真空管アンプ部の特性が、MUSES02のそれと被っていて、特性が強調されすぎた結果なのでしょうけど。

というわけで、これはそのまま採用です。いつも言っている気がしますが、こんな事ならもっと早く試せばよかったですね。



2019年の締めくくり

つい先程コーヒーを淹れようとしたのですが、何をトチ狂ったのか、コーヒーミルにお湯を注いでしまいまして。あまりに馬鹿げたミスに、思わず天を仰いでしまいました。コーヒーを飲むようになってからこちら、準備工程で致命的なミスをやらかしたのはこれが初めてです。しかもよりにもよって、コーヒーミルにお湯注ぎますかね、自分。

まぁ疲れていたのでしょう。先程から色々取り落としたりぶつかったりしていますし、ミスタイプも酷すぎますし。どうやら体力的にそろそろ限界のようです。なにしろ仕事納めから昨日まで家事で働き通しでしたし、今日は親戚の家に朝から行って、今しがた帰ったばかりでしたし。しかもあちらではまた衝撃のニュースがあったりして、心身ともに疲労困憊だったのだと思います。

おかげでミルを分解清掃する羽目になり、先程までそれにかかりきりだった訳ですが。あんなミスをやったにしては滞りなく、ミルの復旧は完了することができました。まったく、最後の最後までドタバタ続きで、実に忙しい一年でしたね。しかも、あれやこれやと厄介ごとには事欠かない一年でした。いつもの事ではありますけれども。2019年も残すところ30分ほどでしょうか。

一年を振り返ってみてまず思うのは、今年は本当に病気に悩まされる年だった、ということです。正月に熱を出して以降2ヶ月に渡り37度以上の状態が続きましたし、11月にも再び熱を出して、37度が1ヶ月。しかもその後も尾を引きまして、未だ本調子にはなっていません。疲れすぎるとすぐ微熱が出る有様で。あぁ、多分、今も出てると思います。もう測るのも面倒なんですけれども。

それでも休むことはできないのですよ。だから、治らない。するとだんだん余裕も気力もなくなってきて、メディアやらなんやらの偽善に耐えられなくなってくるのですよね。弱者がなんですって? 自分は弱者だなんて台詞、毎日5時間以上睡眠を取れる奴には、言う資格はないと思うのです。三食摂って6時以上間眠れてる君らは恵まれてるんだよ。平日の真昼間っからメディア相手にアピールする時間がある時点で余裕があるんだと分かれ、ファッションで道徳語る自称善人のペットども。

・・・おっと失礼、ちょっと毒素が漏れました。ともあれ、実に一年の25%を病気で無気力に浪費してしまったわけで、これは言うまでもなく大きな損失でした。手がけていた楽器の修理や、始めたばかりの楽器の練習や・・・色々なことが前に進み始めて、この調子でどんどん行こうと思っていた矢先、良い流れを全部ぶった切られてしまいましたし。気分は元気なつもりだったのですけれど、どうやら体の方は精神ほど元気ではなかったようです。

というわけで、2020年の目標は、まず健康、でしょうか。実に年寄り臭い発言だとは思いますが、「健康的かつ文化的」だの「過労死ライン」だのといった綺麗事を鼻で笑い飛ばせる日常を送らざるを得ない、それでも社会的には強者に分類される、弱者とやらへの配慮や善意を義務付けられた身分である以上、これは焦眉の問題なのです。

何をするにも体が資本。どんなに精神が強くても、物理的に休ませなければ体は死んでしまう以上、こればっかりはどうにもなりません。病気がどれだけ不毛で非生産的であるかと言うことを、この一年で嫌という程思い知らされましたしね。とりあえず、現在進行形でひどい口内炎と喉の腫れを抱えているわけで、これを治すのが最初の達成目標になりそうです。

あとは、そうですね。健康を確保した上で・・・何か楽しいことがあるといいなぁ。

上海の芥川龍之介

つい先ほどまでNHKで、「ストレンジャー 上海の芥川龍之介」というドラマをやっていました。NHKの年末のお約束、特別ドラマというやつですね。毎年そこそこ力の入った作品をやってくれるのですが、今年のそれは力が入っているのみならず、内容もいつものエンタメ路線とは一線を画した、実に素晴らしいものでした。

実は番宣の段階で、その映像のクオリティと、芥川本人のものとしか思えない語り口にグラグラきていまして、録画しようと思っていたのに・・・家事に忙しくしているうちに忘れてしまい、結局冒頭は見逃してしまったのですが。途中からでも録画しようかとBDレコーダを立ち上げ・・・そのまま引き込まれて、結局最後まで見てしまいました。

何にそんなに引き込まれたかといえば、まずはその雰囲気というか、語り口ですね。恐らく、彼の作品をそのまま引用した上で、その他の部分もその口調を真似て作っているのでしょう。当時の混乱した上海を淡々と、しかしなぜか迫るもののある口調でレポートしているもので、その若干棒読み気味な語りさえ彼の文体を引き立てていて、芥川ファンにはたまらない出来だったのです。

中国が敗戦によって混乱している時期の上海が舞台ですから、なんというか香ばしい内容ですし、中国が撮影に全面協力したことからも察せられるように、またぞろ頭のおかしい連中が大ハッスルしそうな気がするのですけれども・・・しかしあれ、内容の大半はNHKの創作じゃありませんからね。

文句があるなら芥川を全部読んでから言ってくれ給へ。

実際に芥川が記した上海のレポートを元に、物語として描くためのキャラクターやエピソードは創作で付加して、しかし芥川の芥川らしさは書簡や周囲の人物、そして本人の手記から感じられる姿のままに。淡々としたレポートを物語として連続させ、しかし実話からは大きく逸脱させず。いやぁ、よく作ったものだと感動しました。

年末のスペシャルドラマといえば、「坂の上の雲」もなかなかでしたけれど、私としては今回の作品の方が好きなんですよね。内容えっぐいんですけれど。ちっとも楽しくないのですけれど。しかし、そのあまりに絶望的な内容と、相反するように美しすぎる上海の情景とが不思議なくらいにマッチしていて、実に芥川っぽいと言いますか。

ここまで力の入った作品ならば、きっと再放送はあるでしょう。次こそは忘れずに録画したいものです。円盤が出るなら買ってもいい。多分見ないけど・・・何しろ絶望的なので。でもなんでだろう、この出口のない絶望感。それでいてどこか美しくて悲しいところ。芥川、なんですよねぇ。本当に芥川っぽい、素晴らしい作品でした。こういう作品を作れるのは、NHKだけなんですよね。

ところで、ドラマがどの程度創作なのだろうと思って、もう一度上海遊記を読み返してみたのですけれど・・・当時の上海の人々の品性の酷いことについては、むしろドラマの方がマイルドになっていますねぇ、それもかなり。一方で、労働運動がどうとかは、ドラマの筋立てのための創作のようです。これはまた大喜びする奴が大勢湧きそうな(笑

ヘッドレスのススメ

台風に始まり、しとしと雨に終わる。なんというか、散々な三連休でしたね。実は割と近場で氾濫もあったりで、ともすればこのあたりも「被災地」になっていたかもしれない今回の台風、風の方はともかくすごい雨だったようです。ようです、というのは、この町ではそこまで言うほど殊更酷い雨ではなかったから。実際、この近辺が源流の川は、普通の大雨とさほど変わりない程度の増水でしたし。

とはいえ、被害があるところはあったようですし、なにより交通機関は麻痺しましたし。そんな関係で外出しようにも商店すらまともに開いていない有様では、家でおとなしくしている以外の選択肢などないわけで。まぁいい機会ですし、この三連休はひたすらギターを弾いていました。

実は先月末、消費増税前の駆け込みセールというやつで、つい新しいギターを買ってしまったのです。そのギターというのがこちら。Steinbergerの下位ブランド、SpiritのGT-Pro Deluxeです。



以前から気にはなっていたのですが、出張ついでに立ち寄ったイケベ楽器で、店頭特価¥26800になっているのを見て、理性が吹き飛んだといいますか。なにしろ高級な素材なんて一切使っていないおもちゃのような楽器ですから、安いのはある意味当然なのですけれど、それにしたって安すぎでしょうと。

安いのは店頭に出ていた青と赤の二本だけでしたので、ここは青を選択。というのも、赤の方はちょっとネック先端の状態やトラスロッドの状態があまり良くなかったので。ところが、気を利かせた店員さんがわざわざもっと綺麗な在庫を引っ張り出してくださいまして、お陰でまっさらな新品の、展示品より状態の良い個体を入手することができました。

このギターの特徴はまずなんといっても小さいこと、そして軽いこと。ZO-3なんてめじゃありません。重量はなんと2.5kg。軽いと評判のSGよりさらに500グラムも軽いのですから、その取り回しの良さと言ったら。出張帰りの荷物とまとめて担いで帰りましたが、さほど支障は感じなかったほどです。

このギターの何が良いって、とにかく取り回しが良いこと。なにしろ下面が平らですから、立てかけておいても倒れる心配がないし、軽いから左手でひょいと持ち上げられるし、小さい上に余計な突起がないからPCデスク周りで取り回しても周囲にぶつかったりしない。つまり、アンプシミュレータに繋いで楽しむには最適な一本、というわけです。

しかも結構音が良いんですよ。ボディはポプラだというので、正直取り回し以外は期待していなかったのですが、これがなかなかどうして良い音がします。見た目はいかにも硬い音がしそうなギターですが、実際の音はだいぶ柔らかめ。しかし粒立ちはよく、クリーンでのストロークがとても気持ち良いですね。

ネックPUはもちろん、ブリッジ側PUも柔らかめなので、クリーンでいい感じに鳴ります。柔らかいと言ってもそれは耳に刺さらないという意味であって、高音が出ないわけではありません。というか、むしろしっかりと高音も低音も出ています。歪ませればまたそれなりに「いかにも」なエレギの音が出るので、ハイゲイン系の演奏でもしっかり活躍してくれるでしょう。

評判の悪いセンターPUですが、確かに使い道はハーフトーンくらいしかないかなと。しかし、一部の人が言うようにピックに引っかかるだのなんだのということはないです。というか、この高さのPUにピック引っ掛けるなんて、どんだけピックを突っ込んで弾いてるんでしょうね。変な癖でもあるのでは?

それにしても感動したのは、購入した個体が完璧に調整されていた、ということ。トラスロッド、弦高、イントネーションの全てが完璧に調整されていて、とにかく弾きやすいことと言ったら。まずは調整からだなぁと工具を引っ張り出した私は、一通りのチェックを終える頃には感動に打ち震えておりましたとも。

実は新品の楽器を買うのは今回が初めてで、中古込みでも楽器店で購入したのはこれが二本目なので、楽器店でのギター購入の常識というのが良くわかっていないのですけれども・・・楽器やさんって、楽器をここまでキッチリ調整してから渡してくれるものなんでしょうか。これが常識? それとも、イケベ楽器さんが特別なだけ?

なにしろ以前購入した中古は調整の「ち」の字もない状態でしたし、ヤフオクで購入した中古のEpiphoneなんて1フレットで弦高が2.5mmもあったりとか、狂気を感じる有様でしたし。そこらで買う安物楽器なんて、パーツはみんな「組み付けただけ」で、最悪アライメントも出てないものがあったりするものだと思っていたものですから、たかが3万しないこのギターが完璧に調整されていることに衝撃を受けたわけです。

まぁ少なくとも、イケベさんは信頼できる楽器店だということで、間違いはなさそうですね。こういう対応をしてもらうと、もし次があるならまたこのお店で・・・と思いますよねぇ、やっぱり。商売としても正しい姿勢だと思います。というわけで、イケベ楽器のリボレ秋葉原店、あのお店は信頼できるお店だと思いますよ。こういうお店は、初心者にこそおすすめです。

というわけで今月に入ってからというもの、ほとんど毎日のようにGT-Pro Deluxeでピック弾きの練習をしているのですが、構え方さえ正しくできれば、弾きやすいギターですねこれは。一見弾きづらそうな形をしていますが、主観ではLPよりよほど弾きやすいです。さすがにストラトには劣りますが。

構えすら覚束ない入門者さんにはお勧めできませんが、もっと手軽に練習できるギターが欲しいと思っている初心者さんの二本目や、ちゃんと指導してくれる人のいる初心者さんの一本目には、自信をもってお勧めできると思います。なにしろ取り回しがいいし、音もいいし。とても良い買い物をしたと思います。
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