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日々の便り

 

アオジの観察

薮に潜む鳥という事で昨日はクイナをご紹介しましたが、アオジもまた薮に潜む鳥の中のひとつです。アオジはクイナとは異なり昼行生なので、はるかに撮影し易いのですが、薮の側の日陰から出て来ようとはしないところは良く似ていますね。そういう性質も相まって、野鳥を撮り始めた頃には随分と手を焼いたアオジですが、近頃はどういうわけか、苦もなく撮影出来るようになりました。

次の写真は、アオジのオスです。アオジは雄と雌で若干色合いが異なっているので、雌雄の見分けが割と容易な鳥ですね。オスの特徴はまず、嘴と目の間にある黒っぽい部分。ここが黒かったら、オスだと思って間違いないでしょう。また、オスは顔も全体的に暗い灰色に近い色をしています。

アオジ(オス)
アオジ(オス) posted by (C)circias

これに対して、メスの顔はもう少し明るい色をしています。次の写真は、アオジのメス。嘴と目の間が黒くないだけでなく、オスよりも明るい茶褐色の顔である事がお分かり頂けるのではないかと。

アオジ(メス)
アオジ(メス) posted by (C)circias

アオジは地面に落ちた草の実や、昆虫を食べるということです。先日は地面を掘り返しているところを撮影していましたが、今度は草の実らしきものを咥えているところを撮影出来ました。次の写真は、地面をつついていたアオジのメスをアップで撮影したもの。嘴を良く見ると、なにか小さい丸っこいものを咥えているのが分かります。これは恐らく、草の実でしょう。

アオジ(メス)
アオジ(メス) posted by (C)circias

アオジは基本的に、日陰で生活している鳥です。野川の場合、遊歩道脇の植え込みの下か、岸辺の枯れ草の下に籠っていることが多いようですね。周囲に人気がない時は隠れ家を出てエサを探すのですが、その場合も決して日向に出ようとはしません。河原に落ちている植え込みの影で活動している個体は、影の縁まで来ると、すぐに引き返してしまうのです。その様子は、まるでそこに壁でもあるかのようでした。

そんな彼等でも、稀に日向に出て来る事があります。それは、薮から薮へ、物陰から物陰への移動をしなければならない時。ほんの一時ですが、日向でアオジを見る事ができる場合もあります。次の写真は、偶然撮る事が出来た日向のアオジ。薮から薮への移動の途中で数秒間だけ停まり、周囲を警戒しているところです。

アオジ(メス)
アオジ(メス) posted by (C)circias

日陰で見るのとはだいぶ印象が違うので、最初は別の種かとも思いました。しかし鳴き声はアオジのものでしたし、胸と腹の色や模様、嘴の上だけ黒い事、足の色などからしても、これはアオジで間違いないと思います。恐らく、明るいところでは顔のラインがより強調されて見えるので、印象が変わるのでしょうね。

アオジはその性質上、ある程度岸辺の影が伸びてからの方が撮影し易い種です。この時期なら、14時くらいからが狙い目といったところでしょう。こちらから近付くと逃げるので、まず声で居場所を探して、その近くで明後日の方を向いてじっと待機します。すると、だんだん声が近付いて来るのですね。そこでそっと振り向いてカメラを構えれば、あとはこちらが大きく動かない限り撮り放題。シャッター音も気にしないようでした。

彼等は時折スズメの群れに紛れていたりしますが、意外な事に、スズメの方が神経質にこちらを警戒してきます。スズメが一斉に飛び去った後も、アオジだけはそのまま残っている事が多い程。普段はコソコソと隠れていますが、実は割と大らかな性格なのかも知れませんね。メスは見た目も可愛いですし、仕草も多様で飽きません。しかも近付き易い上に声で居場所を特定出来るとあって、観察するには良い種だと思います。

アオジを撮る

今日の東京は風が強く、寒い一日になりました。先週は睡眠時間が8H/Wという非人道的な暮らしだったので、この連休はとうとうそのダメージから回復出来ず、今日も結局大寝坊。まぁ寝坊出来る休日があるだけまだマシなのかも知れませんが、この連休もまた山へ行こうと意気込んでいただけに、残念です。とはいえ折角の晴天ですから、家に籠っている手はありません。というわけで、今日もカメラを提げて、野川へ行って来ました。

風が強いせいか、鳥達は少し数が少ないようです。特にメジロやシジュウカラのような小鳥は全然見掛けず、居るのは主にムクドリ大以上の鳥と、あとは薮に隠れているアオジくらい。とはいえ、寒いせいか人間も少なかったので、今日は非常にシャッターチャンスの多い日でした。成果は色々と上がったのですが、その中からまずはアオジをご紹介したいと思います。

見返りアオジ
見返りアオジ posted by (C)circias

上の写真が「アオジ」。目と嘴の間が黒いので、恐らくオスではないかと思います。サイズは14-16cmとスズメ大の鳥で、普段は藪の中に隠れていて、移動も専ら薮から薮へ。表に出ても人などが近付くとすぐに逃げ戻ってしまう、警戒心の強い鳥です。そのため、こんなにアップで撮る機会はそうないだろうと思っていたのですが・・・よもや、こんなにも早くその機会が訪れようとは。

枯れ草を咥えて
枯れ草を咥えて posted by (C)circias

アオジは枯れ草の下や浅い土中の虫を好んで食べるため、時折こうして薮から出ては、土手の土を穿り返しています。上の写真は、ちょうどアオジが枯れ草を咥えてどかそうとしているところ。こうして咥えた枯れ草は、ポイッと勢い良く放り投げてしまいます。次の写真は、アオジがまさに土を放り投げる瞬間。偶然撮影出来た、本日のベストショットです。

投擲!
投擲! posted by (C)circias

アオジは嘴で腐葉土の大きな塊を咥えていますが、良く見ると、彼の頭上に跳ね飛ばされた草の破片が写っています。こんな感じでかなり勢い良く土をまき散らすので、彼等の頭は常にぶんぶん振り回されており、連写で撮ったにも関わらず、頭だけ写っていない写真がほとんどになってしまいました。

とはいえ、こんなにもアオジに近付けたのは嬉しい偶然でした。たまたまセキレイにカメラを向けていて、背後でアオジの声がしたので、そっと振り返ってみたら、そこにアオジが。少し距離があったのですが、こちらをあまり警戒していないようだったので、昆虫相手に鍛えた「にじり寄り」スキルを使ってみたところ、これが大正解。ここまでアップで撮影する事が出来たというわけです。

後でカワセミにも「にじり寄り」を試してみたところ、カワセミにも通用する事が判明しました。一カ所に留まってくれるタイプの野鳥には、こちらから寄って行く事も可能のようですね。但し、あちらが神経質になっていない場合に限り、ですが。

このアオジはしばらく餌探しに熱中していたのですが、突然ひと声ないて飛び去ってしまいました。あまりに慌てて逃げるので何事かと思いきや、犬が走って参りまして・・・まぁ河原なので仕方ないと言えば仕方ないのですが、なんともはや。飼い主のマナーを問いたくなりますね。


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