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日々の便り

 

リントン・ニ・フタ

このところ歯医者通いのために土曜日に山に行けないのですが、御陰で昼前の時間をまったりと自室で過ごす余裕ができました。こんな天気の良い日に自室に居るのは勿体ないのですが、しかし、諦めてまったりモードに入ってみると、これはこれでなかなか趣き深いものですね。ブラインド越しの日差しを眺めつつ、静かな部屋でまったりコーヒーというのも、これはこれで幸せな時間です。

というわけで今日は久しぶりに、コーヒーのお話でも。2013年にも一度記事を書いていますが、今日はマンデリンのシティローストという変わり種についてです。普段は店頭に並ばないローストなのですが、久々に売り出されていたので、購入してみました。思えば、マンデリンを飲むのも随分と久しぶりでしたねぇ。

2015-05-30
2015-05-30 posted by (C)circias
国籍:インドネシア(北スマトラ)
農園:リントン・ニ・フタ
煎り:シティロースト


淹れ方は、シティローストですので、いつも通り。挽きは中挽き、お湯はこの時期ですと84〜84.5度くらい、蒸らし40秒くらいの抽出二回で。お湯の温度は時期や焙煎具合で結構変わるようなのですが、このところこの温度が一番美味しくなるようです。時折条件が激しく変わってしまって、手探りで最適温度を探す羽目になるのですけどね。

まず香りですが、ナッツ系のまったり感にチョコっぽい香ばしさと、クチナシのような甘味がたっぷりと含まれた、実に複雑で美味しそうなものでした。ふわっと香る部分はマンデリンにしては実に素直な香りなのですが、その後で複雑な香りと、最後にほんのりとマンデリンらしい癖のある青臭さのようなものが残ります。但しこれは熱いうちのみで、冷めて来るに従ってマンデリン独特の癖が強くなって行きます。

味も然りで、熱いうちは割と素直で癖は控えめの味です。コクと酸味が強いのですが、この酸味が実にまろやかで棘がなく、コクと甘味に紛れてしまうので、「酸っぱい」という感じがありません。カカオの割合がやたらと高いビターチョコレートのような口当たり、とでもいいましょうか。後味もそれほど癖を感じさせず、まったりとした甘さが残ります。

温度が下がってくると、次第にマンデリンっぽさが強くなって来ますね。口当たりのまったり感はさらに強くなり、後味はまず酸味がハッキリと現れ、そして最後に甘味が残るようになります。完全に冷めてしまうとだいぶ癖が強くなってしまうので、冷め切ってしまう前に飲んだ方が美味しいのではないでしょうか。

お茶菓子は、意外と何でも合います。さすがに煎餅は論外ですが、ポテトチップスやベビースターのような油分のある塩辛いものならば特に問題なく。勿論、甘いものならチョコ系やビスケット系も大丈夫でした。もっとも、折角複雑で深い味わいなのですから、お茶菓子無しのブラックで、じっくりと味わって飲むのが一番なのではないかと思いますが。

味が複雑な割に嫌味がなく、全体的にソフトにまとまっているので、マンデリンは初めてという方にもお勧め出来るのではないかと思います。いわゆるコーヒーらしいコーヒーにはちょっと飽きたかな、という方にも、癖の強過ぎない変わり種として、お勧め出来るのではないでしょうか。


フェスパ

今日の東京は、予報通りの雨でした。昨晩はあんなに星空が奇麗だったのに、嘘のようですね。近頃の私は雨の日も多忙です。一つには家事があるから。私が料理しないと皆カップ麺とかで昼食を済ませてしまうので、家族の昼食を調理していたのです。あとは、流しに積み上がった洗い物を片付けたり。所帯持ちでもないし早朝出勤の会社員なのに、なぜ私がこんなことをしているのでしょう。

もうひとつは、登山用具やカメラの手入れがあるから。本当ならそれらも晴れた日に行う方が良いのですが、晴れていると出掛けてしまうので、特に登山用具の手入れは疎かになりがち。なので、こういう日にはシューズ等の手入れを念入りに行います。というわけでずっとバタバタと働いていたのですが、先程ようやく雑用が終わりまして、キッチンでコーヒーを淹れて来ました。夕食の準備を始めるまで、しばしの休憩を。

このところずっとケニアとエチオピアで通していたのですけど、今回はちょっと気分を変えて、久々に新しい品種を買ってみました。それというのがこちら。なんでも、堀口さんのお勧めなのだそうです。

2015-03-01
2015-03-01 posted by (C)circias
国籍:ペルー
農園:フェスパ
煎り:シティロースト

堀口珈琲ではこれまで、ペルーの豆は扱っていなかったそうなのですが、今年からペルーでも農園を探し始めたとのこと。店員さんのお話によると、ペルーは豆の品質管理がとても良く、どの農園も高品質だったとか。なかでも特にこの豆は、仕入れ先開拓に赴いた社員さんから絶賛されたものなのだそうです。今回店頭に出ていたのはこれともう一種類あったのですが、まずはこちらの農園を試してみることにしました。

シティローストなので、とりあえずは中挽き。温度は84度で淹れてみたのですが、これがあまり美味しくありません。ポップに書いてあった通りスッキリ系のクリアな味なので、コクが足りないとなんだか水っぽくなるようなのですね。ちなみにケニアは84〜84.5度くらい、エチオピアは85〜85.5度くらいが一番甘くて美味しいので、これも同じく豆の性質の違いでしょう。

二度目はちょっと温度を上げて、約86度で淹れてみましたが、一回目とはだいぶ印象が変わって、しっかりと味が感じられるようになりました。基本的にクリアでスッキリとした味なのですが、口当たりのすっきり感のあとにしっかりとコクが来るので、この温度で大体OKだろうと思います。ちなみに蒸らしは約35秒程度ですが、泡の出方を見るに、もう少し短くても良いかも知れません。

さてお味ですが、前述の通りスッキリとした印象。まずは苦みと同時にハッキリとした酸味を感じますが、苦みが柔らかいので抵抗無く飲めます。その後コクがきて、後味にうっすらと甘味が。熱いうちはすっきり感の方が強く、甘味はそれほど強くは感じません。しかし、少し冷めてくるとだんだん甘味が強くなって来ます。さらに冷めると、今度は口当たりからしっかりと甘味が。甘さは癖のない砂糖系のように感じました。

苦みと酸味は口当たりのみで、すぐにスッと引いてくれます。そのため、口当たりは苦めなのに、それでいて口の中に苦みが残らないのですね。酸味に至っては特に意識しなければ気にならない程で、口当たりの強めの酸味が嘘のようです。口当たりはクリアでインパクトがあり、しっかりとしたコクも感じるものの、最後はうっすらと甘味を残すのみという、ちょっと今までにない感じの味でした。

甘いものとの相性は大変良く、チョコやビスケットが良く合います。反面、塩辛いものとの相性はちょっと微妙。塩辛い食べ物のあとでこのコーヒーを飲むと、なぜかコクと酸味が強調されるようです。これは酸味の強いクリア系全般に言えることですが、ポテチのような油分の強い塩辛い食べ物とはそこそこ合うものの、せんべい類との相性は最悪ですね。お茶菓子は洋菓子にしたほうが無難ではないかと。

普段はまったり、しっかりとした甘味強めのコーヒーを選んでいるので、久しぶりのクリア系の味でしたが、これはこれでなかなか美味しいと思います。特にこの豆は香りが素晴らしいので、香りに五月蝿い方にはお勧めなのではないかと。

ブラックバーン

今朝は早目に起きたのですけど、気分が優れないので寝直し、再び目が覚めたら昼過ぎになっていました。空もどんよりとしていますし、気温も低いですし、喉も腫れているという事で、今日は引き蘢りに転職です。日曜日の私はいつだって怠惰ですが、いつも以上に怠惰な日曜日を過ごしました。

怠けるぞと心に決めて怠ける休日というのも、たまになら悪くはありません。そういえばこのところ寝落ちばかりで趣味をしていませんでしたし、久々にギターを適当に弾いたりして過ごすのも良いでしょう。そして、こんな時こそ外せないのが珈琲。充実した土曜の朝でも、怠惰な日曜の午後でも、やっぱりお供は珈琲に限ります。

というわけで、今日は先日新しく買って来た豆のお話でも。

2014-04-20
2014-04-20 posted by (C)circias
国籍:タンザニア
農園:ブラックバーン
煎り:シティロースト

まず、挽きはいつも通りの中挽きです。温度は84.0〜85.0度の範囲で好みにより。高めにすると熱いうちの苦みが強くなりますが、その分甘味も強くなります。低めにすると酸味が前に出ますが、逆に甘味もやや控えめに。私は大体84.0〜84.5の範囲内であればOKとしています。この範囲であれば、そんなに大きくは変わりませんので。

蒸らしは大体40秒、注ぎはちょっと高めから落とす感じで抽出二回。お湯を注いでいる間は、とても甘そうな香りが漂いますが、注ぎ終わると少し香りが変わります。

カップに注いだ珈琲に顔を近付けてみると、まず感じるのは明るめの酸っぱい香りと、マットでちょっと苦そうな香ばしさ。甘味が現れるのはその後で、ヴァニラと百合の中間のような、濃厚な甘い香りを感じます。温度が高いうちほど、酸味成分を強く感じるようですね。温くなって来るに従って、甘い香りと酸っぱい香りのバランスが同じくらいになってきます。

味は、熱いうちはまずしっかりとした苦みと酸味を感じます。温度が高いと苦みはやや粒の荒い、それでいてあっさりとした印象です。この豆はシティローストなのですが、まるで深煎りのような味ですね。後から出てくるコクや甘味はチョコレートのようなきめの細かいもので、特にコクのマットな舌触りがチョコを彷彿とさせます。後味はうっすらとした甘味とコクが長く続きますが、酸味はあまり残りません。

少し温度が下がると、苦みはきめが細かくなると同時に主張が弱くなり、香り同様、全体のバランスがとてもよく整ってきます。口当たりは酸味が強く感じられるようになりますが、それはすぐに引っ込んで、コクに引き継がれる感じです。甘味は口当たりからきっちり感じますが、酸味が引いてからの方が感じ易いのは、熱いうちと同じ。後味は特に変わりありません。

すっかり冷めてしまうと、今度は酸味がだいぶ主張するようになります。バランスが、熱いときのそれに戻る感じですね。ただ熱い時と違うのは、後味にまで酸味が残る事。印象としては、上顎の方に酸味が残るような気がします。これはこれで悪くありませんが、「温かい」くらいの温度の時が、一番美味しく感じました。

甘いものとは勿論良く合いますし、ポテトチップスのような塩系の味と一緒でも、あまりエグくなったりはしないようです。ただ、相乗効果で美味しくなると言うよりは、特に干渉せずといった感じですね。何か際立った特色があって美味しいというより、無難に美味しい、優等生的な万能型の珈琲であるような気がしました。

あまりがっつりと飲んだ感が残るタイプではありませんし、アクが強くないせいか不思議と胃にももたれないので、沢山飲みたい時に良い珈琲だと思います。だらだら過ごす休日のお供には、ぴったりかも知れませんね。

エル・カルメロ

そういえばここしばらく、コーヒーの話をしていませんでしたね。実は例によって、しばらくケニアとエチオピアばかりで、新しい豆を試していなかったのです。この二種類は我が家の定番なので、特に興味のある豆や新しいブレンドがない場合は、基本的にこの組み合わせに。店員さんに指摘されて初めて気がつきましたが、どうやら私は南米系よりアフリカ系の豆を好むようですね。

とはいえ、別に南米が嫌いという訳ではありません。お勧めされれば試してもみるのですよ、というわけで、勧められるままに新しい豆を購入してしまいました。

2014-02-26
2014-02-26 posted by (C)circias
国籍:コロンビア
農園:エル・カルメロ
煎り:シティロースト

コロンビアはエル・カルメロ農園から。種類はカトゥーラのようですね。この豆は以前、コロンビアの飲み比べセットに含まれていたそうなのですけど、多分日記には書いた事がないと思います。カルメロ農園なんて覚え易い名前、さすがに忘れたりはしないと思いますしね。

淹れ方ですが、シティローストなので、挽きはいつも通り中挽きで。お湯は84.5度、蒸らしは45秒。注ぎは、普段よりちょっと高めの位置から落とすような感じで、抽出二回で淹れてみました。

まず香りは、まったりとしています。どちらかと言えばナッツのコクに近い感じの甘い香りですが、それでいてそんなにこってりとした感じにはなりません。これは恐らく、同時に少し香る酸味が柑橘のような印象だからでしょう。

口に含んだ時の印象もまた、香りとほとんど変わりません。まずはまったりとしたコク、そして柔らかな苦み。この苦みが実に柔らかくて、苦いというよりは香ばしいと言った方が良い程度の軽いものです。次いで感じる酸味もそれほど強い主張はなく、全体的にふわりと軽くて明るい印象の味でした。

温度が下がって温くなってくると、熱いうちは目立っていた口当たりのまったり感が少なくなってきます。代わりに前に出て来るのは酸味ですね。ほぼ口当たりから、オレンジのような華やかな酸味が口の中に広がり、苦みは控えめに主張する程度。甘味も口当たりからしっかりと感じるので、甘酸っぱいコーヒーという印象になります。

後味もまたこの甘酸っぱさが残りますが、あまり舌に絡み付かない味なので、口の中はさっぱり。食後の一杯に丁度良さそうです。ちなみに、甘いものには飛び切りよく合います。特にチョコレート系とは相性が良いようですね、お互いの旨味を引き出してくれるので、ちょっぴりチョコをつまみながら飲むのがお勧めです。

コロンビアは無難な印象の豆が多かったような気がしますが、この豆はかなり個性的と言っても良いでしょう。いわゆる缶コーヒー的な当たり前のコーヒーの味はしません。しかし、当たり前なコーヒーよりずっとこちらの方が美味しいと思います。

個性はありますが、あくまでふわりと軽く明るい味なので、決して嫌みにはならないのが良いですね。割とどなたにでもお勧め出来そうな、飲み易いコーヒーでした。

グルデンレデロン

今日は医者にいくつもりだったのですが、大いに寝坊してしまったので診察時間に間に合いませんでした。まぁ、それでも咳はだいぶ良くなりましたので、自重していれば少しは回復してくれそうですけども。何にせよ寝不足は駄目ですね、結局色々忙しくて睡眠時間を減らしてしまうのが一番、回復の妨げになっているということなのでしょう。

ただ、良い天気の休日に室内でうだうだしているというのは、精神的になかなかキツいものがあります。いっそ寝直そうかとも思ったのですが、それもちょっと無理そうでして。かといって少し台所に立つだけでへたり込んでしまうようでは、遠出など無理なのもまた自明。病気というのは治りかけが一番精神的に辛いもののようです。

仕方が無いので、今日は一日中、コーヒーばかり淹れていました。ちょうど先日、堀口さんで新しい豆を買ったばかりですので、今日はそのお話でも。

2014-02-01
2014-02-01 posted by (C)circias
国籍:インドネシア
農園:グルデンレデロン
煎り:シティロースト

インドネシアのグルデンレデロン。インドネシアのアチェでとれるコーヒー豆は通常「マンデリン」を名乗るので、普通の店ならこの豆もマンデリンとして販売されるのでしょう。ただ、堀口さんの場合はリントンの契約農園で特別に栽培されたもののみをマンデリンとして販売しているので、その関係で「インドネシア」という扱いになっているのだと思います。なお、店員さんの話によりますと、リントンよりは北寄りの農園なのだとか。

淹れ方ですが、挽きは中びき、温度は少し高めの85度弱くらいの方が良いようです。温度が低過ぎると甘味が出ません。蒸らしは40秒、抽出は二回で。

香りは、まず強い香ばしさが先にきて、ついで甘さとともにマンデリンと良く似た独特の青臭さを少し感じます。熱いうち、味は香り程には苦みがありません。むしろ口当たりは柔らかく、ほんのりとした苦みと甘さの後で、後味に独特の苦みと酸味が残るようです。後味の苦みは長続きしないので、最終的には割とさっぱりとした印象ですね。

以前に飲んだリントンのマンデリンのシティローストはかなり癖が強く、この青草っぽい香り成分がツーンとくる感じでしたが、そこのところ、この豆はかなり上品で調和がとれています。ガッツリとしたマンデリンがお好きな方には物足りないかも知れませんが、逆にそれが苦手という方には良いのではないでしょうか。

温度が下がってくると香ばしさは弱まります。ただこの豆の場合、それでもしっかりと香ばしさが残っているのが特徴的ですね。その他の香り成分のバランスはあまり変わらないので、香ばしさの影に隠れていたマンデリンっぽい癖や酸味が前に出て来るようになります。

味はといいますと、冷めてくると甘味がどんどん強くなります。これはどちらかといえば下に絡み付くような、カラメル系のしっかりとした存在感のある甘味ですね。コーヒーが舌の上を通り過ぎる時に感じていた少し強めの苦みは影を潜め、代わりに酸味のフルーティな感じが強くなってきます。

このコーヒーは、熱い時は少しあっさりとした印象ですが、温くなり始めるとだんだんその存在感が高まり、味わいも複雑でしっかりとした印象になるようです。個人的には、少し冷めた時の味が一番美味しいように感じました。

すっかり冷めてしまっても、気が抜けたような味にはなりません。苦みは更に弱くなりますが、それでもなおコーヒーらしい香ばしさは維持されており、冷めても不味くならない、とても飲み易いコーヒーだと思います。ただ、リントンのマンデリンと同様にがっつりと「飲んだ感」があるため、沢山飲むよりは、一杯をゆったりと楽しむのに向いているコーヒーであるという印象でした。

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