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日々の便り

 

ピックガードの位置決め

今日も今日とて東京は雨のち曇りのち雨。昼頃は少し明るくなったので、そのまま晴れてくれないかと思ったのですが、ダメですね。あまりに雨が続くせいで、育てていたトマトにうどん粉病が発生してしまいました。一昨日まではそんな気配もなかったというのに、急に粉を吹いてびっくり。早速薬剤を散布しましたが、すぐに雨が降ってしまうので正直効果があるかどうか。

センテッドゼラニウムも、とうとう葉が黄色くなってきました。いくら梅雨だからといって、さすがにこれは降りすぎというか、日照時間が少なすぎですね。昨年は確か空梅雨で、逆に夏の日照がなかったと記憶していますが、果たして今年はどうなるやら。

まぁそんなわけで、本日も私は部屋の整理とベースの修理をして過ごしました。本日の作業は、ピックガードの位置決めと、ネジ穴開けです。まずはボディとネックを連結して、その上でピックガードをボディ上に置き、位置を決めます。次の写真は、ボディとピックガードを合わせたところ。ピックガードのデザインはオリジナルとは程遠くなりましたが、しかし、むしろ良い感じですね。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

ピックガードとボディのシルエットを比較すると分かるように、どうもアリアプロ2製のコピーモデルのやぼったさは、全体的に横方向に太くなったり、突起部のエッジがより丸くなったりしていることから来るようです。本当に微妙な違いなのですが、ちょうど中年男性が、どこにといわずうっすらと脂肪を蓄えたせいで、なんとなくだらしなく見えてくるのと同じような感じですね。

しかし、Fenderオリジナルにほぼ忠実な昨今の互換部品をこうしてつけると、もとより雰囲気が引き締まるようです。これはあれですね、まるで中年男でも背広を着ればそれなりに見えてしまうような・・・。

ところで、ピックガードを外してネジ穴の様子を確認すると、案の定オリジナルの位置からだいぶずれていました。次の写真は、キャビティ付近のネジ穴の様子です。木栓で塞いだもとのネジ穴の左下、元のネジ穴の縁にかかるような位置に新しいネジ穴が作られているのが分かりますね。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

これは全体的な傾向で、ほぼ全てのネジ穴において、同様の移動が確認されました。以前修理したストラトでもこんな感じでしたから、このころのアリアの楽器は多分、意図的にそう設計されていたのでしょうね。これがあるので、ネジ穴埋めなどという面倒な作業をしなければならないのです。しかし、ネジ穴埋めでは回避できない問題もありまして・・・それがこちら。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

木ネジがキャビティに飛び出してしまった跡です。予想はしていましたが、実際なるとがくっときますね。アリアのボディはキャビティの位置もちょっとズレているため、キャビティ周りのネジはこうなるリスクを抱えています。これもまた、以前直したストラトでも起きた現象でした。できれば材を継いで修理したいところですが、ここはボリュームの位置関係もあるので、うかつには手を出せません。直すとしたら、電装系を積んだ後になるでしょう。

さて、これで本日の作業は一段落・・・と思ったのですが、ここで大事なことを忘れているのに気がつきました。そう、ピックアップの取り付けネジの穴の位置です。色々とズレたわけですから、当然ソレもズレていますよね。

というわけで調べたところ、ピックアップが全体的にブリッジ側に数ミリズレたことを確認できました。というわけで再び工作材で木栓を作り、穴埋めを。これは今晩中に片付けてしまいましょう。これが終われば、次はピックアップを含む電装系の修復です。




ピックガードをルータで削る

ブリッジカバーの穴埋めはサクっと終わり、続いて始めたのはピックガードの修正です。まずは、新旧ピックガードを比較してみましょう。次の写真は、左がオリジナル、右が今回購入したピックガードです。古いものをそのまま使うのが理想なのですが、オリジナルはもう縮みきってしまっていてネジ穴どころかキャビティ穴も合わないので、新調するしかありませんでした。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

それにしても、このびっみょーに偽物くさい鼈甲柄を探すのにはちょっと苦労しました。オリジナルのピックガードは鼈甲というより黒字に赤のカモフラージュっぽい感じですよね。これでも鼈甲のつもりらしいのですが、こんな柄の鼈甲はありません。しかも全体の色合いがかなり黒に寄っているので、黄色の多い明るい鼈甲柄や赤鼈甲では、雰囲気が変わりすぎてしまうのです。そこでいろいろ探してようやく見つけたのが、こちら。



この微妙な安物感が良い感じ。安っぽさでは定評のある、安心の中国製です。お世辞にも高級感があるとは言えない安物の国産品には、こういうちょっと安っぽい感じのパーツの方がよく馴染むのですよ。なにしろ塗装だって、なんだかおもちゃ感のある分厚いウレタンですしね。あんまり高級感の漂うピックガードをつけると、これが浮くのなんのって・・・何故そんなことがわかるのかというと、二回も失敗したからです・・・orz

本体購入価格よりも、そろそろ修理費用の方が高くなってしまっているのがちょっと気になりますが、気にしない。そこは気にしたら負け。趣味ですから。そこらの楽器屋じゃこういう怪しいパーツはないもので、通販サイトの画像頼りなのが難しいところですよね。

それはともかくこのピックガード、安物なので工作精度はあまりよくありません。しかも本体のピックアップも、Fenderオリジナルより一回り大きいので、次の写真のように、ピックアップ用の切り抜きに、ピックアップカバーが引っかかってしまいます。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

低音側は写真の通り、耳がかかるだけで済んでいるのですが、そこは安定の中華クオリティ。高音側はそもそもカバーが穴を通りません。なんというか大雑把ですね。ダンカンあたりにリプレースすれば問題ないのですが、一度はオリジナルの音を聞いてみたいので、ここは頑張ってピックガードを削りました。

切削にはハイス鋼のエンドミルを使いました。適当に削ると不恰好になりそうで怖かったので、テープを貼って下書きしてからゴリゴリ削ります。ルータによる荒削りが終わったら、仕上げは紙やすりで。2時間ほどかかって、ようやく両方のピックアップが穴に通るようになりました。

2019-07-15
2019-07-15 posted by (C)circias

ピックアップカバーがセットできるようになったら、今度はピックガードの位置合わせとネジ穴開けを行います。なぜピックアップカバーが必要なのかと言いますと、場合によってはキャビティに合わない可能性すらあったからでして・・・。まぁ穴の位置でおおよそは分かるので大丈夫だとは思いますが、削って広げる前提でしたので、念のためです。

ネジ穴を開けてしまってから、実はピックアップカバーがちょっぴりキャビティに当たってます、なんてことになったらシャレになりませんからね。別に急いでいるわけではないので、ここは一工程ずつ慎重に。


ただ黙々と素材を作る

昨晩になって、しかも家族から言われて初めて気がついたのですが、なんと今週末は三連休なのだそうですね。そう言われてまず仕事の予定が狂ったことを気にするあたり、私も立派な社畜になってきたなぁなどと思う今日この頃。少し前までなら、まず三連休を喜んだものでしたが。

それはともかく、三連休ならちょっと大掛かりな仕事ができるぞということで、少しばかり部屋の模様替えをすることにしまして。すっかり数が増えてしまったPROXXONの電動工具を整理し始めたところで、以前買ったまま使っていない工具がひとつあったことを思い出したのです。それがこちら、ミニカッティングソウでした。



いつ買ったのかは実は覚えていないのですが、少なくとも楽器の修理をしていたころなので、やはり10年近く前なのではないかと思います。いい加減な通販業者から買ったせいで箱は破損しているし、安全ストッパーは折れているし、保証書に日付は入っていないしと踏んだり蹴ったりで。なんだか覚めてしまってそのまま納戸の奥に封印されていたのでした。

しかし、ネジ穴を埋めるための木栓を作るのなら、これを使わないなんて嘘ですよね。これは、丸棒や角材を素早く綺麗に切断するための工具なのですから。というわけで、ブリッジカバーのネジ穴を埋めるための木栓を作るついでに、木栓を量産しておくことにしました。

2019-07-14
2019-07-14 posted by (C)circias

というわけで加工中の様子が上の写真。実際使ってみるとこれがまぁ、なんと楽なことか。切断一回あたり3秒。ノコギリでギコギコやっていたのがバカみたいです、というかバカでしたね。なぜピックガードのネジ穴埋めの時にこの工具の存在を思い出さなかったのか。

ちなみに、写真に写っている白い四角い物体は、ボール紙を貼り合わせて作った、即席の治具です。1回目の切断の時に正確に長さを測り、その時の加工物の端面にこの治具を合わせて両面テープで貼っておきます。すると、以後は加工物の長さを測る代わりに、この治具に突き当てるだけで正確に長さを揃えられるというからくりですね。

この方法を思い出すまでは一回一回測っていたので時間がかなり無駄になっていましたが、以降はもうタイムロス無しの連続作業でした。そうして出来たのがこちらの素材。

2019-07-14
2019-07-14 posted by (C)circias

11mmと12mmの木栓セット。多分、全部で50本以上はあると思います。12mmの方だけでも40本近くありましたから。単純な繰り返し作業はロボットになった気分ではありましたが、扱っているものが結構危険な工具だったおかげか、さすがに眠くはなりませんでした。

今回必要なのは12mmが二本だけですが、この後未修理のプレべがまだ一本控えていますし、他の楽器の修理をすることもあるかもしれませんし。一杯あっても困ることはないのではないかと・・・いえ、実を言えば3mmの工作材の余りを部屋に転がしておきたくないので、コンパクトに処分しただけなのですけれどね。

さて、木栓もできたことですし、サクっとブリッジカバーのネジ穴を埋めて、次の工程に進むとしましょう。

今日も今日とてベースを磨く

今日も東京は雨。かれこれ一ヶ月ほど、週末は雨が続いています。これだけ降ってくれればこの先の水不足の心配もないでしょう、多分。土砂降りではなく、しとしと雨が続いているのも良いですね。土砂降りの雨は地面を潤しませんが、この雨ならしっかりとしみ込んでくれそうです。

まぁそんなわけで、本日もまたベースの修理をしています。今週末は、未処理の金属パーツの磨きと、磨き済みのパーツのクリーニング&防錆処理を行いました。まずは、ヘッドのスリーブの磨きから。

2019-07-07
2019-07-07 posted by (C)circias

サビと汚れですっかり白くなっていたスリーブが、金属光沢を取り戻しました。しかしここで、問題が一点発覚。ヘッドの角に塗装の剥がれを伴う打ち傷が見つかったのです。・・・こんなの、もとからありましたっけ?

2019-07-07
2019-07-07 posted by (C)circias

中古ギターやベースの場合、ここに打ち傷があるのは全く珍しくないのですけど・・・うぅん、あったような、なかったような。分解後は激しくぶつけた覚えもありませんし、元からあったのを見落としていたということかもしれません。まぁいずれにしても、傷があるなら直すまで。ここはラッカーのみでタッチアップしておきましょう。

さて、金属パーツの磨きが終わったら、今度はパーツの脱脂を行います。クリーナーの油や指紋を拭き取る作業ですね。ボロ布にベンジンをつけて、全てのパーツを拭き取りました。一見綺麗になっている金属パーツですが、こうして再度クリーニングしてみると、案外汚れというか、磨き粉が残っているもので。乾いた布では落としきれていなかった汚れで、ボロ布が黒くなりました。一通り脱脂が終わったら、今度は防錆です。今回使用した防錆剤はこちら。



説明書によると筆でぬりつけるとのことですので、表面がベタベタになるほど塗っておくのが本来の使い方のようです。そういえば、購入時に防錆油でベッタベタになっていたFender純正のストラトのブリッジは、あれから5年経っても錆びていませんね。やはり、布で塗るだけでは心許ないか・・・。というわけで、一旦ベタ塗りして、あとで拭うことにしました。

2019-07-07
2019-07-07 posted by (C)circias

写真は、筆で防錆油を塗布している様子。こんな感じで全体に満遍なく、ちょっとベチャベチャするくらいに塗っていきます。防錆油の粘度は低く、CRC556くらいでした。また、防錆材は揮発油の中に防錆成分を溶かしているタイプなので、しばらくすると油は揮発して、まったりとした手触りになります。この状態のまましばらく保管し、組み付ける前に余分な油を拭き取って使います。

メッキが錆びると粉を吹くのは、メッキには無数の微細な穴が空いていて、そこを通して金属そのものに水分などが触れて錆びさせるからなのだとか。なので、初期症状は粉ふきで、それを放置するとメッキが内側から浮いてくるわけです。この防錆剤は浸透力が売りとのことなので、その微細な穴に浸透してくれることを期待しているのですが・・・果たして。

2019-07-07
2019-07-07 posted by (C)circias

クリーニングと防錆だけならもう少し手早くできるかと思っていたのですが、今回も結局、丸一日を費やしてしまいました。写真は、仕上がった金属パーツです。ペグ、ネックプレート、ブリッジ、ブリッジカバー、ストリングガイドなどなど。結構数があったので、手間がかかりました。

そして、ここへきてまた問題がひとつ発覚。どうも、元のオーナーはブリッジカバーのネジを片方紛失したばかりか、代わりに「ビス」を無理やりねじ込んで使っていたようで・・・いやいや、オーナーさん、ちょっと愛がないにも程があるんじゃないですかね。これは酷い。

というわけでネックのタッチアップの他に、ブリッジカバーのネジ穴の穴埋めと開け直し作業が追加されました。この個体、なんとも手ごわいですね。まぁのんびりやりましょう、のんびりと。






金属パーツをひたすら磨く

今日も東京はあいにくのお天気。まぁ、梅雨時にしっかりと雨が降ってくれるのは良いことなのですけれど、降るならいっそきっちりと1日降ってもらいたいものですよね。どんより曇りが続いたかと思うと、思い出したようにザァっとくるので、どうにも油断ができません。雨量的にも、雨の降った日の多い割には少ないのではないかと思いますし。

ともあれそういうわけで、本日も私はベースの修理に勤しんでおりました。今日の作業は、ネック周りの金属パーツのサビ落としと磨きです。本当はサビ落としだけで済ませるつもりだったのですけれど、なんというか習慣というか勢いで、結局磨き粉まで持ち出してしまいまして。

まず磨いたのは、フレットです。次の写真は、マスキングをした指板の様子。ここから手作業で根気よく一本ずつ磨いていきます。ネックは大きいので取り回しに問題があって、機械だと細かいところまで磨けないものですから。それにしてもなんというか、汚いですね。本来銀色のはずのフレットが黒く見えます。

2019-06-30
2019-06-30 posted by (C)circias

フレット磨きが終わったら、次に取り掛かるのがこちら。ペグですね。プレシジョンベースのペグはごつくてカッコイイですね。PBは好みではないなどといっていたあの頃も、このペグにだけはどこか惹かれるものを感じていたものでした。ごっついギアの質感がたまりません。

2019-06-30
2019-06-30 posted by (C)circias

ペグを一つ分解してみたところがこちら。しかしまぁ、これもよく汚れていらっしゃる。まるでむき出しの金属が錆びたかのように見えますが、実はちゃんとメッキされているんです。それがこの有様。表面が酸化してガサガサになったところに埃がこびりつき、湿気と油で固着してサンドペーパーのような手触りになっていました。ここまでくると磨き粉では通用しませんので、真鍮のワイヤブラシでガシガシ磨きます。

2019-06-30
2019-06-30 posted by (C)circias

荒い汚れが落ちたら磨き粉(ピカール)を投入。ある程度曇りを落として、仕上げにルータとワイヤブラシタイプのビットで磨き上げました。ここまでの作業、ペグ一つあたり約1時間程度。なんというか、根気仕事ですね。しかし、綺麗に仕上がったペグを見ていると、次への意欲も湧いてくるというものです。仕上がったパーツは次の写真のように、一揃いずつビニールのケースに保管しておきます。取り付け位置を書いておくのも忘れずに。

2019-06-30
2019-06-30 posted by (C)circias

ひたすら磨き続けること4時間以上、フレットの分も合わせれば6時間以上ですか、なにやら悟りを開きそうな気分になってきたところで、ようやくペグの磨きが終わりました。こちらが、本日の成果です。

2019-06-30
2019-06-30 posted by (C)circias

しかし、まだまだ先は長いですね。ネック側のスリーブはまだ未着手ですし、磨いたパーツは一回脱脂してから防錆処理をしておきたいところ。以前はフェルナンデスのメッキ保護剤を使っていたのですが、効果が微妙だったので、今回は工業用の防錆油を試してみようと思っています。

そこまで終わったら、ネックの磨きとワックスがけ、再組み立て、ボディ磨きという工程になるでしょうか。そのあとはリードが取れてしまったピックアップの修理もしなければなりませんし、まだまだ先は長いです。


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