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日々の便り

 

夏限定です。

今日の東京は、とても過ごし易い一日でした。夜になってだいぶ蒸してきましたが、日中の湿度は50%。しかも風がとても涼しくて、思わずウトウトしそうになります。
朝から始まる予定だった工事も先方の事情で週明けに延期となり、今日は久々に静かな土曜日でした。

というわけで、ラジオを聞きつつ朝からコーヒー。なんだかとても贅沢な時間を過ごしている気がしますね。それでブレンドの8番を切らしてしまったので、午後からは買い物に。
本来なら8番を買い足す予定だったのですけど、買って来たのはこれでした。

2013-06-29
2013-06-29 posted by (C)circias

堀口珈琲の新ブレンド、サマーブレンドです。クジラのマークが可愛いですよね、いかにも夏っぽいデザインが良い感じです。
8番がお好きならこちらもいかがでしょう、という感じで、店員さんに勧められまして。別にマークに釣られた訳じゃぁないのですよ、本当ですとも。

店員さんのお話では、ホットでも勿論美味しいですが、アイスコーヒーにするとさらに良いです、とのこと。なるほど、夏用にアイスコーヒーを想定してブレンドした訳ですね。しかし私はあまり冷たいものは飲まないので、とりあえずホットで。

深煎りなので、まずは8番と同じ条件で淹れてみたのですけど、ちょっとあっさりし過ぎたようで。そこで、二回目は少し温度を上げて、お湯は83度、挽きは粗挽き、蒸らしは45秒で抽出3回にしてみたところ、良い感じになりました。

香りはどちらかというとナッツ系でしょうか。まったりとした、刺激の少ない柔らかな感じ。華やかではないのですが、甘味を帯びた香ばしさがふわっと立ちこめて、とても美味しそうです。この、ナッツ系のまったり感の上にトーストの香りを混ぜたような甘い香りは、8番とも似ています。

味も然りで、トーストの香ばしさのような程よく粒子の荒い苦みと、口当たりから存在感のある甘味が印象的。ただこの甘味は、砂糖のような甘味というよりは、デンプン系とでも言いましょうか。むしろじわっと感じる甘さで、後になるほど甘味が強くなります。

後味は、苦みも甘味も結構しっかりと残りますね。それでいて、口に含んだ感じはサラッとしているから不思議なのです。まったり系のコーヒーによくある、質量感のあるような口当たりではなく、爽やかなのですね。

つまり飲み易いサラサラ感と、しっかりと残る味が両立されているコーヒー、という感じでした。なるほど、確かにアイスコーヒー向きかも知れません。
8番と似たような傾向にはあるのですが、8番の方が味が重い感じです。サマーブレンドは、8番を爽やかに軽やかにした感じとでも申しましょうか。

何か突出した特徴がある味ではないので、沢山飲んでも飽きは来ません。甘いものにも良く合うので、冷やしてアイスクリームのお供にというのも良さそうです。
このくらいの気温ではまだ気分になりませんが、もう少し暑くなったら、アイスコーヒーを試してみるのも良いかも知れませんね。




玄関よお前もか

日によっては「おはようございます」の時間ですが、今日はその逆で、そろそろ「おやすみなさい」の時間。といっても、今まで遊んでいた訳ではありません。そろそろ居間の工事が終わりそうなので、新しい家具をどうするのかについて話し合っていたら、こんな時間になってしまったのです。

結局、選ばれた書棚は結構お値段の張るものでして・・・ボーナスの前借り確定ですね。こういうときはクレジットカードの有り難みが身にしみます。
まぁ、ニトリとかの安いので間に合わせる手もあったのですけど、昭和風の古い家に、モダンなインテリアは似合いませんからね。そうすると、どうしてもお値段が。

ところで、今日は玄関の床も剥がしたのですが、そこでまたしてもシロアリ被害が発見されてしまいました。

2013-06-29
2013-06-29 posted by (C)circias

ご覧下さい、この見事な喰われよう。なんと床の表にまで喰痕が出ていたのですが、ここにはちょうど電話帳が積み上げられていたため、今まで誰も気付かなかったのです。
やはり、定期的にものをどかして、隅々まで掃除をするというのは大事ですね。まぁ、こうなってから気付いてももう手遅れなのですが。

シロアリはどうやら、風呂場の方からきたようですね。通り道にされた材木が一本、スカスカのレンコン状態になっています。だからあれほど早く直せすぐ直せとせっついていたのに。雨漏りの時もそうでしたが、父がうんというのはいつだって手遅れになってからなのです。この大引、柱の下を通っているので、交換出来ないのですよね。

しかし幸い、被害はそれだけ。その他の大引や根太に喰われた形跡がなかったのは、せめてもの救いでした。
今日は喰われた大引を補強して、根太を張り直して作業終了。大工さんは明日中に床を全部張ってしまうつもりのようですけど、果たしてどうなるのでしょうね。まぁ速いに越した事はないので、そうであれば嬉しいのですけど。

さて、明日も朝から工事で賑やかになるそうですし、いい加減寝ておくとしましょう。週の頭からずっとヘロヘロでしたから、今日ももう眠くて眠くて。

というわけで、おやすみなさい。


とても起きては居られない

おはようございます。一昨日に引き続き、昨日も気がついたら寝ていた格好で。今朝も例によって慌ただしいものでした。どうもこう忙しいと、疲れが溜まる一方で宜しくありません。

そこへ持ってきて、この陽気ですからね。何でしょう、この秋のような朝晩の涼しさは。いえね、文句がるわけではないのですよ。むしろ最高に涼しくって結構なことでございます。
ただ、こう涼しくなりますと、秋同様、眠気を抑えることの難しいったらありません。

昨晩と一昨晩は、丁度毛布を被ると幸せなくらいの気温でしたね。明方に一度目を覚ましたので、毛布を被って寝直したのですが、久々に眠れることの幸せを噛み締めた気がします。もっとも、二時間後には起きなければならなかったのですけど。

週末もこの調子が続くのなら、今週末は是非とも寝て過ごしたいところです。まあなんにしても、今日を乗り切ればまた週末ですね。ドリンク剤片手に、もうひと踏ん張り致しましょう。

それでは皆さん、良い一日を。

油断、そしてピンチ。

おはようございます。昨日は日帰出張で疲れ果ててしまい、帰るなり寝てしまいまして、気がついたら4時半過ぎでした。出勤までまだ1時間もありますし、ここはのんびり朝風呂でも浴びて、しっかり朝食をとって出掛けたいところ。
というわけでまずは風呂に入ったのですが、ここで油断したのが運の尽きでした。

洗顔も終えて時計をみたら、残りあと7分。まだ着替えてもいないのに!

どうやら、風呂でのんびりし過ぎたようですね。朝食の時間がなくなってしまいました。結局、朝食は買い置きのコッペパンと野菜ジュースに。もちろん、食べるのは会社に着いてからです。
あんなに時間があったはずなのに、一体どこでそんなに時間を食ったのやら。まぁ、普段はカラスの行水ばかりの私ですが、元来は長風呂する方でしたからねぇ、油断すればこんなものかも。

結局、早起きの甲斐なく、いつも通りの慌ただしさで家を飛び出すことになったのでした。
朝風呂のご利用は計画的に、時間の確認は忘れずに。

それでは皆さん、良い一日を。

張子の虎

今朝も書きました通り、我が家は只今居間の修繕中。痛んでしまった床板を交換するため、下の写真のような状態になっています。

2013-06-26
2013-06-26 posted by (C)circias

画面中央に見えるのが、偽暖炉とマントルピース。この家の中でも、(当時としては)最も豪華な家具といえるでしょう。当時はこういうのが流行っていたのだとか。
父曰く本物の大理石で出来ていて、頑丈だから人が乗っても大丈夫だとか。よほど自慢だったようで、いつも鼻高々で語っていたものです。

なんでも我が家を建てる際、材料は特に良いものを使うようにしたのだそうで、材料費が高かったとかなんとか。
しかし、現実とは残酷なものです。マントルピースの大理石は樹脂製の模造品、しかも表面だけのハリボテ。実は中身はベニヤ製で、なんと壁面に作り付けの筈が、固定すらされていないことが判明しました。

ものに埋もれていると分からないものですね、「頑丈だ」というのですっかりその気になって、テレビやらなにやら重いものをどんどん載せていたのですけど。しかし、いざ周囲のものをどけて下に潜ってみたら、棚下の奥側にはベニヤ板がコンニチワ。
しかも両端が数ミリ沈んでしまっているので、まさかと思って壁との間に紙を入れてみたところ、ストンと下まで貫通するではありませんか。

どうやら手前に一本細めの角材が入っているようですけど、壁との接点はそれだけ。あとは、中央の暖炉が全ての重量を受け止めていた訳です。
なるほど、両端が下がるのも無理はありませんね。なにしろお言葉を信じて、これまでずっと、両端には重い本棚が乗っていたのですから。むしろ、よく数ミリで済んだものです。

しかも、悲劇はこれで終わりではありませんでした。なんと、中央の暖炉もハリボテだったのです。下からのぞくと、ベニヤ製の木枠の上に、モルタルと薄いレンガで暖炉の形を作ってあるのが分かります。
その木枠が経年で歪んでしまったのでしょう。いつのまにやら、暖炉の側面が少し膨らんできておりまして。定規を当てると、反り具合が良く分かります。

さらにさらに。写真では暖炉下に根太が3本通っていますが、これは今回の大工さんがウワモノが重いからと追加してくれたもでして。もとは手前に一本通っているだけというお粗末ぶりだったのです。これは酷い。
ついでに言うと床は強度の低い一重張りで、使われている床板パネルはもちろん合板。無垢に見えるように、表面につき板があしらわれていたようですね。

風呂場の時もそうでしたが、見事なまでのぼったくられようです。表面だけ良く見える、高級な粗悪品で手抜き工事しました、というわけですね。なるほど、最高級の(笑
ここまで来ると、もう笑うしかありません。

せめてもの救いは、この部屋はシロアリ被害が一切なかったことでしょうか。大引も全部無事で、痛んでいたのは根太までだそうです。
なにしろ風呂場と台所があの有様でしたから、その間にある居間もそうなっているものだと思っていたのですけど、これは予想外でした。

大工さん曰く、当時の家ではよくある事なのだそうですが・・・物心ついた頃から何度も聞かされていた自慢話が自慢話だっただけに、悲しいですね。とりあえず、マントルピースの上に置いていた重量物を、今後どこに置くかが悩ましいところです。

まだ慣れないもので

おはようございます。日曜が深夜まで労働だったもので、昨日は半死人のような状態だったのですが、結局夕食までで限界に。気がついたら出勤40分前でした。

以前なら全然余裕で支度できる時間ですけれども、今の新しいユニットバスになってからは、これが初めてのタイムトライアル。慣れていませんので、果たして間に合うかどうか・・・。
気合をいれて、大急ぎで一風呂浴びたのですけど、やはり勝手が違いますね。以前なら20分でいけたところ、30分もかかってしまいました。

そうそう、勝手が違うと言えば、朝のニュースが見られないのも勝手が違います。普段ならこの時間はニュースの時報をあてにして行動しているのですけど、居間が工事中なのでテレビが無いのです。
で、代わりにラジオを聞くわけですが、いつのまにやらラジオが入らなくなってますね。そういえばこのあたりは、何かの陰になるとかで、テレビも有線なのでした。

辛うじて入るNHKを聞きながら、朝食。でも、これはこれで、悪くないような気がします。不思議ですね、ラジオの平べったい音は、何故かいつもより、朝の静けさを際立たせるような。3分で昨夜の残飯をかきこみつつ、そんなことをボンヤリ考えました。
余裕ができたら、真空管ラジオとか、作ってみたいですねえ。

それでは皆さん、良い一日を。

開けてはならぬ

今日は一日中、居間の清掃と家具移動に明け暮れていました。で、片付けと言えばお約束なのが「開かずの」シリーズ。なにぶん古い家である上に家族も多いので、そういったネタには事欠きません。
というわけで今日もまた、シリーズの定番、開かずの引き出しを幾つも片付けることになったのでした。

こういった家具からは、時代がかったものが沢山出て来るものですが、やはり部屋の性質によって内容が変わります。居間の引き出しの場合、食べ物関連の怖い話はありませんでしたが、それ以外のある意味恐いものは色々と出てきました。例えば、何かの虫の抜け殻の砕けた奴、とか。

数の面では、特に目立っていたのは大量のマッチでしょう。旅館やらバーやらガソリンスタンドやらの銘の入った箱のもので、恐らく祖父や父が貰ってきて貯め込んだのだと思います。これが、でるわでるわ。
最近は、マッチなんてなかなか見ないのではないでしょうか。あるいは、仏具売り場で多少見掛ける事があるかも知れませんけども、大抵は所謂チャッカマンですよね。

次に多かったのは、黒歴史と過去の栄光。写真など基本中の基本ですが、他にも幼い頃に描いた絵ですとか、成績表ですとか・・・。
特に絵は破壊力がありますね。それは絵なのか、というような有様ですから。中でも評判が良かったのは一番下の弟の描いた両親の絵でして、およそ人の形状をしていないそれを発見した家族は、わざわざ本人のところまでそれを持参したほどです。

私が片付けに勤しんでいる間も、二階から奇声と笑い声が聞こえてきていましたね。よほど効いたようです。なお、ひとしきり弟を悶絶させた後、その絵は大事に再保管されることになりました。鬼。

一方、私にとってダメージが大きかったのは、昔の写真です。特に私が発見した一枚の破壊力はもう相当なもので。

それは別に、やましい写真ではなかったのですけどね。恐らく近所の緑地公園で、家族と遊んでいる様子でしょう。私が画面奥からこちらに走って来るのです。
身長から察するに、年の頃は恐らく中学か高校。髪型からして、多分中学の低学年なのではないかと思います・・・が。
どこからどう見ても、中年オヤジにしか見えないのです!

なんという衝撃的な。というか私、どうしてこんなにいかり肩で首が短いんでしょう。当時は猫背だったので、正面から見るとこんな感じだったのかもしれませんね。
それと服のセンスが最悪で。今だって決してお洒落ではないですけれど、これは酷い、酷過ぎる。当時はかなり痩せ気味だった筈なのに、服も着方も悪いのでまるで腹が出た寸胴オヤジにしか見えません。

なにより衝撃的なのは髪型ですね。七三・・・まぁそれは良いでしょう。なんでこう、頭の上に妙な膨らみを帯びているのか。
簡単に言ってしまうとですね、つまり某北の以下略なアレのような感じで。というか、首のなさもあんな感じですね。唯一の違いは顔が太っていない事くらい。

そういえばあの頃、三十代や四十代と時々間違われていましたっけねぇ。あぁなるほど、確かに見えます。というか、そのものです、はい。どう見たって今の私の方が若いし細いですよ、その実、ちょっとお腹の周りが気になるお年頃なのですけど。

髪型とか服装とかって、やっぱり大事ですね。そんなに着飾る必要はないと思いますし、アピールに躍起になっているのも寒いなぁとは思いますけど、最低限年相応に見える格好は必要だと思うのです。

まぁあの後すぐに髪型は変わりましたし、あんな風に服を全部ズボンの中に入れてお腹を膨らますのもやめましたから、もう少しマシな見た目になった・・・と、思います、けど。
しばし写真に絶句した後、そそくさとそれを処分した私を、一体誰が責められましょう(笑


ペンギン・ポンプ

実は私、可愛いものにも弱いのです。奇麗な小物にも弱いのですけどね。まぁ、何をもって可愛いと称するかは人によりけりだと思いますので、「可愛いものに弱い」という一言から連想されるものは様々でしょうけど。
で、どんな可愛さに弱いかと言いますと、例えばこんな感じです。

2013-06-22
2013-06-22 posted by (C)circias

その名もペンギンポンプ。シャンプーやハンドソープのリフィルを入れるためのボトルです。詰め替えパックが一般化してからこちら、こういうグッズが増えましたよね。昔はこういうの、ほとんどなかったのですけど。

どのあたりがペンギンかというと、多分ぬるっとした丸っこいボディからパイプが突き出している様が、なんとなくペンギンっぽいということなのでしょう。ぱっと見これをペンギンと思うか否かはともかくとして、可愛いではありませんか。

容量は350mlなので、製品によってはリフィルが少し余ってしまうかもしれませんね。本当はもう少し大きなものの方が良かったのかも知れませんが、なにしろこの見た目です。
売り場で見掛けてフラフラと吸い寄せられ、ひとたびは購入を躊躇ったのですけど・・・結局、買ってしまいました。

もちろん、必要のないものを衝動買いしたという訳ではないのですよ。もともとボトルは購入する予定だったのです。
というのは、古い風呂場で使っていたボトルには、壁から貰ったカビがうつってしまっていて、いくら洗ってもまた直ぐに生えてきてしまって。そのボトルを新しい風呂場には持ち込みたくないので、新しいボトルを探していたのです。

まぁ、他にも色々ある中でこれを選んだのは、間違いなく見た目につられたからなのですけどね。どうもこう、オサレ系アクリルボトルとか、デザイナーズホテルのアイテムみたいなのはピンとこないというか、逆に痛々しく感じてしまって苦手なのです。こういうアイテムは、格好良いより可愛い方が好きですね、私は。

使い勝手の方はまだどうだか分かりませんけども、少なくともリフィルの詰め替えや清掃はし易そうです。本体内の透明のボトル部分が、そのままカパっと外れるようになっていまして。つまり、ボトルの口がとても広いのですね。これが購入の最後の決め手。御陰で古いボトルからの中身の移し替えも楽でした。

幸いにもこのデザインは家族にも大変好評で、容量が少ない点については指摘される事もなく・・・うん、可愛いって強いですね。

琴のそら音

このところ本の話ばかりですが、今日も本のお話を。たまには別の話を、とも思ったのですけれど、あまりに素晴らしい作品を見付けてしまったものですから、もういても立ってもいられなくて。

○琴のそら音
著者:夏目漱石
初出:1905年(七人)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/card1073.html
※リンクは青空文庫です

漱石が怪談を書いたとしたら、それはどんな作品になるでしょう。きっとそれはとても恐ろしく、ひどく生々しいものになるのではないでしょうか。というのも、怪談ではないこの作品でさえ、その不気味さは思わず身震いするほどのものでしたから。

お話は、主人公である「余」が、心理学を学ぶ友人の下宿を訪れたところから始まります。他愛無い愚痴から始まって、使用人の迷信深い婆さんの話になり、話題はやがて婚約者の病のことに。病繋がりでよくある幽霊話を聞かされるのですが、最初のうちはそんな馬鹿なと相手にしません。

主人公は法学者で現実主義の合理主義。それを誇りにしているきらいもあるくらいです。ところが、自分より優秀な学生であった友人が熱心に言って聞かせるものだから、次第になにやら不安な気持ちになってきます。とまぁ、ここまでは前座にして伏線。物語の真骨頂は、彼が友人宅を辞してからでしょう。

時刻は夜の11時。真っ暗な道を急ぐうち、やがて雨が降り出します。道中目にする、ひっそりとした長屋、赤子の葬送、真っ暗な坂道、遠い提灯の光。それらは全て現実であって、超常的な要素など微塵もありません。
しかし、闇と雨という状況に冒頭の話があいまって、それらは自動的に不吉な気配を漂わせ、やがて「余」は耐えきれずに走り出します。このあたりの情景描写と心理表現が実に見事で、引き込まれるのですね。

しかも、漱石はさらに追い討ちをかけます。そう、それは冒頭に登場した迷信深い婆さん。犬の遠吠えに妙な理由付けをしている話が序盤に出て来るのですが、再びそれが繰り返されるのです。そして始まる、不気味な遠吠え。物語は次第に緊迫していくのですが・・・そのあたりは、実際に読んでのお楽しみという事で。

目一杯緊張させたところで、物語は一気に解決編へと突入します。ここはあえて解説しないでおきましょう。ただ、前半で大いに緊張させられたなら、この後半の皮肉はとても愉快であると同時に、ちょっぴりチクリとくるでしょうね。
然り、人間とはそのような生き物なのであります。それを説教臭い演説ではなく、滑稽なやりとりで表現するという、提示の上手さに脱帽しました。

ラストは幸せな大団円、かと思いきや、最後の最後にまさかの種明かしが。この一文で意味を悟れるかどうかはその人次第ですが、多分これで、序盤の友人の言動の意味が分かるでしょう。

そうした展開の上手さもさることながら、心に残るのはラストの暖かさです。孤独、不安、恐怖、冷たさ。そういったものに彩られた中盤までを皮肉でひっくり返し、最後は実に暖かな笑いに、ちょっぴり苦笑を織り交ぜる。その配合の見事な事と言ったら。

恐怖も自嘲も朗らかな笑いで吹き飛ばし、闇一色だった画面を山吹色に華やがせた瞬間の心地良さ。言うなれば、寒い日に湯船につかった時の、あの感覚のようです。それがあまりに心地良くて、それまでのことなどどうでもよくなってしまうほどに。
ラストの一文が誘う苦笑も、スパイスとして見事と言わざるを得ません。そんな苦笑を誘うエピソードまでひっくるめて、人間の魅力なのですよね。

物語には特に事件などなく、時間も短く、登場人物も少ない。それなのに、これほどまでに人間の魅力を描き出せるあたり、さすがは漱石と言わざるを得ません。
一般に言われる「漱石らしい」作品ではありませんが、書簡などに見られる漱石本来の魅力が遺憾無く発揮されているこの作品。
単純に物語としても面白く、ほどよく短いので、漱石は堅苦しくて苦手という方にもお勧め出来ると思います。

au@つながらない

おはようございます。ようやく自分のブログにアクセスできました。でも、時間切れ。もうじきいつもの駅です。
ひと頃からauの回線品質が最低になったのは割と有名な話ですが、プロバイダ業務に至っては、もっと前から完全に放置されているのですよね。

ここのブログサーバは一日に何度もDOS状態になりますが、障害報告もメンテナンス履歴も昨年か一昨年あたりから更新されていません。一年以上トラブルなし、メンテナンスなしとは大したサーバもあったものですね。(笑
多分、クレームがあったらアルバイトがサーバを再起動するだけの対応なんでしょう。最近のauは、どの方面でもこんな感じです。近頃の低次元な通信障害の連発も、その前兆はこうしてあちこちに見られていた訳ですね。

というわけで、まだ開設してまもないのですが、移転先を探しています。書き込む以前にログインに何十分も待たされたりするのは、多忙な人間には些か酷ですからね。どこか良いブログサービスはないものでしょうか。きっちりメンテナンスしているところなら、少々お金がかかっても良いくらいです。
まあ、慌てるとろくな事がないので、腰を据えてよく検討した方が良さそうですね。

取り敢えず気を取り直して、まずは本日の業務です。
それでは皆さん、良い一日を。

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