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日々の便り

 

おはようございます。気がつけばもう8月も最終日、しかし今日も天気はいまひとつです。只今気温23度、湿度70%。まるで梅雨時にでも戻ったかのような感じですね。といっても季節は巻き戻る事はできませんので、むしろ早回しで秋が深まったかのような感じ。周囲の虫の声が突然秋仕様になりました。こんな状態が一週間も続いているわけですが、今年の夏はもう御終いということなのでしょうか。

振り返るとこの夏、私はずっとバテ気味だった気がします。それが何より証拠には、7月、8月は文学関係の話をほとんど書いていません。文学系のお話は、一番頭を使います。そのため、日記を書く晩の時間帯に体力に一定以上の余裕がないと、書こうにも書けないのですね。記事の本数がバテっぷりを分かり易く示しています。

とはいえ、寅彦の作品は夏をテーマにしたものが多いので、紹介は出来るだけ暑いうちにしておきたいもの。それが無理なら、せめて「本来は暑い筈の」時期の間に済ませてしまいたいものです。というわけで今日は久々に、寺田寅彦の随筆のお話を。

○夏
著者:寺田寅彦
初出:1929年(大阪朝日新聞)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card42230.html
※リンクは青空文庫です

夏にまつわる小品を四本集めた短編集。最初のお話は、デパートの夏の午後についてです。まず興味深いのは、冒頭の気温についての記述。寅彦はアスファルトの表面温度が「華氏100度を越すような」と書いていますが、これは摂氏に直すと37.8度のこと。夏期の路面温度は気温より15度以上高くなりますので、百葉箱の中の気温は恐らく20度台半ば程度だった筈です。

この気温は当時としては相当な猛暑だったようですが、市街地の室内気温はせいぜい30度に届くかどうかといったところでしょう。それに対して昨今は、暑い日の室内気温は簡単に40度を突破します。このときの路面温度は軽く60度くらい。即ち、華氏140度。およそ85年くらいの間に、「猛暑」の日の路面温度は華氏40度も上昇している事になるのですね。

今となっては寒いくらいのこの気温の中で、寅彦は暑さのあまり幻影を見ます。それはドビュッシーの「フォーヌの午後」のような内容だそうで、百貨店の陳列が咲き乱れる花のように、人々が動物のように、そしてファンの唸りはミツバチの羽音のように感じられたのだとか。話題はそんな話から、百貨店では取り扱われていないサービスの話へと移って行きます。

ここで寅彦が提唱したのは、今でいうところの各種コンシュルジュ的なものですね。知識の分野に限りこういった商売が成立しないのは、結局今も昔も大衆がそれほど知識に興味を示さないからと言って良いでしょう。Yahoo知恵袋のようなサービスが成立することからして、こういった相談サービスにも一定の需要はあるようですが、店舗単位でこれを行うほどの需要ではないようです。

二つ目のお話は、寅彦の暑い日の過ごし方について。なにかと旅行記の多い彼ですが、暑い日にはむしろ室内に留まる事を好んでいたというから意外ですね。このとき彼が好んで行っていたのは、地図を使って様々な研究をする事でした。例えば、江戸の大火の焼失区域マップを作ったり、地図にない河川の流路を記入して行ったり。研究好きの寅彦らしい過ごし方ですね。

続いての「暑さの過去帳」では、若かりし頃に体験した暑さの記憶を年代順に語ります。登場するエピソードは幼い頃の昆虫採集、中学時代の博覧会会場、高校時代の大牟田炭坑見学と来て、ワシントンの「熱波」や郷里の夏についてなど。それぞれの暑さの体験に伴う思い出話を紹介し、暑さの刺激の強さが記憶の強さと結びついているとまとめました。

最後は突然時代を遡って、明治は日露戦争の頃の思い出について。場所は陸中釜石といいますから、岩手県の釜石のことですね。このとき寅彦は潮汐の調査のため、宮城県の塩竈から舟に乗って釜石にやってきたのだそうです。折しも釜石ではイカが穫れ過ぎたため、余ったイカが大漁に浜で腐っており、とんでもない悪臭が漂っていたのだとか。

この作品では、当時はまだあまり開けていなかった東北の暮らしを垣間見ることが出来ます。中でも、最後に登場する「チュウギ」は興味深いですね。何かと思って調べてみたところ、これはトイレットペーパーのなかった時代の、なんといいますか、以下略。このお話はどちらかというと、悪臭やゲテモノにまつわるエピソードばかりです。自称「煙草と菓子の中毒にかかっている文明患者」である寅彦には、やや過ごしにくい場所だったようですね。

明治から昭和初期までの日本の夏を垣間見ることのできる、なかなか面白い作品でした。

ナガサキアゲハ(夏型・メス)

お盆休みからこちら、写真がらみの話ばかりですが、今日もお盆に撮った写真のお話を。なにしろ枚数が多い上にジャンルも色々なものですから、一度には書ききれなくて。まぁこのところ体力が払底気味で、頭を使う話は書けませんので、ネタのストックが多いのは有難い事なのですけれど。

あれは先々週の金曜日の事、僅かな空き時間を少しでも有意義に過ごそうと、神代植物公園を目指していたときのことです。裏道の道端に、見た事のない大きな黒い蝶を見付けたのでした。それが、こちら。

ナガサキアゲハ夏型(雌)
ナガサキアゲハ夏型(雌) posted by (C)circias

ズームレンズでは黒のニュアンスがきれいに再現されなかったので、マクロレンズを使用して撮影してみました。美しい黒地に赤のワンポイント、後翅には白い小さな斑点と、赤の斑点が二つ。模様については見た事がありませんが、しかしこの羽の形状には見覚えがありますね。そう、以前撮影したナガサキアゲハです。

ナガサキアゲハ(オス)
ナガサキアゲハ(オス) posted by (C)circias

上の写真は、ナガサキアゲハのオス。赤い斑点の位置や羽の形状は非常によく似ています。特に、大型の黒いアゲハチョウで尾状突起を持たない種といったら、ナガサキアゲハしか該当する在来種を知りません。しかし、図鑑やネット上の情報によると、ナガサキアゲハの雌はもっと白の面積が多く、オスとは似ても似つかない模様の筈。かといって、この色合いは明らかにオスとは違います。

ナガサキアゲハ夏型(雌)
ナガサキアゲハ夏型(雌) posted by (C)circias

そこで方々調べ回ったのですが、どうやらナガサキアゲハにも春型と夏型があるようでして。しばしば書籍やネットで見られる白っぽいナガサキアゲハは、春型の雌なのだそうです。それに対して、今回撮影した個体は夏型の雌。春型とは似ても似つかない、むしろ春型のオスに近い色合いの、美しい羽の蝶でした。

この個体は、羽を含めてほぼ無傷。色の美しさや羽にゴミが着いていないことからしても、まだ羽化して間もない個体と考えて間違いないでしょう。羽化して間もない雌の夏型。それをこの場所で見付けたという事はつまり、ナガサキアゲハがこの周辺で繁殖している事を意味します。

以前も書きましたが、ナガサキアゲハは本来もっと南の方に生息していた蝶です。温暖化に伴い生息域が北上しているという話は知っていましたが、今回のこの写真はその何よりの証拠といえるでしょう。先日撮影したのは春型の雄。あれだけならばまだ迷い蝶という事も有り得ましたが、夏型の雌までいるとなると、迷い蝶の線はないと考えて良いでしょうね。

自称科学者が何を言おうが、生き物は正直です。ツマグロヒョウモン、アカボシゴマダラ、ナガサキアゲハ。美しい蝶を間近で見られるのは嬉しい事なのですけれど、彼等の存在が意味するところを考えると、ちょっと複雑な気分です。

夏の終わりの風物詩

ふと気がつくと、虫の声が少し秋めいて来ましたね。暑さはまだまだ続くのでしょうけれど、そこかしこに秋の気配が見られます。朝晩の空気の匂いも、盛夏のそれとは少し違う感じがするようになってきました。そんなお盆過ぎのこの時期の風物詩と言えば、やはり花火。今日は近場で、その花火大会があったのです。

本当は河原まで出て眺めたいところなのですけれど、夕食の支度は時間制限付きなので、外出は無理。仕方がないので今年も、私はベランダから花火見物です。ここ数年で急激にアパートやらマンションやらが乱立したため、河原への見通しは全く効かなくなってしまいましたが、それでもまだ大きな花火は建物の上に出てくれます。

花火(1)
花火(1) posted by (C)circias

でもこんな具合に、視界を無粋な電線が遮るのですよね。この電線は割と最近増えたもので、恐らく去年はなかったと思います。高圧線でもあるまいに、空中にこんなに太いケーブルを渡してあるくだなんて、今どき流行らないと思うのですが、埋設だとお金がかかるというので地主がケチったのでしょう。

花火(2)
花火(2) posted by (C)circias

今年の花火大会は、なんとなく色合いが暖色寄りだった気がします。去年までは青だの緑だのがかなりの割合入っていた気がするのですが、今年はどうみても朱やオレンジの面積が圧倒的ですね。それから、一頃流行ったくだらない絵花火は、今年はかなり少なくなっていたようです。上の写真は、今回の花火で一番気に入った新作花火。細かな花火が空一面に散って、華やかであると同時に消えて行く様が美しいのです。

花火(3)
花火(3) posted by (C)circias

もちろん、オーソドックスな花火も健在。やはり花火と言ったらまずこれですね。このタイプを見ない事には、花火を見た気がしません。そうそう、例年はこれともう一つ、柳のように尾を引いて落下してくるタイプの花火が多く見られたのですけれど、今年は柳タイプは見ませんでした。あれも大好きだったので、無くなってしまったのはちょっと寂しい気がします。

花火(4)
花火(4) posted by (C)circias

炸裂直後の花火は勿論奇麗なのですが、大玉が散っていくときの最後の光がまた良いのですよね。上の写真は、尺玉が空一杯に散って、まさに消えようというその瞬間を捉えたもの。どことなく星が降っているかのようで、プラネタリウムを思い出す光景でした。

ところで、今回はE-PL5で初めて花火を撮った訳ですが、これだけのために三脚を買うのもどうかと思ったので、手持ちで挑戦する事になりました。使用レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6Rで、150mm F5.6、シャッター速度1/25, ISO1000で撮っています。花火と言えばまず長時間露光が基本のようですけれど、これでも一応撮れない事は無いようで。

ただ、成功率が1割程度にまで落ちてしまうので、やはり花火を撮るなら素直にセオリーに従った方がよさそうです。それにカメラに気をとられていると、やはり風情が半減すると言いますか。撮影はついでで、主に肉眼で楽しみたいですよね、こういった風流ものは。

それと、今回の撮影で分かった事ですが、花火を撮る場合は連写モードは低速で良いようです。高速モードで連写しても、ほとんど代わり映えのしない絵が溜まるばかりで、無駄に連写用のメモリを圧迫してしまうだけですから。来年はこの経験を糧に、もう少しマシな写真が撮れるように工夫してみようと思います。

さて、花火大会も終わった事ですし、そろそろ夏も終わりですね。秋になれば夏眠していた虫達が再び活動を始めますので、昆虫写真好きにとっては、春に劣らずシャッターチャンスの多い季節。今年はどんな写真を撮れるのか、今から楽しみです。

マクロレンズの実力

おはようございます。東京は昨日から急に涼しくなりましたね。現在も気温は29度、湿度60%。あまり快適と言える数字ではないのですが、それ以前の猛烈な暑さの事がありますので、これはかなり涼しく感じます。それに加えて、空気の匂いがなにやら急に秋めいて来た気がするのは私だけでしょうか。

そのせいか、昨日はだるくて体に力が入らない状態で、結局夕方まで寝て過ごしてしまいました。夕方からのそのそと起き出したのですが、晩はそれでも起きては居られず。今朝になってようやく、なんとか普通に活動出来るようになった格好です。言うなれば、昨日は一日中体が眠っていたという感じですね。

それで今日こそは有意義な休日を過ごそうと意気込んでいたのですが、天気の方は生憎のようです。まぁ予報通りと言えば予報通り。しかし、「晴れ時々曇り、所により雨」という全部入りの予報は果たして予報足り得るものなのでしょうか。お盆休みの辺からこちら、毎日のように「大気の状態が云々」で全部入りの予報を聞いている気がします。

そんな訳で、今週末もこれといって話題がないのですが・・・そういえば、お盆休み中の晴れ間に撮った写真が幾らか溜まっていましたので、そのお話でも。

シオカラトンボ
シオカラトンボ posted by (C)circias

写真は、お馴染みシオカラトンボです。ただ、これまでの写真と比べると、妙に重量感があると思いませんか。いつものM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6Rと接写リングの組み合わせでは、こういう風には写りません。この妙に高精細な写りは、M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroならではのものです。

私はこれまで、このレンズをF5くらいまでで使っていたのですが、この時はとても強い日差しがあったので、思い切ってF10まで絞ってみたのですね。するとどうでしょう、ただでさえ高かった解像度がさらに高くなり、なんだかどっしりと質量感のある写り方になったではありませんか。カメラのモニタ上では、少し奇麗に写るようになったという程度の変化ですが、パソコン上で見るとその違いは歴然です。

シオカラトンボ
シオカラトンボ posted by (C)circias

光線が充分にある状態で絞りを多くすると、色合いの微妙なニュアンスもよりよく再現されるようです。光沢と透明感のある目に対して、美しい艶消しの胴の質感の違いがこれほどきちんと写るとは。ここまでくると多分、肉眼で見た場合よりも奇麗に写っていると言って良いでしょう。少なくとも視力1.0に補正された私の目では、ここまでは見えません。

シオカラトンボの目
シオカラトンボの目 posted by (C)circias

上の写真は、同じくF10で撮ったシオカラトンボの目です。これまでは目の一カ所にピントを合わせると、それ以外の部分はボケボケになってしまっていまひとつでしたが、F10まで絞ればこの通り。かなり良い感じに立体感が得られました。実はこの写真、オリジナルサイズで見ると、なんとトンボの目の表面の、六角形のレンズ一枚一枚がクッキリハッキリと写っています。

凄いのは解像度だけではありません。普通は「黒」としか写らないところに隠れた、本来の色を写す事が出来るのです。次の写真は、オオシオカラトンボの目を同じ条件で写したもの。普通はただ光沢のある黒にしか写らないオオシオカラトンボの目の中に、様々な色があるのがお分かり頂けるかと思います。しかもこの黒いレンズにも透明感があって、下に何かが透けているのが分かりますよね。

オオシオカラトンボの目
オオシオカラトンボの目 posted by (C)circias

肉眼でも、30cmくらいまで接近しなければこの感じは見えないでしょう。大抵の人が、「オオシオカラトンボの目は黒一色だ」と思い込んでいる筈。でもこのレンズを使うと、その微妙な色合いや立体感が、きっちりと写るのです。F5ではボケにごまかされてしまって気付かなかった部分ですが、F10で使ってみて初めて、その凄さに気付かされました。

もっとも、この解像力が果たして必要なのかと問われると、それは用途次第と言うしかないのですけれどもね。実際こうして縮小画像をブログに載せる分には、マクロだろうとズームだろうと、パッと見の印象が少し生々しいか否かという程度の違いでしかありません。ハッキリ違いを認めるには、せめてこの二倍くらいのサイズで見る必要があるでしょう。ただ撮っている側としては、やっぱり奇麗に写ってくれる方が嬉しいのは間違いありません。

それにしても、シオカラトンボの目って本当に奇麗ですね。宝石などより、こちらの方がよほど美しいと思います。以前は体の地味な色合いがあまり好きではなかったのですが、目に注目するようになってからこちら、シオカラトンボがとても魅力的な被写体であるように思えてなりません。勿論、だからといってオオシオカラトンボの魅力が薄れたという訳ではありませんけども。

ただ、この色合いや解像度を得るにはこのマクロレンズを使わなければならず、絞りもF10以上が必須というのがちょっと厳しいところです。夏場はともかく、それ以外の季節にここまでの明るさは期待できませんので、なかなかどうして難しいですね。

それから、この撮影でE-PL5の悪い癖に気がつきました。以前からISOオートはいまひとつだと思っていましてかれど、マクロ撮影ではISOオートは「絶対使ってはいけない」ようです。F10まで絞ると、これだけ明るい環境でも馬鹿みたいに感度を上げたがるのですね。画面内に黒い部分が少しでもあれば、すぐにISO1600を選択します。なので、こういう時はISOは200に固定して使います。

まぁしかし、欠点のない機械などある筈もなく。それにこういった装置には、想定された本来の用途というものがあります。女性などがお手軽に本格っぽい写真を楽しむために設計されたこのカメラで、こういう写真の撮り方をする方がむしろ特殊なケースなのでしょう。いずれにしても、使いこなすというのは長所も短所も全て把握するということであり、その上でいかに性能を引き出せるかが使い手の技量なのだと思います。

使い始めてもう半年以上になりますが、ようやくカメラに振り舞わされるのではなく、カメラを使っているレベルに到達出来たかな、という気がしますね。

アズキゾウムシ

いやはや参りました。今日は思わぬトラブルのせいで、夕食がかなり遅くなってしまいまして。雑用が一段落してようやくゆっくり出来ると思ったら、もう日付が変わりそうではありませんか。なんというか、もう少し人間らしい暮らしがしたいものです。

で、そのトラブルは何かと言いますと、アズキゾウムシの大発生でして。アズキゾウムシというのは、古い小豆なんかに時折涌く、体長2mmくらいの黒い甲虫です。詳しくは、以下のサイトをご覧下さい。

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nfri/yakudachi/gaichu/zukan/11.html

あろうことか、私達が知らない間に、これが台所の引き出しにしまったササギの袋の中で大繁殖し、とうとうその薄っぺらいビニールを食い破って外にまで溢れ出して来たのです。いかに虫好きの私といえど、引き出し一杯にうぞうぞ蠢く黒いドットの集合体は、さすがに「可愛い」とは思えませんでした。

しかも悪い事に、これに驚いた母が直接殺虫剤を噴霧などしたものですから、驚いたゾウムシ達が一斉に台所中に散りまして・・・始末するのの大変だった事。とりあえず表に出た虫は残らず片付け、発生元の小豆も密封した上で廃棄しましたが、殺虫剤まみれの引き出しまでは手が回らず。続きは明日になりそうです。

夏場は油断していると、なにかとすぐに虫が涌きますからね。皆さんも、食材の管理にはくれぐれもご注意下さい。

御岳山(3)

いやはや、暑いですね。今夜の東京は深夜1時を回っても、気温が31度をくだりません。百葉箱の観測結果なんぞ知った事ではありませんが、とりあえず市街地は超熱帯夜です。これがある程度安定して続くならばまだしも、つい数日前は明け方に23度を下回ったりしていたわけですから、これはこたえます。天気に文句を言っても始まりませんが、暑いか涼しいか、どちらかに決めてもらいたいものですね。

それはともかく、先週末に書いていた青梅旅行のお話が、まだ途中でしたね。色々あって二日も間が開いてしまったので、なんとも締まらない感じになってしまいましたが、かといってこのままほったらかしても格好がつきません。というわけで、今晩は青梅旅行のお話の締めくくりを。

土産物屋(2)
土産物屋(2) posted by (C)circias

宿坊街を抜けると現れるのは、土産物屋の「古狸山」です。他の土産物屋はさらに進んだところに固まっているのですが、この店は土産物屋が建ち並ぶ通りから少し離れた場所に、一件だけ孤立していました。ご覧の通り店先の雰囲気もちょっと洒落ていて、他のお店の実にオーソドックスな雰囲気とは一線を画しています。

土産物屋(1)
土産物屋(1) posted by (C)circias

多くの土産物屋と同様にここも喫茶と軽食を提供しているのですが、玉蒟蒻やら蜂蜜やらと、オリジナリティのあるラインナップが目をひきます。土産物もマスコット人形のストラップやらパワーストーンやらと、明らかに若者を意識した感じですね。ただ、これらが果たして御岳山と関係があるのかと言われると、非常に疑問なところではありましたけれど。

さらに進んで坂を上ると、曲がり角に「この辺り一番の繁華街」というような文句の書かれた看板があります。そして矢印の方向に曲がると見えるのが、次の写真の風景。繁華街・・・でしょうか。まぁ確かに、この辺りでは唯一、商店の密集している区画ではありますが。

土産物屋(3)
土産物屋(3) posted by (C)circias

食堂を兼ねた土産物屋が左右に数軒ずつ。お客の姿が見当たらない店もあれば、賑わっている店もあり。団体さんが予約していると思しき看板の出ている店もありで、その様子は様々でした。ただ一つ言えるのは、店員さんは圧倒的に高齢者が多いように見えるということ。私も決して若くはありませんが、ここに来るとちょっと年代の開きを感じます。やはりこういうところでも、跡継ぎ問題ってあるのでしょうか。

大口真神社前
大口真神社前 posted by (C)circias

土産物屋の立ち並ぶ参道を抜けると、左手に大口真神社の鳥居と門が現れます。ご覧の通りの急な石段ですが、実はこの先、頂上までずぅっとこんな感じ。大口真神社までは、これくらいの急な石段をひたすら上って行かなければなりません。なお、上の写真の石段の両側には、御岳山のシンボルになっているレンゲショウマが植えられていました。

ちなみに、レンゲショウマというのは次の写真のような花です。これは展望台からロープウェーで登った群生地で撮影したものですが、完全に森の暗がりに入ってしまう群生地よりも、この門前の石段の両脇の方が撮影条件は良かったと思います。

蓮華升麻
蓮華升麻 posted by (C)circias

さて、急な石段をひたすら頑張って上って行くと、やがて御岳山山頂に辿り着きます。次の写真は、頂上にある本殿の石垣下に建てられた、宝物殿前の石像。実は本殿の写真も撮ったのですけれど、見上げる構図だったせいか酷いハレーションが出てしまいまして。まともな写真が一枚も撮れなかったので、代わりにこちらの写真を。

宝物殿前の石像
宝物殿前の石像 posted by (C)circias

M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8は、こういう環境だと酷く簡単にハレーションを起こすので閉口します。純正のレンズフードなど気休めにもならず、もはや打つ手無し。ちょっと暗いところや水平ないし見下ろす方向での撮影には向くのですが、夏の日差しの下では逆光でなくとも簡単に画面が白くなってしまうので、かなり難しく感じました。やはりこのレンズには広大な風景より、街角のオブジェクトの方が合っているようですね。

御岳山山頂の神社には日本人の観光客の他に、外国人の観光客も大勢訪れているようでした。それにしても印象的だったのは、最後の石段を上がる中年の皆さんの行きも絶え絶えな有様です。特に男性陣のへばりっぷりが凄まじく、思わず手を貸したくなるようなフラフラのおじさん達を少なからず見掛けました。文字通りヒーヒー言いながら登るくらいなら、手前で小休止すれば良いのではと思うのですけれど。

ちなみに、ロックガーデンへと続くハイキングコースへは、山頂の神社への道の途中で分岐します。ガイドによると徒歩で2〜3時間はかかる道なりだということでしたので、今回はこれを割愛しました。山頂到着が14:30くらいでしたので、暗い山中のハイキングコースを回るには、ちょっと遅過ぎるだろうという判断です。

果たして、この後15時過ぎから小雨がぱらつき始めましたので、ハイキングコースを割愛したのは正解だったと言えるでしょう。次に御岳山に行く時は、今回歩かなかったハイキングコースを中心に、山道を見て回りたいものですね。

御岳山(2)

滝本駅ではケーブルカー到着間際まで改札内で待たされるため、ホームに出てからケーブルカーの到着までは、それほど長くはかかりません。この時はホームに出て3、4分でケーブルカーが到着しました。次の写真は、丁度ホームに入って来たケーブルカーの様子。ケーブルカーは黄色い日の出号と青い青空号の二両がありますが、この日は偶然にも、行きも帰りもこの日の出号に乗車する事になりました。

御岳登山鉄道
御岳登山鉄道 posted by (C)circias

このケーブルカーは平均斜度22度、最大25度の急斜面を上って行くのが自慢。なんでも国内でも最も急勾配の路線なのだそうです。区間の大半は単線なのですが、行程の丁度真中辺りに少しだけ伏線区間があり、往路と復路のケーブルカーはそこですれ違うようになっていました。

駅から出てしばらくのうち、乗客は専ら行く手の急斜面に目を奪われるのですが、途中からは誰からともなく背後の景色に注目するようになります。なにしろ急勾配なので、後ろを振り返ると少し恐いくらいなのですね。私は前の方に座ってしまったので撮影出来ませんでしたが、絵的にはむしろ後ろの景色の方が面白いように感じました。次の写真は、御岳駅に着いてから写したものですが、勾配のきつさが良く分かりますね。

御岳山駅から
御岳山駅から posted by (C)circias

帰りに立ち寄った茶屋で聞いたところによると、今年の始めの大雪では、このあたりは1.8mの雪に埋もれて孤立したのだそうです。その際埋もれてしまったこの線路を復旧するのは、勾配のキツさもあって大変な作業だったのだとか。ただでさえこの傾斜ですから、素人ではすぐに滑落事故になってしまうので、除雪は命の危険を伴う作業だったといいます。

さて、ケーブルカーの駅を出ると、目の前にはちょっとした広場と展望スペース、そして寂れた感じの土産物屋があります。次の写真は、三軒ある建物のうち、一番左側のお店。ケーブルカーにはそれなりに乗客があるように見えるのですが、それでもこの展望台は「賑わっている」という感じではありませんでした。

展望台の土産物屋
展望台の土産物屋 posted by (C)circias

そして次の写真は、展望台から都心方向を写したものです。天気が良ければ東京が一望出来るそうですが、この日は見ての通りの重い曇り空だったため、展望はいまひとつでした。しかし、もやに閉ざされた下界の風景というのも、それはそれで趣があるもの。山独特の湿った冷たい空気を吸いながらだと、この景色も悪い気がしないから不思議なものです。

展望台から
展望台から posted by (C)circias

展望台の景色を眺めた後は、いよいよお目当ての山頂へ。御岳山は山全体に武藏御嶽神社の関連施設が建てられていて、山頂の大口真神社もそうした施設のひとつなのだそうです。他にも色々な建物があるそうなのですが、今回はとりあえずこの大口真神のお社を目指します。神社へ行くには、案内に従って駅から出て左手方向へ。道なりにしばらく歩くとまず見えて来るのが、宿坊街。つまりは宿の街です。

宿坊丸山荘
宿坊丸山荘 posted by (C)circias

宿坊は新しい建物から古い建物まで様々ですが、やはりプレハブのような造りの粗末な建物よりも、こうした歴史のある建物の方が見栄えがして良いですね。上の写真は宿坊・丸山荘の表門です。この建物は、保存状態が良い方ですね。この他にも歴史的な建物はいくつかあるらしいのですが、どうも自治体が文化財として保存しているわけではないらしく、中にはすっかり朽ちて建物が歪んでいるような住宅もありました。

嶺雲荘
嶺雲荘 posted by (C)circias

続いて写真は嶺雲荘。よく見ると、門の軒下に木製の大きなプロペラが飾られているのが分かります。何か飛行機にゆかりのある宿なのでしょうか。ちょっと宿の歴史などを聞いてみたい気がしますね。ここは門や塀は木製の古い建物ですが、宿本体は近代的な建築になっているようです。

原島荘
原島荘 posted by (C)circias

最後は全体的に近代的な建物になっている、原島荘。近代的な建築ではありますが、玄関先がいかにも「お宿」という感じにデザインされていて、なかなか素敵です。こういう宿を見ると、そこで一泊してみたいという気分になりますね。どうせ私は、この先10年くらいは泊まりがけの旅なんて出来ないのでしょうけれど。もし余生なんてモノを楽しめる境遇になれたなら、御岳の宿坊街にはぜひとも一度泊まってみたいものです。


御岳山(1)

さて、お盆休みも残すところあと二日となりました。折角の夏の休暇を有意義に過ごそうと、ラストスパートをかけている方もいらっしゃる事でしょう。しかし私はというと、お盆は初日のみで終わってしまったようです。なにしろ昨日と明日はしがらみで引っ張り回されて全く自由が利かない上に、半日以上自由時間を持てる今日と一昨日は天気が最悪。結局この夏休み、青梅に出掛けた事が唯一のイベントになってしまったので。

初日の楽しさが半端でなかった分、それ以降の憂鬱さも半端ではありません。昨日などあまりに憂鬱なので、押し付けられた責任を果たした後も何も手につかなかったくらいで。正直言うと今日も空模様以上にどんよりしているのですが、まぁ塞いでいても仕方ありません。というわけで、私にとってのこの夏一番の思い出の話の続きをば(笑

御岳山入口
御岳山入口 posted by (C)circias

写真は、御岳山の麓にある登山道路の入口です。この看板の方向にある道をそのまま上って行くと、終点にケーブルカーの滝本駅があります。神路橋からここまでの間にも分かれ道は幾つもあるのですが、案内板はありません。そのため私は、ここまでGoogleマップのお世話になるしかありませんでした。

皮肉なもので、観光地図は不正確で人を迷わすのですが、橋などのランドマークの名前だけはきちんと載っています。それに対してGoogleマップは正確なのですが、橋の名前がほとんど分かりません。吊り橋は全滅と言っても良いでしょう。そのため、両方の情報を総合しないと、地図だけでここまで辿り着くのは困難だと思います。

さて登山道路ですが、普通の二車線の道路で、左右には次の写真のような沢が流れていました。驚いた事に、この道路の両側には結構普通の住宅があるのですよね。どうみても不便そうな場所ですが、畑を切り拓いている家もあり、それなりの数の人がこの山道沿いに暮らしているようです。

道路脇の沢
道路脇の沢 posted by (C)circias

道路は結構な急勾配で、歩くのはかなり体力を要しました。正直なところ、御岳渓谷を歩いた後でこの坂を上るのは無茶が過ぎたと思います。実際、歩きながら何度リタイヤして帰ろうと思ったか分からないくらいで。しかし、戻るにしたって歩くしかありません。どうせなら上り切ってからバスで戻る方が楽だろうと、息を切らせつつ頑張りました。そうして30分ほど歩いたところで見えて来たのがこちら、滝本駅バス停です。

滝本駅バス停
滝本駅バス停 posted by (C)circias

冒険心など出さずに素直にバスに乗っていれば、御岳駅バス停からここまで十数分で着くのだとか。それに対して、御岳橋からここまでかかった時間は1時間以上。もちろんこれには、御岳渓谷の端まで歩いて戻ってくるという無駄な行程が含まれていての話ですが、それがなくとも40分はかかったでしょう。よほど歩くのが好きでもない限り、徒歩で滝本駅を目指すのはお勧めできません。

ケーブルカー滝本駅
ケーブルカー滝本駅 posted by (C)circias

ところでケーブルカーの滝本駅ですが、これはバス停よりもさらに道を上った先にあります。てっきりバス停は駅の前だと思っていたので、これには驚きました。上の写真は、道路から見上げた滝本駅のホーム。はるか頭上にケーブルカーの駅が見えます。滝本駅には付属の駐車場があるのですが、この日はそれほど観光客が多い訳でもないのに、結構な混雑ぶりでした。

ケーブルカーにはダイヤがあるのですが、この時期は臨時増発という事で、常に15分間隔で発着しています。乗っている時間は10分程度ですので、待っている時間の方が長いくらいですね。次の写真は、その待ち時間中に撮影したホームの様子です。結構な急勾配に見えますね。

滝本駅ホーム
滝本駅ホーム posted by (C)circias

ホームには思いのほか家族連れの姿が見られましたが、しかし、やはり中年から年配の方のお客がほとんどだったように感じます。犬を連れたお客さんが居ましたが、これは御岳山山頂の神社が「お犬様」関連のものだからなのだとか。御岳山はペット連れで登れる、ちょっと変わった山です。まぁ、山頂部分は全部神社になっていますので、山登りというよりは参拝なのでしょうけれども。

御岳渓谷(6)

「ついんくる」でしばし休んだ後は、再び御岳渓谷を遡って行きます。道なりにそのまま進んで行くと、次に見えて来るのが御岳小橋。この橋はやはり吊り橋です。次の写真は、河原から御岳小橋の方向を写したもの。まだ遠いですが、向こうに小さく橋が見えて来ました。

御岳小橋を望む
御岳小橋を望む posted by (C)circias

このあたりは、川の流れの急なところと緩いところの差が極端です。緩いところでは水面は穏やかなのですが、急なところでは次の写真のように水が白く泡立っていて、滝のような音を辺りに轟かせていました。水量が多いので遠目には見えませんが、どうやら川底にも大岩があって、それが水を塞き止めているようです。

轟く川
轟く川 posted by (C)circias

御岳小橋周辺は特に広い河原になっていて、カヌーは勿論、キャンプ目的の観光客も多数見られました。舗装された遊歩道から河原へは自由に降りられるようになっており、見ての通り浅瀬もあるので水遊びもできます。但し、上の写真の急流はこのすぐ側なので、用心しないと事故になりそうです。

御岳小橋
御岳小橋 posted by (C)circias

次の写真は、御岳小橋の上から上流方向を写したもの。この吊り橋から御岳橋までの区間は、カヌーの練習場として整備されており、この日も多数のカヌーが川を行き来していました。時折木の葉のように流されて行く舟もありましたが、急流に見えるところを遡って行く舟もあります。張り巡らされたロープには夫々にポールと番号札がさげられていますが、これはコースを示す標識か何かでしょうか。

御岳小橋上流
御岳小橋上流 posted by (C)circias

さて、御岳小橋を渡った後は玉堂美術館に入ったのですが、その間に天候が悪化したようです。美術館を出ると、辺りはすっかり曇ってもやがかかり始めていました。予定ではここで御岳橋を渡り、駅前のバス停からバスでケーブルカーの滝本駅まで移動する予定だったのですが、この分では山の展望台は期待薄。どうしようかと迷っていたところ、こんな立て札をみつけてしまいました。

迷子製造器
迷子製造器 posted by (C)circias

どういうことでしょう、このまま進むと、滝本駅に着くということなのでしょうか。しかも2.7kmならば、歩けない距離ではありませんよね。というわけで、天気の様子を見ながら歩いて滝本駅へ向かう事にしたのですが・・・これがいけませんでした。この手の案内板は往々にして不親切。時として嘘つきで、観光客を迷わせます。私もすっかり騙されてしまい、いらぬ大回りをすることになってしまったのです。

御岳橋を振り返って
御岳橋を振り返って posted by (C)circias

上の写真は、案内板の示すままに森を抜けて、再び河川敷に出たところ。振り返ると、向こうに御岳橋が見えます。この後私は道なりに進んで行ったのですが、道中一切案内がないものですから、まず多摩川第三発電所まで遡り、戻って杣の子橋(そまのこばし)を渡り、対岸を奥多摩フィッシングセンターの端まで遡ってまた神路橋まで戻る羽目になりました。

観光案内の地図によると、発電所側の遊歩道は上流までずっと続いているかのように書かれています。ところがこれが大嘘で、発電所の敷地で遮られてしまいます。敷地へ通じる急な階段がありますが、その先には金網と扉。どう見ても通り抜けはできそうにありません。

一旦戻ってから杣の子橋を渡って対岸を進んで行くと、神路橋に辿り着きます。滝本駅に行くにはこれを渡ってもう一度向こう岸に戻らなければならないのですが、ここにも案内がありません。何もないならばまだ良いのですが、御岳美術館や御岳駅への案内はあるので、余計に迷うのですね。初見でこの正しいルートを見付けるのはなかなか困難と言えるでしょう。結局私は、Googleマップのお世話になりました。

というわけで、御岳渓谷散策はここまで。ここからは御岳山のお話になるのですが・・・今日はいっぱい書きましたので、続きはまた明日にでも。




御岳渓谷(5)

楓橋から先はしばらくの間、遊歩道は住宅のすぐ裏手を歩く形になります。遊歩道のすぐ右手は普通の民家で、左手には河原が広がっている格好。家々の間には湧き水が流れていて、家によってはこうした湧き水を枡に貯めて、家の裏手の庭などで利用しているところもありました。また、時折道端に自動販売機が設置されていたりします。右手を見てしまうと、街中の遊歩道とあまり変わりない雰囲気ですね。

道端の湧き水
道端の湧き水 posted by (C)circias

しばらく進むと、行く手に無骨な金属製の橋が見えて来ます。これは鵜の瀬橋といって、珍しく吊り橋ではありません。橋はコンクリート製の高い基礎の上に据え付けられていて、そこまでは歩道橋のように階段を渡って上がって行きます。橋自体に問題はないようなのですが、ここを渡ると例の通行止め区間に行けてしまうため、この橋も通行止めになっていました。

鵜の瀬橋を望む
鵜の瀬橋を望む posted by (C)circias

写真中央には、二人乗りのカヌーが写っています。どうやらこの辺りにはカヌーの倶楽部のようなものがあるようで、鵜の瀬橋手前の建物の中にはカヌーの艇庫もありました。なんというか、実にうらやましい環境ですね。次の写真は鵜の瀬橋を通過してさらに上流側を写したもの。ご覧のように、先程下流で目撃したゴムボートの団体さんが居ます。どうやら彼等は、さらに上流から来ているようですね。

鵜の瀬橋上流
鵜の瀬橋上流 posted by (C)circias

鵜の瀬橋からさらに100mほど上流に遡ると、遊歩道の右手に記念碑が建てられています。これは「お山の杉の子の碑」といい、あの「むっかし〜むっかし〜そぉのむっかし〜、しぃ〜のっきばぁ〜やしぃ〜の・・・」でお馴染みの童謡、お山の杉の子の記念碑。なんでもあの歌はこのあたりで制作されたのだそうです。記念碑は二つあり、一方には歌詞のみが、もう一方には歌詞と楽譜の一部が記されていました。

お山の杉の子の碑
お山の杉の子の碑 posted by (C)circias

この碑文の後ろの建物は杉の子ガーデンと言い、以前は喫茶や軽食を提供していたそうですが、この時は営業していませんでした。記念碑の側に立てられた看板には粘着テープが張られていて、「コーヒー」という感じになっていましたので、もしかしたら廃業してしまったのかも知れません。こういうのは雰囲気を台無しにしてしまうので、ガムテープなんて貼るくらいなら、立て札を撤去して欲しいものですね。

そんな残念空間からさらに少し上流に歩くと、食事の出来る店が二つあります。一方は「ついんくる」で、もう一方は「笑」といいます。丁度お昼の少し前でしたので、ここで食事をして行く事にしました。建物は「笑」の方が近代的で奇麗なのですが、ここはあえて「ついんくる」に入ってみます。

ついんくる
ついんくる posted by (C)circias

のれんをくぐると、そこにはまず石段が。正面は民家になっていて、特に飾り付けられている感じはありません。そこではおばあさんが草取りの真っ最中。一瞬入るところを間違えたかと思いましたが、別にそういう訳ではないようです。お店は階段左手の東屋のようになった部分で、その奥は厨房。店員はというと、この草むしりをしていたおばあさんと、主婦と思しき女性のみでした。

ついんくる店内(1)
ついんくる店内(1) posted by (C)circias

おばあさんはとても感じの良い方で、作業していた格好のまま私を案内してくれました。確か、頰被りに麦わら帽子だったような。店内も手作り感溢れる感じで、観光地然とした感じがありません。御岳渓谷と言えばまず紅葉なので、恐らく今はシーズンオフなのでしょうけれど、それにしても商売っ気がないですね。もしかしたら、趣味でやっているお店なのかも知れません。

お昼前なのに無人の店内といい若干の不安を禁じ得ませんでしたが、豈図らんや、食事はどちらかといえば美味でした。何より好感を持てるのが、食器の清潔さ。お冷やの器はちゃんとしたガラス製のもので、きっちりと洗われているので曇りやシミは見当たりませんでしたし、よく冷えた水には妙な匂いもありません。そんな馬鹿なと思われるかも知れませんが、こういうところがきちんとできていない食堂はとても多いのです。

例えば途中で立ち寄った澤乃井園ですが、コップはプラスチックでしたし、食器には土の匂いが染み付いていました。もちろん、私のように匂いに神経質な人でなければ気付かない程度でしょうけれど、観光地ではむしろこちらの方が普通。別に澤乃井園が不潔という訳ではありません。東京の食堂でだって、コップが奇麗で水が臭くないところはなかなかないのですよ。あれを平気で飲める皆さんの嗅覚が、私には理解出来ません。

おそばの味は、そこそこ良い感じでした。よくある乾麺を茹でたような代物や、社員食堂のような低品質の冷凍麺ではないでしょう。生麺なのでしょうか、自宅で食べる蕎麦より歯ごたえがあってぷりぷりしていて、味も良かったと思います。汁の方は甘さ控えめで、こちらも好印象。少なくとも、深大寺で食べる「名物」よりはずっと美味でした。

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