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日々の便り

 

秋の蝶達(5)

今日はNHKで、ちょっと珍しい番組を放送していました。「発見!体感!川紀行」という番組なのですが、テーマが野川だったのです。野川は断じて観光地などではなく、川幅も狭い貧相な都会の川です。ところがそれを、なんと1時間もかけてじっくりと紹介していたのですね。本当はTVなんて見ている場合ではなかったのですけれど、これは思わず見てしまいました。

野川と言えば私の休日の全てと言っても過言ではない場所。番組に登場するのは全て、日頃私が当たり前に見ている筈の風景です。どのくらい当たり前かと言うと、映る景色がどのあたりかを、一目で全て言い当てられるほど。それなのに、TVの魔法とでも言いましょうか、なんだか普段より何倍も素敵にみえるのですから、これには参りました。カメラワーク一つで、こんなにも印象が違ってしまうものなのですね。

「都会のオアシス」という表現が適当かどうかはさておき、確かに野川には多くの生き物が暮らしていますし、豊かかどうかはさておき自然も残っています。番組では鳥だの魚だのにばかり注目していましたけれど、昆虫だってそれはもう沢山の種類が居るのですから。というわけで、本日も先週土曜日の写真のお話の続きを。

ツマグロヒョウモン(雄)
ツマグロヒョウモン(雄) posted by (C)circias

ツマグロヒョウモン(雌)
ツマグロヒョウモン(雌) posted by (C)circias

上の写真は、毎度お馴染みツマグロヒョウモンです。似たような構図の写真があったので、雄と雌をペアで。まぁツマグロヒョウモンの場合雌雄で模様が全く違っているので、こんな風に見比べるまでもなく、雌雄は一目瞭然なのですけれどね。

この蝶は、暑くても寒くても基本的に元気ですね。雨だけは嫌いのようで、曇ると早々に葉の影に潜り込んでしまいますが、暑さ寒さはものともしません。他の蝶の姿をほとんど見る事が出来ない時でも、ツマグロヒョウモンだけはどこかにいるもの。そして当然、他の蝶が元気な時には、ツマグロヒョウモンもまた一際元気です。

ツマグロヒョウモン(雄)
ツマグロヒョウモン(雄) posted by (C)circias

ツマグロヒョウモン(雌)
ツマグロヒョウモン(雌) posted by (C)circias

ツマグロヒョウモンは、アゲハと同じく主にランタナの蜜を吸いにやってきていました。ヒメアカタテハが好むキク科の花はすぐ隣にあるのですが、そちらにはほとんど停まらず、専らランタナに滞在していたようです。この日見掛けたのは、雄が二匹、雌が二匹。普段は雄の方が圧倒的に多いのですが、この日は珍しく雄の方が撮影機会が少なかったと思います。

そうそう、ランタナと言えば、キタテハもやってきていました。ただ、やたら元気なツマグロヒョウモンとは対照的に、こちらは花の蜜を吸うでもなくただじっと休んでいるようでしたね。しばらくこうしてじっとしていた後、どこへともなく飛び去って行きました。

キタテハ
キタテハ posted by (C)circias

さて、最後はさらに地味な蝶の写真を。蛾と間違えられることも多い、セセリ蝶の仲間のイチモンジセセリです。この蝶はあまり花をえり好みしないようで、キク科にもランタナにもやってきますし、アザミの類やスイカズラの仲間にも多く飛来します。神代植物公園では、ミソハギに群がっているのをよく見かけますね。ちなみに幼虫はイネ科であれば何でも食べるので、米農家の天敵なのだとか。

イチモンジセセリ
イチモンジセセリ posted by (C)circias

見ての通りの地味さですが、華やかな背景の前ではむしろ目立つかも知れません。ランタナの上に居ると背景の緑が濃過ぎてセセリが沈んでしまいますが、この黄色い花を周りに散りばめると、以外と良い感じに茶色い体が目立ってくれます。というわけで、どうにかこれをもっと可愛く撮れないものかと色々やってみた結果が、次の一枚。花を手前に置いて明るさを出してみたのですが、どうでしょう。

イチモンジセセリ
イチモンジセセリ posted by (C)circias

この日はこの他に、チャバネセセリも見掛けました。撮影出来た蝶を全部数えてみると、その数なんと11種類。これに、撮影しなかったチャバネセセリとヒメウラナミジャノメ、コジャノメを加えると、この場所だけで14種類もの蝶を見る事ができたということになります。

確かに野川は生き物が多い場所ですけれど、歩き回らずに一度にこれだけの種類を見る事ができる場所は、なかなかありません。それに加えてイトトンボの生息地でもありますし、この場所はちょっとした穴場といっても良さそうですね。ここを含め、野川沿いに幾つかのポイントを見つける事ができたのが、今年一番の成果であろうと思います。

秋の蝶達(4)

なんだか酷く寒いと思ったら、ここ二日は12月の気温だそうですね。木枯らし1号も15日早かったと言いますし、今年は結局、季節が前倒しになったまま一年が終わることになりそうです。こうなると、心配なのは虫達。日中は温かいとはいえ、さすがにこうまでおかしいと、生息数にも影響が出るでしょう。来年の春がどうなるのか、心配でなりません。

ところで、週も半ばに差しかかりましたが、まだ先週の写真の話が途中でしたね。というわけで、今晩もその続きについて。今日は撮った写真の中から、シロチョウ科の写真を何枚かご紹介したいと思います。まずはこちら、モンシロチョウから。

モンシロチョウ夏型(雄)
モンシロチョウ夏型(雄) posted by (C)circias

これは夏型の雄で、春型と比べると羽の表も裏も、黒っぽい部分が大きくなっています。夏型のモンシロチョウは春型と比べて、ちょっと小汚い感じに見えますね。でも、これはまだマシな方。次の写真は同じく夏型のモンシロチョウですが、雌の場合はこんな風になってしまいます。どう贔屓目に見ても、さすがにこれは奇麗とはいえませんね。

モンシロチョウ夏型(雌)
モンシロチョウ夏型(雌) posted by (C)circias

ところでこの蝶、背中側から撮っているので分かりにくいですが、腹を思い切り持ち上げています。これは交尾拒否のポーズ。実はこの時、雄が近くにやって来ていたのですが、雌はすかさずこのポーズで迎撃していました。昨日のベニシジミの場合もそうですが、どの種でも雄の恋路はなかなか険しいもののようです。まぁ蝶に限った事ではないですが。

さて、次はモンキチョウの写真を一枚。黄色ですが、これもなぜかシロチョウ科に分類されています。まぁ色は別として、体の形状の特徴は似通っていますから、恐らくそちらでの分類なのでしょう。この日はモンキチョウが二匹このあたりを飛んでいまして、こちらはそのうちの奇麗な方。もう一匹は後翅が片方無くなっていました。

モンキチョウ
モンキチョウ posted by (C)circias

モンキチョウは高速で飛び回っている事が多く、花の上での滞在時間も短いので、撮影機会は割と少なめ。しかも警戒心が強く、モンシロチョウのように容易に近付く事もできません。春先から河原に行けばいつでも見られますが、それでいてなかなか思うように撮影出来ない蝶なのです。この一枚は、珍しく接近して撮影する事ができました。

最後は同じくシロチョウ科の仲間で、キタキチョウの写真を。キタキチョウはモンキチョウよりも一回り小さい蝶です。羽の裏の黒い点々がなんとなく蛾っぽいのですけれど、遠くから見ると目立たないので、飛んでいると真っ黄色の蝶がいるように見えます。

キタキチョウ
キタキチョウ posted by (C)circias

この蝶は、モンキチョウとは対照的に花の上での滞在時間が長く、接近も比較的容易です。この日見掛けたキタキチョウはこの一匹だけでしたが、シャッターチャンスは沢山ありました。中でも次の一枚は特にお気に入り。なぜかというと、キタキチョウが口吻を花から引き抜いて、次の花に刺す直前の動きを偶然捉える事ができたからです。

キタキチョウ
キタキチョウ posted by (C)circias

よく見ると、触覚の他にもう一本、細い線状のものが写っているのが分かるでしょうか。これが蝶の口、口吻です。普段は伸ばしているか縮めているかのどちらかですが、この写真では、まるでカウボーイの投げ縄のように振り回しているのですね。蝶の写真はそれこそ数千から一万枚は撮っていると思いますが、こんな瞬間を捉えたのは恐らくこれが初めてではないかと。個人的に、貴重な一枚になりました。

なにしろ相手は生きて動いている蝶ですから、常に偶然の要素がつきまといます。静物とは違って、限られた時間で狙い通りの絵を撮るのは困難を極めますが、その反面こういう驚きがあるのが楽しいですね。

秋の蝶達(3)

昨日に引き続き、今晩も土曜日に撮影した蝶の写真のお話を。今度は小さな蝶達、つまりシジミチョウの仲間に注目してみたいと思います。さすがにこのサイズの蝶達をズームレンズで撮るのは厳しいものがありますので、レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroで。まぁズームレンズ+接写リングという手もあったのですけれど、写りのきれいさが全然違いますから、ここであえて接写リングに拘る理由もありませんし。

ウラナミシジミ
ウラナミシジミ posted by (C)circias

というわけでまず一枚目は、ウラナミシジミです。このあたりには割と普通にいる、やや大きめのシジミチョウで、羽の裏側が波模様になっているのが特徴。そして羽の表側はと言いますと、次の写真のような美しいメタリックな青色をしています。例年この蝶は沢山撮影していたのですが、今年はどういうわけかほとんどご縁がなく、こんなに沢山の写真を撮る事が出来たのは、恐らく今回が初めてではないかと思います。

ウラナミシジミ
ウラナミシジミ posted by (C)circias

さて、シジミチョウと言えばどこに行っても見られるのが次のヤマトシジミですね。ヤマトシジミは羽の裏こそこんな感じで地味ですが、表側はウラナミシジミとよく似た美しい青色をしています。ただ、あまり羽を開いた状態では停まっていてくれないので、折角の美しい羽もなかなか奇麗に撮れません。

ヤマトシジミ
ヤマトシジミ posted by (C)circias

ちなみに、羽の表が明るい青色なのは雄だけで、メスは次の写真のように群青色をしています。一見地味ではありますが、光の加減次第でメタリックに輝いて見えるので、天気さえ良ければなかなか魅力的な被写体と言えるでしょう。珍しくもない蝶ではありますが、きっちり奇麗に写してやれば、アゲハなどよりよほど見栄えがすると思うのは、私だけではありますまい。

ヤマトシジミ(メス)
ヤマトシジミ(メス) posted by (C)circias

シジミと言えば、ベニシジミもまた、どこでもよく見掛ける蝶ですね。とはいえ、これくらい色が鮮やかな個体はなかなかお目にかかれません。蝶の「黒」は特に掠れ易いので、暗い色の鮮やかな個体というのは、実は結構貴重だったりします。どうやらこの時期に飛んでいるのは若い個体が多いようで、この日見掛けた紅シジミはどれも鮮やかな羽の色をしていました。

ベニシジミ
ベニシジミ posted by (C)circias

最後は、この日見掛けたベニシジミの求愛行動の様子をご紹介しましょう。次の写真には二匹の紅シジミが写っていますが、画面奥のベニシジミに対して、画面手前の個体が必死にアピールをしているところです。求愛行動は基本的に雄がメスに対して行うものなので、すると奥の個体がメスであるという事になりますね。そして大抵の場合、メスは雄を五月蝿そうにあしらうものです(笑

ベニシジミの求愛
ベニシジミの求愛 posted by (C)circias

シジミチョウは割と長く見る事が出来る上、どこにでも当たり前にいるためにほとんど注目されませんが、実は色も模様も結構奇麗な種だと思います。なにかと大きい蝶にばかり目がいきがちですが、たまにはこうして注目してみるのも良いものですね。




秋の蝶達(2)

今日の東京は、朝から重い曇り空でした。気温だけは妙に高く、夜になっても室温が22度を下回らないほどでしたが、日差しの方はさっぱり。とりあえず河原に行ってはみたものの、案の定蝶達は全く居らず。昨日が嘘のような閑古鳥っぷりに、思わず笑ってしまうほどでした。というわけで、日記という意味ではとりたてて書く事もない一日だったのですけれど、土曜日に撮った写真のお話がまだ途中でしたので、今朝はその続きを。

土曜日の最大の成果は、久しぶりにアゲハの写真を撮る事ができたことでした。アゲハそのものに執着はないのですけど、しかし見掛ける機会が多い割に、撮影出来る機会はあまりないのがアゲハ。しかも彼等は基本的にじっとしていないので、ある程度シャッター速度を上げられる条件が整っていないと、あの羽を奇麗に写す事はできません。そういう意味で、この日の私はまったくついていました。

アゲハチョウ
アゲハチョウ posted by (C)circias

写真は、ランタナにやってきたアゲハです。ヒメアカタテハは隣の黄色いキク科の植物がお好みのようなのですが、アゲハはキク科には全く興味を示しません。まっしぐらにランタナにやってきて、ランタナの周りだけを飛び回っていました。

アゲハチョウ
アゲハチョウ posted by (C)circias

ナミアゲハ、特にその雄は、羽の表よりも裏の方がカラフルで美しい蝶です。でも、彼等はあまり羽を開いたままや閉じたままにはしていてくれないのですよね。ほとんどの場合半端な角度で羽を止めるので、開き切った羽や閉じ切った羽の写真を良い角度からとなると、これがなかなか撮影機会がありません。この日は30分以上アゲハに掛かりっ切りでしたが、こうして閉じた羽を奇麗に写せたのは、ほんの数枚だけでした。

アゲハチョウ
アゲハチョウ posted by (C)circias

というわけで、羽を開き切った状態の写真も一枚。写真では停まって見えますが、実際には常に動いているので、肉眼ではこんな風には見えません。ここかなと当たりをつけて連写モードを使用して、初めて撮影出来た一枚です。E-PL5を購入してから、一番大きな変化がこの連写モードの存在でしょう。実用に足る速度の連写機能を得た事で、かつては絶対に無理だったような絵を撮る事ができるようになりました。

アゲハチョウ
アゲハチョウ posted by (C)circias

最後は、この日のアゲハの写真の中では、一番のお気に入りを。お気に入りのポイントは、この必死に蜜を探す仕草。ランタナの花は奥行きがあるので、アゲハでもこうして頭を突っ込まないと、うまく蜜を吸えないのです。こうして必死に身を乗り出している様は、いかにも「生き物」って感じがして、可愛いではありませんか。

いわゆるありがちな「きれいなアゲハ」の写真とはほど遠い一枚ですが、アゲハの蝶らしさがよく出ている一枚だと思います。アゲハの事を図形としてしか知らない連中が捏造したアゲハ像など、私にとっては嫌悪の対象でしかありませんが、こうして間近で見るアゲハの表情は実に生き生きとしていて、最高に魅力的なのですよね。

絵作りも楽しいのですけれど、やっぱり蝶を撮っていて一番嬉しくなるのは、こういう表情を捉えられた一瞬。やはり生き物は、生きていてこそでしょう。少なくとも私は、そう思います。

秋の蝶達(1)

8月後半から異常低温と日照不足のコンボを受け続けた結果、今年の夏はほとんど蝶の写真を撮る事が出来ませんでした。しかもかきいれ時の9月は雨続き、10月も二周連続台風で河原は滅茶苦茶。さらには多少晴れても気温が低過ぎて、虫達の姿が見られません。そんなわけで、今年はもう蝶の写真を撮る機会はないかと思っていたのです。

ところがどういう訳か、昨日は久々に朝から20度越え。これはもしかしたらと思っていつもの河原に行ってみたところ、案の定、ここぞとばかりに飛び回る、沢山の蝶を見る事ができました。当然私は張り切って撮影したのですけれど、その数が大変な枚数になりまして。撮りに撮ったり3000枚、バッテリーは勿論のこと、メモリカードまで使い切ったのはこれが初めてです。というわけで、今日は久々に、昨日撮った蝶達の写真でも。

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)circias

まずはこちら、最近やたらとエンカウント率が高くなった、ヒメアカタテハです。昨日はこの場所にヒメアカタテハが2匹いまして、特に多くのシャッターチャンスを提供してくれました。御陰で、普段はなかなかできない、「構図を考える」などという贅沢な試みも。

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)circias

上の写真は、背景の雰囲気が一番良くなる角度を狙って撮ったもの。まるで、お花畑の真中で撮ったみたいに見えますね。実際には護岸のコンクリート脇に生えた少しの花を最も活用出来るように頑張った結果です。写真と言いつつどこにも「真」がない、極めて作為的な一枚なのですが、なるほど絵的に良い感じにまとまると、やはり嬉しいものですね。確かに、ただ撮るだけより楽しいかも知れません。

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)circias

ちなみに今回の撮影では、接写リングは使用していません。M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6Rをそのままで使っています。これまでは大きく撮る事ばかり頑張っていましたけれど、そろそろ図鑑的な写真の撮り方も飽きて来ましたので、多少は絵作りも考えてみようかな、と。もちろんそのためには、今回のような「使える」背景が必要なのですけれどね。

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)circias

上の写真は、ランタナに移動したヒメアカタテハ。羽の橙色は緑が背景の時の方が映えますが、やはり絵的にはちょっと地味な印象になりますね。華やかさを演出するなら、お花畑に勝るものはありません。

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)circias

このレンズの良いところは、望遠である御陰であまり蝶に警戒されないという事と、望遠故に構図を工夫し易いということ。マクロレンズでは自分が接近しないといけないので、そもそも構図に選択の余地がありませんからね。こんな風に嘘っぱちのお花畑を造り出したり出来るのは、望遠レンズの強みです。それから、安いレンズなのに思いのほかきれいにボケてくれるのも、このレンズの良いところでしょう。

ただ一方で、60mm F2.8や25mm F1.8などの単焦点シリーズと比べると、どうもこう解像度が低いというか、ピントが甘い感じが否めないのですよね。こうして縮小画像を見ている分にはほとんど気になりませんが、大画面で見るとその差は歴然。被写界深度が深いのは有難いのですが、もうちょっとカッチリ写らないかなぁ、というのがやや不満の残るところです。

レンズ沼にはまる人が多い理由が、ますます分かるようになってきました。ある意味それは良い傾向なのでしょうけれど、お財布的には洒落になりませんね。まぁ「絵作り」なんて始めたばかりですし、当面は腕相応にこのレンズで技術を磨こうと思います。


バラとミツバチ(2)

今日も東京はよい天気でした。気温の方も昨日より少し高めで、実に過ごし易い一日でしたね。きっと今日は、植物園もさぞかし賑わった事でしょう。で、私はと言いますと例によって例の如く。というわけで、不愉快なだけの今日などなかったことにして、楽しかった昨日のお話の続きでも。

昨日はまずバラの様子のお話を書きましたが、実はバラを撮るのはついででした。では何を主に撮っていたかといいますと、ミツバチです。先週は主に黄薔薇との組み合わせばかりでしたので、今週はもっと色々なバラとミツバチの組み合わせを撮りたいと思いまして。

ファンファーレの上で
ファンファーレの上で posted by (C)circias

まずは、ピンク系から。上の写真は、ファンファーレという品種にやってきたミツバチです。運良く、丁度真中辺にいるところを撮る事ができました。イメージ的にはいかにもミツバチの写真らしい絵面になっていますが、実は結構珍しい位置取りです。というのも、花の中央には彼等にとっては全く興味のないめしべが突き出しており、あえてそれに登る意味はありませんから。

しばしば絵に描かれるような花の中央に陣取った虫の姿というのは、実は菊のような集合花以外では有り得ないのです。恐らくは効率よく総当たりをするためなのでしょう、集合花であっても、彼等はあまり真中には出て行きません。所謂「弦」のような位置撮りで、花の上をぐるりと一周するのが常なのですよね。

シリーウォーク
シリーウォーク posted by (C)circias

上の写真は同じくピンク系に見えますが、実はデスティニーのアップです。若い蕾は白地に赤い縁取りですが、開くに連れて色が変わって行くようで、とても淡い上品なピンク色がきれいですね。この写真のミツバチは後ろ足を大きく振り上げて、奇妙なポーズをしています。まるで、モンティ・パイソンのシリーウォークのようだと思ったのは、私だけでしょうか。

開きかけの花に潜る
開きかけの花に潜る posted by (C)circias

ミツバチは、少しでも開いていれば、積極的に花の中に潜り込んで行きます。上の写真は、開きかけの黄色いバラに潜り込んでいるミツバチの様子。うっかり名前を確認し忘れましたが、確かこの品種は芳香種だったと思います。というのも、鼻を近付けた人がミツバチに気付いて仰け反ったりしていましたから。別に鼻を近付けたくらいでは刺されやしないのですけれどね。

花霞とミツバチ
花霞とミツバチ posted by (C)circias

お次は、花霞の上で動き回るミツバチ。雄しべより下に頭を突っ込んでいますので、これは恐らく蜜を探しているところではないかと思います。こうして動き回った拍子に全身花粉まみれになるのですが、それが植物の受粉を助ける事になる訳ですね。花粉を媒介する目的においてミツバチがとりわけ優秀であると言われるのは、彼等の小柄さとこのモコモコの毛の御陰なのでしょう。

目をお掃除中
目をお掃除中 posted by (C)circias

とはいっても、花粉まみれの状態を放置するのは不都合があるようで、時折目や体の花粉を掃除している様子が見受けられました。上の写真は、飛び立つ前のミツバチが、自分の顔を掃除している様子です。この仕草はカマキリのそれが特に有名ですが、大抵の昆虫がやりますね。例えば、蝶然り、トンボ然り。そういえば今年は、蝉がこの仕草をしているところを撮ったりもしましたっけ。

着陸前
着陸前 posted by (C)circias

最後は、この日のベストショット。ミツバチは、離陸する時は大抵前に向けて飛ぶものなので、これは多分一旦花を離れた蜂が、ホバリング後にもう一度花に降りようとしているところだと思います。マクロレンズはことのほか被写界深度が浅いため、こういう前後に動いている相手の撮影は最も苦手とするところですが、この一枚は偶然ピントが合っていました。

ところでこの写真、よく見ると、ミツバチの右前足が振り上げられているのが分かります。これが蝶やオオスカシバならば、花を捕まえるための仕草という事になりますが、花より遥かに小さい体であるミツバチの場合は、どうなのでしょう。目をこする時の仕草のようにも見えますし、微妙なところですね。

沢山の写真を撮った割に上手く写っているものは小数でしたが、まぁ下手な鉄砲も何とやら、色々と面白い表情を撮る事が出来ました。花の色との組み合わせもだいぶ色々撮れましたし、時間が短かったにしては成果は大きかったと言えるでしょう。この週末、自由に遊べたのはこの4時間だけというのは、あまりといえばあんまりの仕打ちですが、量より質と強弁して無理矢理納得する事もできなくはない、有意義な時間だったと思います。

そろそろバラが見頃です

今日は久々に、本当に天気の良い一日でしたね。土曜日がこんな風に気持ち良く晴れてくれたのは、いつ以来でしょうか。少なくともお盆以降、こういう週末は殆ど無かったように思います。だというのに私と来たら、結局今日も出掛けられたのは昼を過ぎてから。寝坊した訳ではありません、それどころか早起きしたというのにです。そう、こんな時に限ってやらねばならない事が多いのですよ。

まぁ、今日はもともと神代植物公園に行くつもりでしたから、多少遅くなっても予定に変更はないのですけれど。というわけで嘆き節は封印し、昼頃から大急ぎで植物園へ行って来ました。

どのバラも見頃です
どのバラも見頃です posted by (C)circias

先週のバラ園は、まだ咲いている花が少ない状態でしたけれど、今週はご覧の通り。全て満開という訳ではありませんが、良い感じに開花しています。客入りの方もようやくバラフェスらしい混雑ぶりになりました。植え込みの間の狭い通路など、人だかりで塞き止められてしまうこともありますし、売店前にしばしば行列ができているのもイベント中らしい光景です。

PA180112
PA180112 posted by (C)circias

先週の時点で一番の見頃だったサン・フレーアなど、もう色褪せてしまってしまっている品種もありましたが、他は概ねまだまだ元気です。バラ園中央のアイスバーグやゴールドマリーあたりは今週もあまり衰えが感じられませんし、多くはこの週末が本番。バラが本格的に開いた御陰で、今週は先週よりも楽しい時間を過ごせました。というわけで、今回注目した品種を幾つかご紹介したいと思います。

ファンファーレ
ファンファーレ posted by (C)circias

まずはこちら、ファンファーレという品種です。植えられている場所は、ゴールドマリーの隣。株数がとても少ないにも関わらず、立ち止まって撮影する人がほとんど途切れない、人気の品種です。周囲が割と単純な色の黄色系のバラである中、この変化に富んだ華やかなピンクと、豪華過ぎない可憐な花びらが目をひくのですよね。

ディスティニー
ディスティニー posted by (C)circias

上の写真はデスティニーという、フランスのバラ。このバラも人気の品種で、大勢の人が常に撮影しているような状態でした。白い花弁に赤い縁取りというのはそれだけで目をひきますし、この品種は特に開きかけくらいの時期の形が美しいのです。同じような色合いの品種に「花霞」という日本産の品種がありますが、こちらは背が低くて目立たないこともあってか、ほとんど注目されていませんでした。

花霞
花霞 posted by (C)circias

上の写真がその「花霞」。こちらは純和風でサザンカっぽいのに対して、デスティニーは実にバラらしい姿なのがより人気がある理由なのかもしれません。私としては、すっかり開いた後の姿はむしろ、花霞の方が好きなのですけれどね。開きかけの姿はデスティニーの方が奇麗ですが。

緑光
緑光 posted by (C)circias

変わり種としては、この「緑光」が実に興味深かったですね。青系、ピンク系、クリーム系というのはよく見掛けますが、緑系というのはなかなかお目にかかれません。まぁ緑系の花の常で実に地味であるため、注目する人は凄く注目する反面素通りする人もとても多く、実にマニア向けな品種という感じがしますけれども。私としては、これはこれで捨て難い魅力がある品種だと思います。

ルビー・リップス
ルビー・リップス posted by (C)circias

最後は、ルビー・リップス。この品種は割と小振りで上品な花をつけるのですが、色がとても奇麗で、陽に映えるからでしょう、地味な割に注目されている品種でしたね。ちなみに今回ご紹介したうち、緑光以外は虫にも好かれるようで、ミツバチが沢山やって来ていました。

そしてこのルビーリップスですが、ミツバチ以外に芋虫にも好かれるようで・・・むしゃむしゃと花を貪る芋虫が、ぱっと見だけで二匹も。中には、横っ腹に大穴を開けられた蕾もありました。バラ園というと思い切り農薬を使っているイメージがありますが、神代植物公園は違うのか、あるいは薬を使った上でこうなのか。いずれにしても、どうやらバラを奇麗に咲かせるというのは、聞く以上に大変な事のようです。

こんな風にバラ園を回っていると、バラもいいかななんて気楽に考えてしまいますけれど、これだけの面積のバラ園を美しく維持するともなると、それはもう色々と苦労があるのでしょうね。

初冬の日記から

おはようございます。最後に日記を書いたのは確か月曜の事でしたから、また三日ほど間が空いてしまいましたね。理由は主に過労気味であることなのですけれど、それに加えてこの寒さがあります。なにしろまだ、ようやく10月半ばを過ぎようかという時期だと言うのに、もう気温は10度台前半。当然暖房器具など準備していないしその時間もない私は、暖房以外の方法でこの寒さを凌がなければならないわけで・・・。

冬服もないので仕方なく布団に潜り込み、即座に熟睡。そんな毎日を送っていたのでした。それはね、朝4時に起きて5時台に出勤して、19時過ぎに帰宅して息つく間もなく家事に勤しむなんて毎日を送っていたら、過労にもなりますとも。そんな状態で横になったりしたら、即座に意識を刈られてしまうのは仕方ない事ではありませんか。

今朝もそうして一眠りしたあとなのですが、起きてからの余りの寒さに、とうとう観念して冬服を引っ張り出しました。お気に入りの、モコモコとした分厚いウールのカーディガン。厚手のセーターくらいの厚みがあるので、その温かさは折り紙付きです。これならば、寒い室内でタイピングしていても、風邪を引く心配はありません。これさえあれば、もうしばらくは暖房無しでも凌げるでしょう。

それにしても、この寒さは異常ですね。いえむしろ、12月までトンボが飛んでいた去年までの方が異常だったのでしょうけれど、そんな気候が10年近く続いた上でのこの変化、体がついて行かないのは当然です。近年の感覚で行けば、この気温は良くて11月後半、あるいは12月のそれといったところでしょう。まるで初冬のようです。というわけで、雑談だけと言うのもなんですし、今朝はこの本をご紹介したいと思います。

○初冬の日記から
著者:寺田寅彦
初出:1934年(中央公論)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card42263.html
※リンクは青空文庫です

試験やイベント明けの独特の開放感を綴った作品。これは寅彦が亡くなる前年の作品なので、当然彼自身は試験などと言うものとは無縁になっていたのですけれども、この頃彼には、久々に試験のような緊張感を与えるイベントがありました。詳しい事は書かれていませんが、それは彼の関わっているとある研究所の、研究成績発表会だったそうです。

それは当時の彼にとって、単調な日常の中に横たわる緊張の小山のような存在でした。お話は、そんな小山を超えてのんびりと弛緩した気分に浸った日の出来事を、徒然と綴ります。

その日寅彦は、ぶらぶらと日本橋を歩いていました。どうやら特に目的があった訳ではなく、前述のように単に開放感に浸っていただけのようです。そんな中、彼はふと最近聞いた喜劇の噂を思い出し、見に行ってみる事にしたのでした。目的地は明治座。バスに乗った寅彦でしたが、そこで思いがけない人物に出会います。それは、明治座の女優と瓜二つの少女でした。

果たしてそれは本人なのか、それとも他人のそら似なのか。気になる寅彦ではありましたが、そういったことをさらりと訊けるような性格ではありません。そうこうしているうちにバスは明治座前に到着。するとその少女は、果たして楽屋口へと消えて行ったのでした。

ここで話題は劇場の中の様子に遷り、そして劇の粗筋についても解説します。なんでも彼が見た作品は「与太者ユーモレスク」という裁判ものの喜劇だったそうで、かの女優はそのヒロインとして登場していたという事です。寅彦は劇の内容についてそこそこの字数を割いていますが、その内容をざっくり解説するなら、およそこんなところでしょう。

つまり、ヒロインの顔見知りの男が殺人の嫌疑をかけられるのですが、捕まるまでの間に演じたドタバタ劇の中で幸運にも有利な証人を作っており、絶体絶命のピンチになったところで大逆転、無実が証明されるというものです。ヒロインが最後の決定的な証人となる事や、事件を通して主人公と少し気になる間柄になる事、なぜか真犯人が法廷に居て、犯人として吊るし上げられることなどは、もはやお約束ですね。

推理ものでは見飽きたお約束展開ですが、これほど昔からある古典的な筋であったとは。寅彦はやはり、作品の筋やからくりに大きな穴や破綻を見つけたようですが、それでもそれなりに作品を楽しむ事ができたようですね。思い返せば何が可笑しかったのか分からないが、確かに純粋に笑うという近年珍しい経験をしたと書いています。そしてそれは、「試験のあとの空気」のせいかもしれないと考えました。

「与太者ユーモレスク」の後には色々と小難しい演目があったそうですが、折角の良い気分のあとで緊張したり疲労したりする事もないだろうと、寅彦は劇場を後にします。そうしてタクシーを捕まえ、そのまま非日常の空気に浸っていたのですが、窓からの風景が見慣れたものに変わった途端、日常の世界に引き戻され始めます。それでもなお彼は一日の体験を思い返し、もう一度他愛の無い思い出し笑いをするのでした。

内容は本当にとりとめもない、あるいは他愛もない一日の出来事。でも、忙しい毎日を送っていると、彼が語ったこの弛緩の余韻の素晴らしさは身にしみます。結びに寅彦が語ったこの言葉が名言のように思えるのも、きっとそんな共感のせいなのかも知れません。少し長いですが、ここは引用させて頂きましょう。

“緊張のあとに来る弛緩は許してもらってもいいであろう。そのおかげでわれわれは生きて行かれるのである。伸びるのは縮まるためであり、縮むのは伸びるためである。伸びるのが目的でもなく縮むのが本性でもなく、伸びたり縮んだりするのが生きている心臓や肺の役目である。これが伸び切り、縮み切りになるときがわれわれの最後の日である”

抜粋:: 寺田寅彦. “初冬の日記から”。


さて、今日を乗り切ればまた週末です。週末と言っても雑務からは逃れられませんし、自由になるのは夕方までですが・・・そんなどこぞの使用人のような毎日であっても、私にとっては大事な弛緩の時間。とりわけ緊張が甚だしかった今週のそれは、まさに値千金の週末と言っても過言ではありません。存分に羽を伸ばせるよう、まずは思い切り「縮んで」くるとしましょうか。

といったところで、そろそろ良いお時間のようです。それでは皆さん、良い一日を。


マクロレンズでバラを撮る

昨日は朝からずっと、かなり重い曇り空でした。夕方の4時くらいになって少しだけ晴れたのですが、その時の明るさが、昼頃よりもずっと明るかったくらい。およそ写真など撮れる環境ではありませんでしたので、昨日は結局、これといって収穫がないまま終わってしまいました。もう少し明るさが有れば、バラ園で色々と撮る事が出来たのですけれどね。

今日もまた酷く曇っていますし、台風も近付いているという事ですから、どうやらこの連休もまた青空を見る事はできなそうです。まったく8月からこちら、本当にスッキリと晴れてくれませんね。これほど日照の少なかった夏も、そうはないでしょう。バラフェスの期間中、一日くらいはちゃんと晴れてくれる日が有ると良いのですが。

とはいえ、初日の僅かな晴れ間の間に、素材は沢山撮り貯めました。特に今年は例年とは趣向を変えて、マクロレンズでバラの接写をやってみたのですが、これがなかなか面白い出来映えでして。という訳で、今日はバラのマクロ撮影のお話でも。

ピンク系1
ピンク系1 posted by (C)circias

まずは一枚目、ピンク系のバラです。今回撮った中では、このバラのピンク色が一番鮮やかでした。こうして撮ってみると、なんだかよくある素材写真っぽくて面白いですね。これは日が陰っている時に撮影したものですが、実は直射日光がない時の方が、素材写真っぽい雰囲気は出し易かったりします。

レッド系2
レッド系2 posted by (C)circias

二枚目は、見ての通りの赤いバラ。但し、伝統的な赤いバラよりも少し華やかな、近代的な色合いの改良種です。古風な色も悪くはないのですが、こういう新しい華やかな色は見ていて楽しくなりますね。ただ、赤いバラの撮影はなかなか難しいのです。まず露出を低めに補正しないとすぐに白っぽくなってしまいますし、花粉汚れが目立つのも難点。

接写すると表面のゴミまでが写ってしまうため、遠くからだととても奇麗に見える花びらが、写してみるとゴミだらけだった・・・などというのも良くある事。今回写した中には、虫の卵が幾つも産みつけられていたものまでありました。やはりバラを育てるのは大変のようです。

オレンジ系1
オレンジ系1 posted by (C)circias

同じく赤系ではありますが、オレンジ色のバラも何種類かありました。中でもひときわ鮮やかだったのがこの写真のバラ。オレンジ系は他の色と混じっているものが多く、こんな風にオレンジ一色で全体がきれいに統一されている品種はあまり多くないように感じました。

イエロー系1
イエロー系1 posted by (C)circias

黄色系も、それほどバリエーションは多くないでしょうか。理由は赤と同じで、他の色を足すと別の色になってしまうからでしょう。これはもう、原色系に共通の性質でしょうね。上の写真はサンフレーアの華やかな黄色。これもどちらかというと、新しめの色合いです。伝統的な黄色はもっと濃い色ですね。

ホワイト系1
ホワイト系1 posted by (C)circias

白薔薇もまた、上の写真のようなややクリームがかった古典的な白と、輝くような純白の改良型の二種類があります。白もまた赤とは逆の意味で汚れの目立ち易い色なので、接写してみてびっくりする事が多いですね。何枚も撮りはしたのですが、ディスプレイに表示してみるとゴミだらけだった、というパターンばかりで、お見せ出来るものがほとんどありません。

ブルー系2
ブルー系2 posted by (C)circias

続いては「ブルー系」と呼ばれる色合い。名前は確か、ブルームーンだったような。なんとも微妙な色合いなので、初めて見た方は「青?」と思われるでしょうけれど、他の色と比べてみると青っぽいのが分かります。比較対象として、白に近い明るめのピンクを載せておきましょう。

ピンク系2
ピンク系2 posted by (C)circias

いかがでしょうか。こうして、白、青、ピンクと並べてみると、確かに青みが強いのが良く分かりますよね。これが妙な存在感のあるバラでして、他のバラとは違って、少し沈んだ独特の雰囲気を出すのです。豪家に花をつけているのに、バラ特有の華やかさを感じないのですよね。良く言えばミステリアス、悪く言えば不自然。私としては、あまり魅力を感じない改良品種です。花束のアクセントとしてはありかも知れませんが。

ちなみにこの種の自称青バラとは違って、近頃は本当に青いバラも存在します。確かサントリーさんの製品でしたっけ。まだ本物を見た事はないのですが、写真を見る限りだと、あれもまたかなり異様に見えますね。あれが不自然に見えるのは、「バラはこういうもの」という固定観念のせいなのかも知れませんが。

ともあれ、バラのマクロ撮影はなかなか面白い試みでした。世間では「ネイチャーフォト」と称して、フィルタをかけまくってコテコテに加工したマクロ撮影写真が流行っていますが、あれに近い雰囲気ですね。ただマクロ撮影するだけでもだいぶそれらしい雰囲気が出るものです。機会があったら、また色々と試してみたいですね。


バラとミツバチ

バラフェスタと言えば当然主役は薔薇ですが、この時期は傍役達も賑やかです。それは何かと言いますと、ミツバチをはじめとする虫達。中でもミツバチは数が多く、野生なのか飼育されているものなのかは分かりませんが、今日のバラフェス会場にも沢山飛来していました。

となれば、これを撮らない訳には参りません。というわけで今日は薔薇の撮影のついでに、ミツバチの撮影もしてきたのでした。まずはこちら、バラに飛来するミツバチ。レンズはM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を使用しています。

バラに飛来する西洋ミツバチ
バラに飛来する西洋ミツバチ posted by (C)circias

ちなみにこれは狙って撮ったのではなく、偶然撮影出来たもの。ミツバチは速いので、オートフォーカスでは飛行中の個体を狙って撮るのは不可能でして。こんな風に飛んでいる様子を撮ろうと思ったら、予めピントを合わせて待ち構えるしかありません。この時はたまたま蜂が良い位置に割り込んだたため、良い感じにピントが合ってくれました。

次の写真は、ある程度狙って撮ったものです。こういった大型の花に限りですが、ミツバチはしばしば、一旦離れた花に戻って来ます。そこで、だいたいの見当をつけてピントを合わせ、戻って来るのを見計らって連写してみました。やや明るさが足りませんが、ピントはだいたい合っていますね。

ホバリング中
ホバリング中 posted by (C)circias

続いての写真は花に停まっているミツバチを狙って撮ったものですが、思わぬ飛び入りが写っていました。画面左側に、飛行中の虻の類が写っているのが分かるでしょうか。恐らくヒラタアブの仲間ではないかと思うのですが、ちょっと種類は分かりません。この場合も、たまたまレンズ面と平行に飛んで来てくれたため、いい具合に合焦してくれたようです。

蜜蜂とハナアブ
蜜蜂とハナアブ posted by (C)circias

さて、ここまでは25mmを使っていたのですが、ここでレンズをM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroに切り替えました。25mmで撮るのも悪くはないのですが、このまま普通に花の写真を撮るだけだと、例年と変わりなくてつまらないなぁと思いまして。花をアップで撮るついでに、ミツバチもアップで撮ってみようかと。というわけで、早速一枚。白いバラの中で花粉まみれになっていた個体です。

白薔薇と蜜蜂2
白薔薇と蜜蜂2 posted by (C)circias

蝶も種類により花の好き嫌いがあるようなのですが、ミツバチもこれは同じのようですね。ある種には多くのミツバチがやってくる反面、ミツバチの姿を全く見掛けない種も有ります。上の写真の白いバラは、比較的人気の品種でしょう。しかし今日見た中で最もミツバチに好まれていたのは、恐らく次の写真のバラだと思います。

蜂蜜色の薔薇の上
蜂蜜色の薔薇の上 posted by (C)circias

華やかながら上品な蜂蜜色のバラ。そう、あのサン・フレーアです。この品種は香りもよく、蜜も多いのかミツバチがひっきりなしにやって来ていました。観察してみると、花の中に潜り込んで行く蜂も居れば、雄しべの上でしきりに何かしている蜂も居るようです。上の写真の蜂は、どうやら潜らない派のよう。どうやら彼等は、主に花粉を集めているらしいのですね。

サン・フレーアの上で
サン・フレーアの上で posted by (C)circias

上の写真は先程の写真の直後のものですが、ミツバチが顎で雄しべを咥えているのが分かります。どうやらこうして花粉を集め、唾液で固めて脚の花粉団子にしているようでした。ちょこまかと懸命に働く様は、実に可愛らしいものですね。バラは単体でも見応えのあるものですが、そこにミツバチの活動が加わると、さらに魅力的に見える・・・などと思うのは私だけでしょうか。

ミツバチと言えばシロツメクサと一緒に撮る事の多い被写体ですけれど、バラとミツバチの組み合わせというのもなかなか絵になるものですね。なにぶん「潜る派」の蜂が多いので、滞在時間の長さの割にシャッターチャンスは少ないのが難点ですが、鮮やかな色をバックにしたミツバチは魅力的です。もし明日もバラフェスに行く事が出来たなら、今度は別の花に停まるところも、マクロで撮ってみたいと思います。


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