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日々の便り

 

郷土的味覚

ふと気がつくと、11月もあと1日で終わりですね。今年はかなり早目に寒くなったので、かえって秋と冬の境が曖昧になってしまったようですが、さすがに周囲の雰囲気も明らかに冬のそれへと変わって来ました。季節の変わり目と言えば、一番良く分かるのはやはり食べ物でしょうか。ハウスものはさておき、梨や柿などといった果物は、今でも季節を報せてくれる農作物の代表ですね。

マーケットの青果売り場を眺めてみると、いつのまにやらその主役は林檎と蜜柑になった様子。つまりは、冬シフトです。貯蔵の効く種無し柿はまだあるようですが、じきに干し柿くらいしか見当たらなくなるでしょう。

そうそう、干し柿と言えば、この秋に母の友人から渋柿を沢山頂きまして、久々に自宅で干し柿を作ったのです。昔は簡単に手に入った渋柿ですが、近頃は入手困難な果物に。このあたりでも、柿を吊っている家なんて、よほど大きな農家でもなければ見る事はなくなりました。きっと、自家製の干し柿の味を知っている子供なんて、近頃の東京にはもうほとんどいないのでしょうね。

なんとも素朴な味のする真っ黒な干し柿をかみしめつつ、しみじみ思うのです。高齢化だなんだと言う割に、今の年寄りはこういう文化を全然継承していないよなぁと。歳だけとって中身は幼稚な年寄りに果たして存在価値はあるのか、という社会的な問題はさておき、たかだか十数年でこういう懐かしい味覚が失われていくというのは、些か寂しいものですね。というわけで、本日は久々に文学のお話を。

○郷土的味覚

著者:寺田寅彦
初出:1932年(郷土読本)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card24423.html
※リンクは青空文庫です

寅彦が語る、懐かしの味のお話。懐かしの味と言うと料理の話が多いですが、この作品は違います。語られるのは料理についてではなく、食品そのものについて。もっというなら、果物のように「そのまま食べる」懐かしの味についてです。かつては当たり前に身の回りに存在し、そしていつのまにか疎遠になってしまったそれらについて、その味と、それにまつわる思い出を語ります。

まず登場するのは寒竹。聞かない名前だと思って調べてみたところ、やはり専ら南の方で見られる植物のようですね。常緑の細い竹で、太くなってもせいぜい100円ライター程度までなのだとか。垣根に使われる他、秋に筍を食べられるのだそうです。寅彦が書いたのは他でもない、その筍について。それは高知に住んでいた頃の事、熊本に赴任した父の留守中、祖母と二人で寒竹の筍をとって歩いた思い出を記しています。

次に登場するのは虎杖、イタドリと読みます。これもまた、現在でも食用にされている植物ですが、まぁ東京ではなかなか手に入りませんね。寅彦が高知に住んでいた頃は、これが普通に市に並べて売られていたそうです。旬は春、酸味のある円錐状の若芽を摘んで食用にします。ちなみにこのイタドリ、良く育つ上に頑丈、良く増えると三拍子揃っており、西洋では侵略的外来種として猛威を振るっているのだとか。

続いて登場する楊梅(ヨウバイ:ヤマモモのこと)は、このあたりでも時折見掛ける園芸植物です。普通に庭や道端に植えられているので、てっきり観賞用かと思っていたのですが、あの実は食べられたのですね。甘くて美味しそうな臭いがする実で、地面に落ちたそれにはしばしばヒカゲチョウの類が集まります。この頃はまだ関東では見られない種だったそうで、大正四、五年頃に土佐から伊東への試植が行われたのだとか。

続いては、榎木(エノキ)、椋(ムク)、槙(マキ)、菱(ヒシ)と、私達にはほとんど馴染みのない名前が続きます。寅彦は子供の頃、これらの実を拾ったり取ったりしては、よく食べていたのだとか。この中で馴染みがあるのは菱くらいでしょうか、といっても園芸種としてですが。菱の実については、「マキビシ」の起源としてその名を知っている子供なら、東京にも居るでしょう。

なお、菱の実は地域によっては売られているところもあり、現在でも食用として現役なのだそうです。寅彦は、こういったものが食べられるという事さえ都会の子供には分からないだろうと書いていますが、確かに私達には馴染みのないものばかり。というよりも、そういった植物の名前さえ、聞いた事がないという子供の方が多い事でしょうね。

結びのお話は、寅彦が欧州留学をしていた頃、ローマで宿をとった時の事です。ホテルの食堂での食事の後で、果物の鉢が回されて来たそうなのですが、その中に一つだけ柿が乗っていたのだとか。鉢を最初に手にした寅彦は、少しはしたないかと思いつつも、その柿を取らずにはいられなかったそうです。遠い欧州で久しぶりに目にした故郷の食べ物ですから、その懐かしさには抗えなかったのでしょう。

この最後の話を読んでいてふと思い出したのが、子供の頃に聞いた、昔の宇宙ステーションでの出来事。確かソ連の宇宙飛行士のお話だったかと思うのですが、実験用に送られて来たタマネギが妙に恋しくなってしまい、皆で生のままバリバリ食べてしまったのだとか。故郷に帰りたくても帰れないという境遇でふと懐かしい味覚に出会うと、抗い難い衝動に駆られるというのは、国籍や時代を問わず共通した感覚なのかも知れませんね。

味として実感のある話題は最後の柿くらいのものですが、文章に込められた郷愁は不思議と伝わって来る気がします。登場する季節は様々ですが、漂う哀愁は秋を連想させますね。どこと言わずセピア色の、少し切ない作品でした。


秋の御岳山(7)

少し間が空いてしまいましたが、御岳山のお話の続きを。今回は行程の最後、ロックガーデンの休憩所から長尾平まで戻るまでの区間についてです。次の写真は、ロックガーデンの休憩所。七代の滝経由のコースだと、ロックガーデンを2/3ほど行った場所に見えてくる建物です。このあたりは平坦な場所が多く、沢山の観光客が休憩したり、弁当を広げて昼食をとったりしていました。

ロックガーデン休憩所
ロックガーデン休憩所 posted by (C)circias

聞くところによるとここの休憩所には一応トイレがあるそうです。写真に写っている列は、恐らくトイレの列なのでしょう。しかしまた、聞くところによれば、ここのトイレは汚いのだそうで。まぁこんなところにあっては、掃除もままならないでしょうからねぇ。この休憩所を過ぎると、再び道は細くなります。次の写真は、休憩所を通過してすぐの場所の様子。さながら秘境探検といった風情で、なかなか魅力的ではないでしょうか。

さながら秘境探検
さながら秘境探検 posted by (C)circias

東京の近郊でこんな探検気分を味わう事が出来るだなんて、思いもしませんでした。ロックガーデンは全体的に見応えのあるきれいな場所ですが、特にこの区間はお勧めです。どこを見ても絵になるくらいで、撮った写真を全てご紹介出来ないのが残念でなりません。ついでに言うと、大勢の観光客に急きたてられて、この区間に長居出来なかったのもたいへん心残りでした。

左右を大岩に挟まれた区間を抜けると、道は森の中に入ります。といっても、道が岩と苔の世界なのは相変わらず。川の流れに沿っているのも変わらずです。次の写真は、森に入って少し進んだ辺りのもの。周囲には木々が生い茂っているものの、相変わらず道は岩と苔と水の世界であるのがお分かり頂けるかと思います。もしかすると、この辺りの木々は皆、岩の上に根を張っているのかもしれませんね。

岩と水と苔の道
岩と水と苔の道 posted by (C)circias

岩の間をちょろちょろと流れ下る沢を横目に斜面を登って行くと、行く手に再び滝が見えて来ます。その名は綾広の滝という、ロックガーデンの終端に位置する滝です。次の写真は、その綾広の滝。七代の滝と同様、大岩の上から流れ落ちる、小振りの滝でした。

綾広の滝
綾広の滝 posted by (C)circias

少しばかりファンタジーな時間を楽しむ事が出来たロックガーデンの旅も、ここで御終い。滝を過ぎて岩場の上に上がって行くと、そこからは普通の山道になります。次の写真は、ハイキングコースの折り返し地点に建てられていた休憩所の様子。道はこの休憩所の前で折り返して、再び長尾平方面に向かいます。ちなみに、この休憩所脇の道を抜けて画面奥方向に進むと、大岳山に至るのだそうで。

休憩所
休憩所 posted by (C)circias

休憩所から先の道は、主に森の中を進む歩き易い山道でした。時折見晴らしの良いポイントもあって、山の上からの絶景を楽しむ事ができます。また、ところどころに行き先の分からない分岐があったりするのですが、まぁ素人は踏み込まないのが無難でしょうね。素直に道に従って歩いてさえいれば、まず迷う事なく次のポイント、天狗の腰掛け杉まで行く事が出来ます。

天狗の腰掛け杉
天狗の腰掛け杉 posted by (C)circias

上の写真は、その天狗の腰掛け杉。画面左側に写っている大枝が、恐らくその名の由来なのでしょう。ちなみにこの杉のすぐ後ろには浄水所があります。また、この場所は奥の院へ行くための分岐点でもあり、神縁の森コースの入口でもあります。どちらも魅力的でしたが、今回は初めてで時間計測も兼ねているため、寄り道はせずに素直にコースを進む事にしました。

長尾平手前
長尾平手前 posted by (C)circias

天狗の腰掛け杉を過ぎると、そこからはさらに見慣れた風景になります。そう、神社の境内から長尾平までの道とあまり変わりないのですね。実際、ここから長尾平まではそれほどかかりません。道なりに進んで行けば、前方にあの長尾茶屋が見えて来ます。というわけで、今回のハイキングはここまで。時間が3時をまわっていたため、他のコースは次回以降のお楽しみにして、下山する事にしました。

今回のハイキングの所要時間は、約3時間。結構早足で歩いていたと思いますが、写真撮影のために立ち止まる事も多かったので、相殺して普通の歩速での時間と考えてよさそうです。疲労具合は、初めてのコースを歩いたにしては軽めだったでしょうか。七代の滝と天狗岩まではきつかったものの、ロックガーデンに入ってからは歩き易かったと思います。

実は終盤は親指にジンジン痛みが走っていて、これはマメになったかなと思っていたのですが、帰ってみてみたところ、特にどうということもありませんでした。もう少し歩幅を縮めて慎重に歩けば、足が痛くなる事もなかったかも知れません。

全体的に人が多く、視界に人が入らないことはほとんどありませんでしたが、それは不満であると同時に心強い事でもあると言えます。いきなり人っ子一人居ない獣道に入り込んでみると、なんだかんだで人の居るところは安心感があるのだということに気付かされますからね。特にこのあたりは熊が出るので、やはり初心者はこういう人気の多いところを歩いた方が安心でしょう。

一部を除き、比較的初心者に易しく、それでいて決してヌル過ぎない、程よい山登り体験を楽しめる場所でした。景色も素晴らしかったので、是非また行きたいものです。できれば今度は、奥の院や日の出山にも登ってみたいものですね。そのためにも、今から少しこの周辺の地理について、下調べをしておこうと思います。

秋の御岳山(6)

七代の滝から先は「鉄ハシゴ」と呼ばれる金属製の階段が続きます。次の写真は、鉄ハシゴに乗ってすぐの場所から、上を見上げて撮影したもの。見ての通りの急斜面、というよりもうこれは絶壁ですね。ロッククライマーでも無理そうなつるつるとした岩の上に、金属製の梯子を無理矢理打ち付けて道にしたような感じです。この設備がなければ、ここは本来通行などできない場所なのでしょう。

鉄ハシゴ(1)
鉄ハシゴ(1) posted by (C)circias

滝の周辺もそうであったように、この場所の足元は地面ではなく、全て岩です。木々は岩の上にしがみつくようにして生い茂っており、その根は下に伸びる事が出来ないため、岩の表面にびっしりと折り重なっているのですね。次の写真は、鉄ハシゴをだいぶ上の方まで上って振り返った様子です。岩の上に伸びた木の根の様子がお分かり頂けるかと思います。

鉄ハシゴ(2)
鉄ハシゴ(2) posted by (C)circias

鉄ハシゴは見ての通りの急角度で、時折間に入る木の根の区間や岩の上なども滑り易く、決して安全なコースとはいえません。少なくとも、グリップの悪い靴でここを上るのは止めておいた方がよいでしょう。もし足を滑らせれば、七代の滝まで真っ逆さまですから。

さて、この鉄ハシゴの区間を抜けると、頭上に見えて来るのが次の写真の天狗岩です。この岩はちょっとした名物なのだそうで、設置された鎖を伝って岩に上る事が出来るようになっていました。但し、転げ落ちたら怪我は免れない高さなので、自信のない人は止めておいた方が良いでしょう。

天狗岩(1)
天狗岩(1) posted by (C)circias

天狗岩から先は、これまでになく歩き易い道になります。道の左手は谷になっていて、谷底には沢が流れていました。道は緩やかに下って行き、最終的にこの沢と同じ高さまで降りる事になります。次の写真は、その沢の様子。妙に赤っぽく写っていますが、これは補正のせいではありません。このあたりは光の加減で、本当にこういう不思議な色に見えるのです。

水中の秋
水中の秋 posted by (C)circias

沢まで下った道は飛び石になり、沢を渡って向こう岸に行く事になります。次の写真は、沢を横切るポイントで、飛び石の上から上流方向を写したもの。光の具合と一面の落ち葉の御陰で、なんだか少し幻想的な雰囲気のある風景になっていました。この景色には誰しも目を奪われるようで、カメラを持っている人はほとんど皆、ここで写真を撮っていたようです。

落ち葉色の沢
落ち葉色の沢 posted by (C)circias

道はここから再び上り坂になり、沢に沿って上流方向へと山を登って行く形になります。沢の表情も先程の場所とは一変し、今度は次の写真のような緑色が主体の風景に。ひんやりとした沢の冷気がより強く感じられるような、しっとりとした色合いの世界になりました。

ひんやり
ひんやり posted by (C)circias

ここから先はずっと、ロックガーデンが終わるまで川沿いに歩く事になります。次の写真は、先程川を横切った場所から少し歩いたところにある飛び石ですが、こうした飛び石を幾つも渡って、川の右岸と左岸を行き来しながらロックガーデンの中を進んで行きます。主に岩の上を歩く事になりますが、前半のような歩きにくさはなく、岩と落ち葉ときれいな水の作る風景を、たっぷりと堪能出来ました。

川を横切る
川を横切る posted by (C)circias

なお途中に一カ所、橋を渡って左手方向の森に分け入る分岐がありますが、そちらは別の山への道です。ロックガーデンコースを歩くなら、川から離れてはいけません。

秋の御岳山(5)

七代の滝方面への道は、細い下り坂でした。分岐点は、長尾茶屋の前。案内板があるので、間違うことはまずないでしょう。案内板と同時に目印になるのは、次の写真の椛です。この椛は、七代の滝方面の道に覆い被さるように枝を伸ばしていました。

七代の滝コース入口
七代の滝コース入口 posted by (C)circias

椛の下をくぐって山道に入ると、すぐに急な下り坂になります。雨上がりである事もあってか、砂利道や崩れた石段続きの道は滑り易く、慎重に歩かないと転びそうになるような足場でした。実際、私はここで早速転倒しています。何故かというと、足元の石段が急に崩れたので。見た目がしっかりしている石でも、下の地面が緩んでいるとあっけなく崩れますので、注意が必要です。見た目以上に歩きにくい道でした。

崩れた石段
崩れた石段 posted by (C)circias

とはいえ、歩きにくさとは裏腹に、景色の方はなかなか雰囲気があります。分かり易くいえばジブリの世界とでも言いましょうか、上の写真のように木漏れ日が降り注ぎ、そこかしこに苔に覆われた倒木が転がっていました。次の写真は、そんな倒木の根の一つ。大分古いもののようで、苔による分解がかなり進んでエッジが丸くなっています。

倒木と苔
倒木と苔 posted by (C)circias

ごく一部の区間を除いて、この道は基本的に悪路であると考えた方が良いでしょう。滝が近付くに連れて傾斜はどんどんきつくなり、しかも足場も悪くなって行きます。最も足場が悪くなるのは、一度川を渡る手前あたりの急斜面ですね。次の写真は、小川を渡る木道を上から撮影したものですが、下の道をこんな風に見下ろせるような急斜面なのです。

小川を渡る
小川を渡る posted by (C)circias

しかもこの木道がまたくせ者で。ヌルヌルと滑る上に朽ち始めていて、踏み抜きそうになる部分もありました。渡る時には充分注意する必要があるでしょう。それから、この木道の先にある大岩の周辺も、とても滑り易いので注意が必要です。小川で足を濡らした人達が歩くせいか、岩の表面が濡れていて滑るのですね。次の写真がその大岩。足がかりにと人為的につけられたくぼみがありますが、気休めと考えた方が良いでしょう。

大岩の上を行く
大岩の上を行く posted by (C)circias

ぬめぬめツルツルと滑る足場に悩まされながら進むと、ほどなく前方に滝が見えて来ます。次の写真は、七代の滝の全景。規模はとても小さな滝で、岩を割るようにして流れ落ち、岩の上の滝壺を穿ってから、細い小川となって流れて行きます。このあたりは岩ばかりで、滝の周辺も地面はありません。足元を含めて周囲は全部大岩でした。

七代の滝
七代の滝 posted by (C)circias

滝の周囲はそれほど広くないのですが、ここで休憩を取る観光客が多いようです。ここまでの下り坂はかなり体力を消耗するので、まぁ休みたくなるのも無理はないでしょう。斯く言う私も、比喩では無しに汗が滴るような状態になっていましたから。ただ、ツルツルとした岩の安定性の良いところに陣取るという事は、要するに歩き易い場所を塞ぐという事です。気持ちは分かりますが、もう少し頭を使って欲しかったですね。

秋の御岳山(4)

前回訪れてからまだ一週間しか経っていませんので、神社や商店街の雰囲気は相変わらずでした。というわけでそのあたりは割愛して、次のポイントに進みましょう。神社の大きな門(随身門)を通って石段前まで移動し、石段は上らずに左手の道に入ると、道はやがて長尾平と呼ばれる場所に出ます。長尾平は名前の通り山上の少し開けた場所。各ハイキングコースへの分岐点でもあるため、ここは必ず通らなければなりません。

次の写真は、行く手に長尾平の入口が見えて来た辺りの風景。突き当たりを右手に行けば奥の院とロックガーデン、正面やや右方向の下り坂は七代の滝、そして左手が長尾平です。

長尾茶屋へ
長尾茶屋へ posted by (C)circias

長尾平の入口には、長尾茶屋という小さな茶屋が建っていて、その周囲は休憩所になっています。このあたりは多くの観光客がくつろいでいて、周囲のテーブルはだいたい埋まっているような感じでした。中にはコンロを持ち込んで料理をしている人もいましたね。様子からして、ここで長居をする人達の目的地は、おそらくこの長尾平なのでしょう。

長尾茶屋
長尾茶屋 posted by (C)circias

長尾茶屋の横では、ボランティアと思しきお兄さんが、机になにやら沢山の椛の葉を並べていました。並んでいるのは全て「大椛」と呼ばれる木の葉なのですが、それぞれ色が違います。話によると、椛の紅葉には日照が必須で、日の当り具合によって緑から黄色、黄色から赤へと色が変わって行くのだとか。同じ葉でも、部分的に全く日が当たらないと、そこだけ緑色のまま残ったりする事もあるそうです。

日照と椛の色の関係
日照と椛の色の関係 posted by (C)circias

その解説をしている後ろには、大きな椛の木が。次の写真は、その椛を見上げて写したものです。どうやらここに椛はいまひとつ日が当たらないようで、色は見ての通りの明るいオレンジでした。しかし、陽を浴びて輝くオレンジ色の椛というのも、これはこれでなかなか美しいものですね。

長尾茶屋の椛(2)
長尾茶屋の椛(2) posted by (C)circias

ロックガーデンや七尾の滝とは別方向になってしまいますが、この長尾平には展望台があるということなので、ここはひとつ寄り道をして行く事にしました。茶屋の前を通って進むと、すぐ前方に人工的に切り拓かれた広場が見えて来ますが、これは展望台ではありません。広場手前の看板によれば、これは非常時等にヘリポートとして使用するためのスペースなのだそうです。

展望台への道は、ヘリポート奥に二つ。正面と左手方向にありますが、左手のは展望台の下の方の段に、正面の道は展望台の一番上に続いています。展望台は山の斜面を数段階の石垣で土留したもので、その頂上には東屋が設けられていました。次の写真は、その展望台からの眺めです。この展望台から見える山々は、一体どこの山なのでしょうね。方向からして、高明山、高岩山、麻生山あたりでしょうか。

展望台からの眺め
展望台からの眺め posted by (C)circias

展望台周辺にはやはり大勢の観光客が腰を据えていて、敷物やテーブル、そしてやはりコンロを持ち出して昼食を楽しんでいました。中にはお酒を飲んでいる人もいましたね。まぁ確かにここまでなら散歩レベルのコースなので、アルコールを摂っても問題はないでしょう。そんな展望台周りをぐるっと回ったら、再び長尾茶屋まで戻ります。次の写真は、復路で撮った長尾茶屋の椛。目映い錦が出迎えてくれました。

長尾茶屋の椛(1)
長尾茶屋の椛(1) posted by (C)circias

さて、長尾茶屋まで戻ったら、ここからはやや本格的なトレッキングコースです。ロックガーデンを見てくるならば選択肢は三つ。まずロックガーデン〜天狗岩〜七代の滝コース、その逆回りコース、そして七代の滝を割愛する短めコースです。中でも最も道が険しいのが長尾平〜七代の滝の急な下り坂だったのですが、そんな事とはつゆ知らず、私はまず七尾の滝を目指す事にしたのでした。

秋の御岳山(3)

参道の椛は、先週に引き続き奇麗でした。ところによっては枯れ葉になってしまっているところもありましたが、どちらかというと色が濃くなっているところの方が多かったように感じます。次の写真は、参道入口の鳥居をくぐってすぐの場所から、宿坊街の方を向いて撮影したもの。椛の向こうに、天空の城ならぬ天空の町が見えます。こうして見るとかなり遠いように感じるのですが、実はそれほどでもないのですよね。

紅葉と宿坊街
紅葉と宿坊街 posted by (C)circias

参道には沢山の椛があるのですが、日当りがまだらになる関係で、色も木ごとに違っているようでした。次の写真は、そんな椛の様子。写真奥の方に観光客が集まっているのは、そのあたりの枝が一番赤くなっているからです。紅葉と言っても色は様々なのですが、やはり多くの人が、赤に一番引き寄せられるようですね。

参道の紅葉
参道の紅葉 posted by (C)circias

第一目的地のビジターセンターは、この道を道なりに行って、宿坊街へ入る直前の右手にあります。次の写真は、ビジターセンター横の体育館の周囲に植えられた椛。この建物の周囲には数本の椛が植えられていて、どれも良い感じに色付いていました。ちなみに、ここの体育館ではしばしば高校や大学の部活が合宿をやっています。夏に来た時は、武道系独特のかけ声が、ケーブルカーの駅まで届いていましたっけ。

ビジターセンター
ビジターセンター posted by (C)circias

次の写真は、前の写真の右手側に写っている椛を接写したものです。ここの椛は背が低くて撮影し易いこともあり、数人の観光客が入れ替わり立ち代わり撮影していました。ビジターセンターは、ちょっとした人気の紅葉スポットなのです。椛自体はそれほど珍しいものでもないのですけれど、こういう景色の中だと特別なもののように見えるから不思議ですね。

ビジターセンターの椛
ビジターセンターの椛 posted by (C)circias

恥ずかしながら名前は分からないのですが、ビジターセンターには椛以外にも紅葉している木がありました。次の写真は、センターの柵の近くに設置されたなにがしかの観測設備のようなものと、その周囲の紅葉です。目映い黄色の葉がとても目をひいたので、思わず一枚。ところで、この箱の用途が分からないのですが・・・ひょっとしてこれ、百葉箱でしょうか。芝生の上ではありませんけれど。

百葉箱?
百葉箱? posted by (C)circias

御岳山のビジターセンターは高い階段の上にあって、下から見上げると階段に遮られて建物が良く見えません。そのせいか気付かずに素通りする人も多いようですが、階段下には看板があるので、注意していれば分かる筈です。ビジターセンターでは地図の確認はもちろん、危険箇所の情報など、山で必要な情報を得る事ができます。神社はともかく、山に入るのならとりあえず寄っておく方が良いでしょう。

今回はトイレのついでに地図と各種情報を確認しましたが、どうやら最近ツキノワグマが出たようですね。目撃情報は今月の前半のものだそうで、センターの入口の掲示板にも注意喚起のポスターが貼られていました。となると、気休めでも鈴くらいは持って行った方が良いかも知れません。事前に買っておくよりかなり割高になりますが、鈴は土産物屋で買って行く事にしました。

曰く、美脚コンテスト。
曰く、美脚コンテスト。 posted by (C)circias

さて、紅葉が目につくのは勿論ですが、最近宿坊街の道沿いには、もうひとつ観光客を惹き付けるポイントがありました。それが上の写真の、干し大根の列。恐らく側の宿坊の食材なのでしょうね。かなりの量を干してあって見物だというのもあるのですが、それ以上に多くの人を惹き付けていたのが、ウィットの効いた注意書きでしょう。写真左下の紙がそれなのですが、「美脚コンテスト中」云々とあります。

単に「触るな」でも良い筈のところ、気の効いたジョークを書いた御陰で、多くの人が足を止めて写真を撮る人気スポットになっていました。「触るな」だと棘がありますが、美脚コンテストだから触らないで賞でて下さいと言われると、思わず口元が緩みます。ユーモアのセンスって、大事なんですね。

宿坊と椛
宿坊と椛 posted by (C)circias

宿坊街を抜けると、茶屋の建ち並ぶ通りに出ます。上の写真は、その通りに入る手前の最後の曲がり角で撮影したもの。ここはかなりの急坂で、なぜか歩行者用の登坂車線があります。そして頭上には真っ赤な椛、さらに見下ろすと、次の写真のように眼下にもきれいに色付いた椛が見えました。この自称「繁華街」を抜ければ御嶽神社、そしてロックガーデンへと続くハイキングコースがあります。

秋の御岳山(2)

先週に引き続き、今週もまた青梅に行って来ました。先週は御岳渓谷がメインでしたが、今週の目的地は御岳山。夏からずっと行きたいと思っていて、なかなか機会がなかったハイキングコースを歩こうというわけです。有難い事に天気は快晴、絶好のハイキング日和です。なんだかんだで出発前に邪魔は入りましたが、それでも午前中のうちに御嶽駅に到着できました。

御嶽駅近くのバス停に移動してみると、そこには既に長蛇の列が。結構後ろの方に並んだので乗れるかどうか微妙なところだったのですが、なんとか大丈夫でした。そしてバスに揺られる事約10分、御嶽駅近くのバス停で降り、そこから急坂を上って滝本駅に到着したのが11時。折しもケーブルカーが到着したばかりで、早速改札を通って列車に乗り込む事になりました。

御岳号
御岳号 posted by (C)circias

写真は、今回乗車したケーブルカーの「御岳号」。先週は緑色の「武蔵号」の方に乗った訳ですが、たった二回で両方に乗れるとはなかなかついています。緑色の武蔵号もかっこいいですが、赤い御岳号も良いですね。以前の青と黄色のペイントより、ずっと近代的でお洒落な雰囲気になりました。と言っても、車体は昔と同じものであるらしいのですが。

車両は当然超満員。かなり混み合っている中、幸いにも最後尾の窓際を確保することができましたので、御岳山駅までの道のりも撮影する事が出来ました。まずはこちら、出発直後の様子です。駅舎の向こうに見えるのは駅の駐車場ですが、既に満車のようですね。

出発直後
出発直後 posted by (C)circias

ケーブルカーの線路は平均勾配22度、最大勾配25度なのだとか。さすがに乗るのも往復計5度目ともなりますと、アナウンスの文句もだいたい覚えてしまいます。線路は基本的に日当りが悪く、だいたいの場所が日陰になっているため、前方と後方以外にはあまり見通しが利きません。次の写真は、上って行く途中の線路の様子。完全に日陰ですが、赤くなっている紅葉があるからには、日のあたる時間もあるのでしょう。

登山中
登山中 posted by (C)circias

ケーブルカーは、その行程の中央付近のみが複線になっており、そこでもう一両とすれ違います。確か「すれ違い交換」とか言っていた気がしますね。次の写真は、まさにすれ違った直後の様子。ケーブルカーは確か時速11kmしか出していない筈なのですが、向こうも動いているので相対速度は22km。結構な速さですれ違ったように感じました。すれ違いの写真を撮るなら、連写モードを使った方が良さそうです。

武藏号とすれ違う
武藏号とすれ違う posted by (C)circias

乗車時間は10分もなく、ほどなくして展望台側の御岳山駅に到着します。次の写真は、ケーブルカーを降りて正面側から撮影したもの。到着寺は居なかった筈なのですが、いつのまにやら現れた係員の方が、車止め周辺の掃除をしていました。そういえば、これだけ周囲に木が多いにも関わらず、駅のホームはいつも奇麗なのですよね。きっとこうして、こまめに清掃しているからなのでしょう。

御岳山駅にて
御岳山駅にて posted by (C)circias

さて、駅を出て左手に進めば、御嶽神社方面への道があります。次の写真は、参道入口の鳥居より手前の様子。先週来た時よりも、木々の色が深くなっていて奇麗でした。ケーブルカーの乗車率はかなりのものでしたが、到着直後でも駅周辺はそれほど混み合っているイメージはありません。絶対数はともかく、面積に対してはそれほどの人数という訳でもないのでしょう。

駅から参道へ
駅から参道へ posted by (C)circias

山の上も天気は良好、雨上がりで湿気があるせいか息が白くなるのですが、寒さは感じません。少し厚着をして行った私は、むしろ暑く感じたほどです。時間も充分ありますし、体調も眠い事以外は問題無し。買い忘れていた水は御岳山駅で購入し(500mlで140円とちょっぴり割高)、まずはビジターセンターを目指しました。


秋の御岳山(1)

御岳橋に到着したのは、午後3時頃のこと。山に登るには遅すぎるものの、かといって帰るにはまだ早い。しかも御岳渓谷には既に山の影が落ち始めていて、引き返しても写真を撮るには向かない・・・という、なんとも微妙な時間でした。しばし考えた私は、結局今回も御岳山に上る事に決定。但し、今回は素直にバスに乗って、山頂の様子を確認しにいくことにしました。

ケーブルカー滝本駅についてまず驚いたのは、ケーブルカーの車両が見違えるほど奇麗になっていた事。外装は勿論、内装や車両名まで新しくなっていました。なんでも80周年記念でリニューアルをしたのだそうです。というわけで次の写真は、新しくなった車両。名前は「武藏号」といいます。

リニューアルした御岳登山鉄道
リニューアルした御岳登山鉄道 posted by (C)circias

ケーブルカーに揺られて展望台の駅に着くと、そこには鳥居付近にまで届きそうなほどの長蛇の列が出来ていました。並んでいたのは下山待ちの登山客達。どうやら午後3時頃は、駅が最も混み合う時間帯のようです。そんな行列を横目に道を進んで行くと、見えて来たのが次の風景。鳥居の向こうはきれいな紅葉でした。

入口の鳥居
入口の鳥居 posted by (C)circias

御岳山の紅葉は、どうやら今が一番の見頃のようです。次の写真は、鳥居を入ったところでもう一度写したもの。ちょうど良い角度で夕陽が当たってくれている御陰で、紅葉がまるで輝くようでした。ついでに訪れただけの御岳山の方が、本命の御岳渓谷よりも見事に紅葉しているとは、とんだ誤算でしたね。

夕陽と紅葉
夕陽と紅葉 posted by (C)circias

まぁ考えてもみればこちらの方が寒い訳ですから、河原よりも紅葉が進んでいるのも道理です。それだけでなく、どうやら御岳山には河原よりも多くの椛があるようなのですね。次の写真は、宿坊街へと続く道の途中で見つけた、斜面に生える椛の様子です。

山中の椛
山中の椛 posted by (C)circias

この時点で既に16時近くになっており、山の上は次第に暗くなり始めていました。というわけで、ひとまず宿坊街は飛ばしてその先、山頂の大口真神社を目指します。次の写真は、石段の鳥居の様子。オレンジ色に染まった椛が見事です。こうなると、いかにも「紅葉スポット」って感じがしますね。

鳥居と椛
鳥居と椛 posted by (C)circias

石段の写真をもう一枚。この時間でもまだ観光客は大勢居ましたが、時折人の流れが途切れます。そんな瞬間を狙って、鳥居の向こうの石段と紅葉を撮影してみました。この石段は左右に何本もの椛が植えられていて、それぞれ良く色付いているのでなかなか見応えがあります。

石段の風景
石段の風景 posted by (C)circias

最後は、帰り道に撮影した一枚を。一旦山頂に登ってから、帰りは神社裏手の舗装道路を使っていました。以前来た時もこちら側から降りてくる観光客が居るのを目にしていましたので、どんな道かと思いまして。その終点、例の石鳥居の前に差しかかるところで撮ったのがこの一枚。緑と赤とオレンジのコンビネーションが美しいですね。ちなみに、鳥居は写真右手方向になります。

石碑と椛
石碑と椛 posted by (C)circias

御岳山は思いのほか椛が多く、紅葉も進んでいて見応えのある風景でした。この周辺がこうならば、ロックガーデンの方もだいぶ期待できそうですね。できればついでに回って来たかったのですけれど、この日はまたしても時間が遅かったため、ハイキングコースの散策は断念しました。もし可能なら近いうちにもう一度行って、今度こそロックガーデンの方の紅葉を見て来たいものです。そう、事情さえ許せば、今週末にでも。

秋の御岳渓谷(5)

書いている途中で力尽きたために一日間が開いてしまいましたが、御岳渓谷のお話の続きを。今度は、鵜の瀬橋上流から御岳橋までの区間についてです。鵜の瀬橋から御岳小橋までの区間はそれほど距離がなく、紅葉の進み具合も似たような感じです。この区間には椛はあまりないようですが、その他の木々の紅葉がだいぶ見頃になっていました。次の写真は、ついんくるを出て少し遡った地点から、上流方向を写したものです。

御岳小橋手前
御岳小橋手前 posted by (C)circias

この区間は、向こう岸の紅葉が奇麗です。紅葉は寒暖の差や日照が影響すると言いますが、なるほど、良く日の当る側の木々の方が奇麗に色付いているように見えますね。恐らくは、日中の温度が高くなる事で、寒い夜間との差がきっちりとつくためでしょう。ただ奇麗とは言っても、椛ほどハッキリとした色の違いにならないので、デジカメにとっては難しい被写体です。見た目の印象を最も良く再現出来たのは、次の一枚でした。

御岳小橋を望む
御岳小橋を望む posted by (C)circias

如何でしょう、なかなか良い色だと思いませんか。もう少し進んでしまうと、光の角度の関係で、この木ごとに違う微妙なオレンジ色が、全部黄色になってしまうのです。というわけで、この一枚は結構気に入っています。

ところで、このあたりはカヌーの練習スポットであると同時に、フリークライミングのスポットでもあるようですね。画面中央の黄色い木とオレンジ色の木の下辺りに人だかりが出来ていますが、これはほとんどがそこにある岩でフリークライミングを楽しむ人々です。御岳渓谷では時折、大きなマットを折り畳んで背負って歩く若者に出会いますが、あの奇妙なヌリカベスタイルは、フリークライミングの装備だったのですね。

夏場は圧倒的にカヌーが目立っていましたが、さすがにこの季節は数が少ないようです。御岳小橋上流に張り巡らされていた練習コースと思しきロープも、この日は見られませんでした。恐らく、夏が終わると撤去されるのでしょう。次の写真は、御岳小橋から上流の御岳橋を写したものです。夏に来た時には、ここに沢山のカヌーが浮かんでいました。

御岳橋
御岳橋 posted by (C)circias

御岳小橋から御岳橋までの短い区間は、カヌースポットであると同時に紅葉スポットでもあります。玉堂美術館とは反対側、つまり御嶽駅側は遊歩道として整備されており、そこに植えられた椛が見事に赤くなっていました。ここは観光ガイドでも紹介されるスポットなので、当然観光客も大勢居りまして、椛の周囲は混み過ぎていて窮屈なほど。

ただ、そんなに大騒ぎするほどの紅葉かと言われますと、どうなのでしょうね。深大寺周辺の環境に慣れている私が単に贅沢なだけなのかも知れませんが、これくらいなら別に自宅周辺でも見られるよなぁ、というのが率直な感想。もっと壮大な紅葉風景を期待していたので、いささか拍子抜けでした。

御岳橋上流
御岳橋上流 posted by (C)circias

紅葉の美しさという意味では、この区間よりもむしろ御岳橋上流の方が良い感じです。上の写真は、御岳橋の袂から写した上流の様子ですが、右手側の木々の色合いが実に奇麗ではないでしょうか。鵜の瀬橋より下流側の紅葉はまだまだでしたが、御岳橋から鵜の瀬橋までの区間は、そこそこ良い感じに色付いているようですね。どうやら御岳渓谷の紅葉は、11月中旬は鵜の瀬橋より上流側、下旬以降は下流側が見頃になるようです。

秋の御岳渓谷(4)

御岳渓谷の中でも、特に紅葉スポットとして有名なのが鵜の瀬橋周辺でしょう。ここには多摩川百景の看板や休憩用の東屋、さらには新しい公衆トイレまでが用意されていますし、少し行けばお山の杉の子の碑や「ついんくる」などの飲食店もあります。紅葉情報で言うところの「御岳渓谷」も、専らここの事なのではないでしょうか。というわけで次の写真は、下流側から見た鵜の瀬橋です。

鵜の瀬橋(1)
鵜の瀬橋(1) posted by (C)circias

画面中央奥に一際鮮やかな赤がありますが、これは東屋近くに植えられた数本の紅葉のもの。周囲はともあれ、ここだけは紅葉スポットらしい色合いですね。ちなみにこの写真、またしても対岸からのような絵になっていますが、今回は25mmでの撮影です。このあたりはちょっと流れが複雑で、岸に半島のような地形が出来ているので、恐らくその先端付近で撮影したのではないかと思います。

この辺りから下流方向を振り返ってみると、楓橋の近辺に至るまで、まだまだ微妙な色合いの木々が連なっているのが分かります。次の写真は、下流方向を写したもの。画面奥に小さく写っているのは楓橋です。黄色系の木々は早々に色付いているようですが、赤色成分がどうにも足りませんね。紅葉と言うか黄葉です。

鵜の瀬橋下流方向
鵜の瀬橋下流方向 posted by (C)circias

そして、鵜の瀬橋上流はどうかと言いますと、次の写真の通り。ここだけは良い感じなのですが、そこから先は下流とさほど変わりありません。同じ椛でも木によって進み具合が違うのは当然なのですが、それにしてもちょっとバラツキが大きいですね。これでは、まだ色付いていない木々が良い色になる頃には、この辺りの椛はすっかり散ってしまいそうです。

鵜の瀬橋上流方向
鵜の瀬橋上流方向 posted by (C)circias

まぁともあれ、ようやく紅葉スポットらしい風景を見る事が出来ましたので、私も気合いを入れて写真を撮って来ました。当然ここは人が多いので、なかなか写真に集中出来ませんでしたが、それなりに雰囲気のある絵を何枚か撮る事が出来たと思います。というわけで、まず最初は東屋周辺の様子を。画面奥右手に見えているのが東屋です。

モミジと東屋
モミジと東屋 posted by (C)circias

続いては、その先にある椛の葉をアップで。色のバラツキも含めて、実にきれいですね。まさに山の錦といった風情です。特にこの場所は観光客に人気で、大勢の人達が熱心に写真を撮っていました。実は、引きで撮った絵がないのはそのためでして。少し広い範囲を撮ろうとすると、カメラを構えた観光客がどうしてもフレームに入ってしまうのです。生首を避けようとすると、構図もかなり厳しい事に。

錦
posted by (C)circias

鵜の瀬橋の椛をもう一枚。今度は別の木です。もうお気づきの事と思いますが、この通り、この場所の椛もまだ赤くなり切っていない枝が多いのですよね。その一方で、赤くなっている枝はこれがまた非常にきれいな赤色になっているので、それだけでも充分観光客を吸い寄せる力があります。

鵜の瀬橋の椛
鵜の瀬橋の椛 posted by (C)circias

最後は、個人的に一番気に入っている一枚を。特にどうということもなく、普通に椛の葉です。道端の岩の上に一枚だけ落ちているのが目に留まったのですが、妙に風情があるような気がしてならなかったので、特に構図も考えずにシャッターを切りました。

ところが不思議なもので、この一枚のあとであれこれ考えて撮った写真より、適当に撮っただけの最初の一枚の方が、なんだか良いのですよ。頭で考えてこねくり回した写真より、こちらの方がずっとしっくり来ます。写真家などがよく言う事ですが、はっとした瞬間を切り取ると良い絵になるというのは、どうやら本当のようですね。

落ち葉
落ち葉 posted by (C)circias

鵜の瀬橋周辺の紅葉に限っては、確かにそろそろ見頃という感じがしましたが、一番良い色になるのは来週以降ではないかと思います。それにしても、この鵜の瀬橋周辺のみを以て「御岳渓谷は見頃」と言うのはどうなのでしょう。軍畑からここまで歩いて来て、紅葉らしさが見え始めたのはようやく楓橋を過ぎてからでした。となると、御岳渓谷遊歩道の道のりの半分は、まだろくに紅葉していないということになるのですが。

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