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日々の便り

 

山頂の小鳥達

今日は久しぶりに、高尾山に登って来ました。今日の高尾山は比較的暖かく、山頂でも息が白くならない程度の気温。そのため道の状態は最悪で、一面のぬかるみになっている場所も沢山ありました。一月初めに見た「シモバシラ」も時期が過ぎてしまったようで、今日はひとつも見られません。でもその代わり、今日は意外な事に、高尾山山頂で野鳥の写真を撮る機会に恵まれました。

最初にみかけたのは、ヤマガラでした。山頂で景色を撮っていた時の事、どことなくシジュウカラと似た、見た事のない小鳥が側にやってきたのです。さすがに25mmでは写しても点にしかならないので、慌てて300mmに交換したのですが、時既に遅し。どこかへ飛び去ってしまったのですけど、しかし声はまだ聞こえて来ます。次の写真は、その声を長いこと追って、ようやく撮る事が出来た一枚です。

ヤマガラ
ヤマガラ posted by (C)circias

ヤマガラは人の側まで寄ってくる鳥なのですが、一方で、ほとんどじっとしている事がありません。しかも山頂には大勢の人が居ますから、当然彼等の動きに反応して逃げてしまいます。しかも今日の高尾山は午後から重い空でしたので、この一枚を撮るまでにかなり苦労してしまいました。シャッターチャンスは結構あったのですけれど、こう暗いと300mmの合焦がうまくいかなくなるので、残念ながらほとんど無駄にしてしまったのです。

さて、ヤマガラの声を追って山頂を歩き回っていたところ、山頂から見下ろす林の中で、別の声がする事に気がつきました。「ギョッ ギョッ」という、ちょっと聞くと虫かなにかのようなあまり可愛くない声です。声のする方へ近付いてみたところ、そこに居たのが次の写真の鳥。キツツキの仲間で、コゲラと言います。

コゲラ
コゲラ posted by (C)circias

しかし、最初にこの個体を見付けたとき、私にはこれが何なのか、さっぱりわかりませんでした。木をつついているのでキツツキなのは確かなのですが、こんなずんぐりむっくりとした可愛いキツツキは、見た事がなかったのです。コゲラは私の住む街でも見る事が出来るのですが、この街のコゲラはこんな風に膨れてはいませんので。これは恐らく、山頂の寒さのためなのでしょうね。

コゲラ
コゲラ posted by (C)circias

コゲラは可愛らしい仕草でちょこまかと木の幹の上を歩き回り、しきりにコツコツと木をつついていました。そして時折首を傾げたかと思うと、やおら樹皮の裏に嘴を突き入れるのです。恐らくこういう動きをする時は、何か獲物を見付けたときなのでしょうね。次の写真は、まさに樹皮の裏に嘴を突き入れている瞬間の映像です。

樹皮裏の虫を捕る
樹皮裏の虫を捕る posted by (C)circias

高尾山に登るのはこれで多分5回目くらいになるだろうと思いますが、山頂でコゲラやヤマガラを見たのは、今回が初めてです。天候の御陰か、あるいは時期なのか。もしかすると、実はこれまでも目に映ってはいたのに、単に注意していなかっただけということもあるかも知れません。気にしていないと、こういう小さい生き物は全く居ないかのように感じてしまうものですからね。

しかし注意を向けてみると、コゲラとヤマガラの外にも、少なくとも数種類の鳥の声がします。中には知っている声もちらほら。例えばヒヨドリですとか、ウグイスですとか。そういえば、アオジのような声もありましたけれど、あれは何だったのでしょう。これまでは専ら運動のためだけに山に登っていましたけれど、今度は一度、野鳥に注目しながら登ってみるのも楽しそうですね。できればこの冬のうちに、挑戦したいと思います。


会長の切り札

どうも昔からの悪い癖で、面白い本を見付けると読むのが止まらなくなってしまうのですよね。気がついたら徹夜だったりすることもあるので、そうならないよう自分に言い聞かせているのですけれど、没入するともう止まらないのです。もっとも、そこまで興味をそそられる本なんて滅多にありませんので、それで実生活に支障が出たことは、まだないのですけれど。

とはいえ、そういう本に出会えた時の嬉しさは何物にも代え難いものがあります。なんだかんだいって、幼い頃に「本の虫」などと呼ばれたこの性格は、いまだに変わっていないのだなぁと。そして今日は、久々にそんな本に出会ってしまいましたので、それをご紹介したいと思います。

○会長の切り札

会長の切り札  一芸クラブに勝機あり! (角川スニーカー文庫)
著者:鷹見 一幸
挿絵:KeG

人口減少に悩むとある地方都市で巻き起こる、高校の統廃合をめぐる熾烈な戦いのお話。この作者さんは一見硬派っぽいスペースオペラで有名な方ですが、初めて手掛けた学園ものということです。舞台は高校ですが、まず珍しいのは主人公が高校三年生だということ。しかも季節は秋で、卒業まではそれほど時間が残されていません。

学園ものといえば定番は二年、少し捻って一年がセオリーですよね。なぜそうなるかといいますと、要は学園内で無駄にキャッキャウフフとじゃれ合う時間を長くとる事ができるからです。三年になればもう卒業前提での生活になりますし、当然目前に迫った一大事として、大学受験があるわけで。大半の作品のテーマであるラブコメをやるには、三年はあまりにも不利なのですね。

と、ここまで書けばお分かり頂けると思いますが、この作品はラブコメでもハーレムでもありません。メインテーマに据えられているのは、一言で言ってしまえば「生き方」です。あるいは、人の在り方とでも言いましょうか。といっても知ったかぶりの哲学や精神論を振り回す訳ではなく、あくまで地に足の着いた現実的なお話。もちろんラノベレベルでなら、と但し書きをつけなければならないのですが。

お話は、主人公達の住む市の合併話から始まります。それぞれ歴史と拘りのある三つの市が、「平成の大合併」で統合される事になり、その手始めとして夫々の町にあった高校の統廃合が行われる事になりました。序盤はその合併についての会議の様子などが描かれるのですが、これがなんともリアルなのですね。無能で感情的で、そのくせ薄汚い事をすることと責任転嫁だけは大得意な老害の醜さが、結構生々しく描かれています。

ただ私情と私欲でわがままを言い合って、無意味な論争をだらだら続け、日当だけはかっぱらって行く委員達。そのあまりの醜態に業を煮やした官僚が主人公達を会議に招いたところで、話が大きく動き出します。このあたりの下りを見ていると、私が入社したての頃の会議を思い出してしまって、胃が痛くなるのですよね。どうしてこんなにも、無能な管理職の行動をよく分かっているのか不思議です。

この種の会議は要は責任のなすり合いと、なあなあに誤摩化すための時間稼ぎなのですね。誰も責任を取らなくて良いように、自分たちが不利にならない結論を、「仕方ない」で押し通せる時が来るのを待っている訳です。しかし、当然ながら主人公達はそれを良しとしません。憤慨したヒロインの喝に対し、委員達はお約束の返しを繰り出すのですが、ここで同じく業を煮やしていた官僚が動きます。

かくして「自分たちのことは自分たちで決める」権利を手に入れた主人公達は、どの高校を潰すかを巡って、高校同士の全校対決をする事になるのですが・・・。

表向きは、学校の存続をかけた学園対抗バトルもの。見所は、主人公の知謀知略といったところでしょうか。といっても、それはあくまで表向きのエンターテイメント要素であって、物語の本質ではないと感じました。なにしろ、知謀知略と言っても主人公達の使う手段は決して特別な物ではなく、あくまで取り得る選択肢でしかないからです。しかも、主人公自身が指摘している通り、運の要素もかなりからみますしね。

華やかな表向きのドタバタと並行して、登場する様々な人々の「生き方」が描かれます。自由だ権利だと借りて来た単語で武装して、足を引っ張るしか能のない人間。責任を取りたくないからと、責任転嫁と先送りしかしない人間。自分の感情が満たされないからといって、ごね続けるだけの人間。何も考えないくせに文句だけは人一倍言う人間、等々。

そういった、既視感があり過ぎて正視し難いリアルな俗物に対して対立軸として描かれるのが、主人公や、彼等と競う他校の生徒達であるという訳です。そう、この物語の面白いところは、ある意味他校の生徒達は敵ではないというところですね。もちろん勝負の上では敵ですが、思想的には彼等は主人公側なのです。むしろ主人公達に本当の意味で敵対していたのは、「自由な校風」故に学内に巣食う、将来の老害予備軍たちでした。

四巻構成のシリーズのうち、主人公達の学校の存続問題は二巻で解決してしまうのも、実に興味深いところです。凡百の作者ならばここで大団円なのですが、この作者さんは最初から、そんなちっぽけな視点では物語を描いていないのですね。これは素直にさすがだと思いました。

登場するキャラクター達は実にラノベ的で、同時に些か古風です。作者さんにとっては初の学園ものということで、古典的な例に倣ってみたのでしょうか。一部で指摘されている通り、確かにかなりベタなキャラ付けが見受けられ、人物のリアリティはあまりありません。とはいえ、ラノベにリアルな人間なんて出て来る方が珍しいのですから、それをとやかく言うのは筋違いでしょう。

それに、そういう漫画的なキャラクターだからこそ、あれほど清々しい振る舞いができるのです。対立軸として描かれる醜い人間達とぶつけるなら、そういうキャラ付けにしないとメリハリが足りません。物語の性質や展開を考えるなら、決して不適切なキャラ付けだとは言えないと思います。

文体はテンポ良く整っており、文字数多めにも関わらず、苦もなくスイスイ読めました。主人公の悪知恵自体は地味なものですが、それに対する相手も一筋縄では行かないので、つい続きを読みたくなるのも上手いですね。もちろん物語ですからご都合な展開は多いですし、そもそも物語そのものにリアリティはないのですけれど、それでいて、リアルぶったシリアスものなどよりもよほど現実的であるという、不思議な作品。

この作品を手に取ったのは本当に偶然で、単に電子書籍ストアのポイントを消化するためだったのですけれど、一巻を読み終えるや否や、思わず続刊も揃えて読破してしまいました。2008年の作品で、今はもう電子書籍でしか手に入らないようですけれど、もし見掛ける事があったら、是非一度読んでみる事をお勧めしたい作品です。
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