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日々の便り

 

初夏の景信山

今日は確か曇りのち雨の筈だったのですけれど、実際には快晴でしたね。いつものことですが、気象庁は全く役に立ちません。颱風予報は基本的に外れ、地震速報は鳴らないか遅れるか誤報するかの究極の三択。挙げ句の果てに天気予報までこの有様とは、いやはや。とはいえ折角の良い天気でもありますし、今日は昼前から高尾山へ行って来ました。勿論目的地は景信山、稲荷山から景信山まで、いつもの縦走です。

歩いたのはいつものコースでしたが、今日はいつもとはちょっと違う景色を楽しむ事が出来ました。というのも、このところの陽気のせいもあってか急に草が伸び、コースの風景ががらりと変わっていたからです。割と幅が広かった筈の道が、両側から迫る雑草で狭くなっていたり、茂った植物でコースの見通しが全く効かなくなっていたり。慣れたコースにも関わらず、新鮮な体験の連続でした。

景信山山頂
景信山山頂 posted by (C)circias

上の写真は、景信山山頂の様子。冬場はこの位置からでも普通に空が見えるのですが、緑が生い茂った御陰で、木漏れ日の心地良い休憩スペースになっています。景信山はいつ来ても風が吹いているのですが、今日の風は一際心地良いものでした。サワサワと鳴る木の葉や草も実に清々しく、思わず予定外の長居をしてしまったほどです。でも御陰で、今日は思いがけず、色々なものを写真に納める事が出来ました。

まず一枚目は、トカゲ。これは景信山の山頂にある、茶店の裏手で撮影したものです。暗い場所だったのでISO感度がだいぶ厳しい事になっていますが、しかし、トカゲをアップで撮影することができたのは、300mmだったからと言って良いでしょう。どういうわけか、トカゲはカナヘビよりもだいぶ臆病なので、近寄るのは結構難しいのです。

トカゲ
トカゲ posted by (C)circias

トカゲが居るくらいですから、勿論カナヘビも居ます。陣場山方面へ続く階段を少し下りたところで、日の当る切り株の上で、ひなたぼっこをしているカナヘビを見付けました。次の写真は、そのカナヘビです。こちらはトカゲよりもだいぶおおらかなので、色々な角度から撮影する事が出来ました。

カナヘビ
カナヘビ posted by (C)circias

最後は、あまり御近付きになりたくない生き物の写真を。同じく陣場山へと続く階段の途中での事ですが、突然低くて太くて迫力のある羽音が、頭上で聞こえたのです。これはもしかして・・・と思って羽音の移動した方を見ると、居ました、オオスズメバチです。

オオスズメバチ
オオスズメバチ posted by (C)circias

オオスズメバチは、道のすぐ側にある木の幹の上を這い回ったり、時折飛び立ってはまた幹に戻ったりを繰り返していました。しばし観察しながら何枚か写真を撮ってみたのですが、帰ってモニターで写真を見てみて、初めて彼が何をしていたのかが分かりました。次の写真は、スズメバチの目的が一番良く分かる一枚です。

オオスズメバチ
オオスズメバチ posted by (C)circias

そう、どうやらこのオオスズメバチは、木からにじみ出る樹液を食べに来たようなのですね。ただ、樹液がヤニ状に固まってしまっていて食べ辛いのか、しきりに場所を変える事を繰り返していました。この木は通路の真横にあり、手を伸ばさずとも触れられるほどの位置ですので、ちょっと危ないですね。放っておけば基本的に攻撃される事はない生き物ですが、うっかり触れそうな位置に常駐というのは、さすがにぞっとしません。

ところで、景信山にはこの他に、蝶も沢山飛んでいたのですが・・・そのお話は、また後程。

リントン・ニ・フタ

このところ歯医者通いのために土曜日に山に行けないのですが、御陰で昼前の時間をまったりと自室で過ごす余裕ができました。こんな天気の良い日に自室に居るのは勿体ないのですが、しかし、諦めてまったりモードに入ってみると、これはこれでなかなか趣き深いものですね。ブラインド越しの日差しを眺めつつ、静かな部屋でまったりコーヒーというのも、これはこれで幸せな時間です。

というわけで今日は久しぶりに、コーヒーのお話でも。2013年にも一度記事を書いていますが、今日はマンデリンのシティローストという変わり種についてです。普段は店頭に並ばないローストなのですが、久々に売り出されていたので、購入してみました。思えば、マンデリンを飲むのも随分と久しぶりでしたねぇ。

2015-05-30
2015-05-30 posted by (C)circias
国籍:インドネシア(北スマトラ)
農園:リントン・ニ・フタ
煎り:シティロースト


淹れ方は、シティローストですので、いつも通り。挽きは中挽き、お湯はこの時期ですと84〜84.5度くらい、蒸らし40秒くらいの抽出二回で。お湯の温度は時期や焙煎具合で結構変わるようなのですが、このところこの温度が一番美味しくなるようです。時折条件が激しく変わってしまって、手探りで最適温度を探す羽目になるのですけどね。

まず香りですが、ナッツ系のまったり感にチョコっぽい香ばしさと、クチナシのような甘味がたっぷりと含まれた、実に複雑で美味しそうなものでした。ふわっと香る部分はマンデリンにしては実に素直な香りなのですが、その後で複雑な香りと、最後にほんのりとマンデリンらしい癖のある青臭さのようなものが残ります。但しこれは熱いうちのみで、冷めて来るに従ってマンデリン独特の癖が強くなって行きます。

味も然りで、熱いうちは割と素直で癖は控えめの味です。コクと酸味が強いのですが、この酸味が実にまろやかで棘がなく、コクと甘味に紛れてしまうので、「酸っぱい」という感じがありません。カカオの割合がやたらと高いビターチョコレートのような口当たり、とでもいいましょうか。後味もそれほど癖を感じさせず、まったりとした甘さが残ります。

温度が下がってくると、次第にマンデリンっぽさが強くなって来ますね。口当たりのまったり感はさらに強くなり、後味はまず酸味がハッキリと現れ、そして最後に甘味が残るようになります。完全に冷めてしまうとだいぶ癖が強くなってしまうので、冷め切ってしまう前に飲んだ方が美味しいのではないでしょうか。

お茶菓子は、意外と何でも合います。さすがに煎餅は論外ですが、ポテトチップスやベビースターのような油分のある塩辛いものならば特に問題なく。勿論、甘いものならチョコ系やビスケット系も大丈夫でした。もっとも、折角複雑で深い味わいなのですから、お茶菓子無しのブラックで、じっくりと味わって飲むのが一番なのではないかと思いますが。

味が複雑な割に嫌味がなく、全体的にソフトにまとまっているので、マンデリンは初めてという方にもお勧め出来るのではないかと思います。いわゆるコーヒーらしいコーヒーにはちょっと飽きたかな、という方にも、癖の強過ぎない変わり種として、お勧め出来るのではないでしょうか。


鉛をかじる虫

おはようございます。昨晩は例によって倒れ、気がつけば2時30分という微妙な時間。片付けなければならない雑用の残りを片付け、一風呂浴びたらこの時間になりまして。出勤まであと1時間、果たして何をしたものでしょうね。この、働いて家事をやって倒れるだけという無味乾燥な毎日には、いい加減精神を病みそうです。これが所帯持ちとかいうならまだしも、今どきどこに親兄弟を養うためにこんな暮らしをしているものがいるやら。

まぁ愚痴っても仕方ありません。残された時間は僅かですが、とりあえず酒でも飲みながら、本のお話でもしましょうか。朝っぱら酒というのも廃人臭いですが、どうせ1時間もあれば醒めてしまうのです、会社に着く前に素面になるので何の問題もありませんし、そうでもしないとやっていられませんしね。とはいえ時間がもうありません。長い作品は無理そうなので、久々に寺田寅彦の随筆から、この作品を。

○鉛をかじる虫
著者:寺田寅彦
初出:1933年(帝国大学新聞)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card42165.html
※リンクは青空文庫です

世にも不思議な鉛を齧る虫の紹介と、そこから連想される事柄を綴った作品。お話は、寅彦が「鉄道大臣官房研究所」なる、厳つい名前の研究所を訪れるところから始まります。なんとも物々しい名前からして、いかにも「お役所」というイメージのするところですね。この名前からは寅彦も、書類に埋もれているお役人の職場しか想像出来なかったようですが、実態はイメージとは大きく異なり、純然たる応用科学研究所だったそうです。

ここで見学した様々な研究の中で、寅彦が特に興味深く思ったのが、鉛の被覆管を食害するという昆虫の研究でした。なんでもその虫は鉛管を齧って駄目にしてしまうため、対策を研究しているのだとか。寅彦の記述によれば、齧った鉛の大部分は排泄されているようですが、幾らかは吸収されているようにも見えるようでした。

この謎の虫は何だろうと思って調べてみたのですが、鉛を食害する虫というのは案外色々と居るそうです。例えばシロアリの類は、柔らかければ鉛でも齧るそうですし、ジンサンシバンムシという昆虫も鉛を食べるそうですね。他には芯喰い虫の類も、鉛の先に木材さえあれば、鉛を齧って穴をあけるのだとか。「食べて」いるのか「齧って」いるのかの差異はありますが、思いのほか珍しい事ではないようで。

ところで、この虫を観察した寅彦は、鉛を齧ってその大部分を排泄するという、一見無駄にしか見えない行動から、ある事柄を連想します。それは何かと言いますと、教育でした。

人は学んだ事柄の大半の部分は忘れてしまうので、最終的に覚えているのはほんの僅かな部分だけ。大半は排泄されてしまうようなものです。しかし、鉛を齧るという行動が虫にとって無益な行動でないのと同じように、教育もまた無益ではありません。寅彦はこのことから、次のように考えました。

“「知らない」と「忘れた」とは根本的にちがう。これはいうまでもないことである。しかしそれが全く同じであるとしても、忘れなかった僅少なプロセントがその人にとってはもっとも必要な全部であるかもしれないのである。”


教わった事の大半は忘れてしまうのだから云々という話は、非常によく聞きますね。特にちょっとませた思春期前後の子供などは、こういうことを言いたがるものです。しかし、寅彦が指摘している通り、忘れる事と知らない事は根本的に違います。

当時は知られて居なかったでしょうが、ご存知のように、人間が一度取り入れた情報というのは、たとえ忘れたとしてもその人の人格形成には影響を与えています。それに「忘却」には二種類あって、捨てられてしまう情報と、深いところに格納されてしまって引き出しにくくなる情報とがあるのですね。知り得る範囲の情報から、毎度こんな風に鋭い指摘を繰り出す辺り、さすが寅彦です。

最後に寅彦は、この虫の行動を例にして、「無駄は悪である」という短絡的な思考に対して異議を唱えます。そして、そう考えると道楽息子に教育を施すのも必要であり、無駄と思われるような研究でも、しないよりはした方が良いのではないかという結論で結ぶのでした。

無駄っぽい研究が実は有益だったりというのは、ありがちすぎるほどにありがちな事ですが、そのくせすぐに無駄がどうとか言い出すのも世の中というもの。本質を理解していない短絡的な人間の合理主義など、排泄物を出す事を無駄と捉えて飢え死にするのと同程度の愚行なのですが、にもかかわらず流行るのですよね、そういうのに限って。

鼻息を荒げて短期利益に群がることが、さも素晴らしい事であるかのようにいわれる事の多い昨今ですが、とりわけ大学や研究所の皆様、そして科学の何たるか全く理解していない政治家やお役人様一同には、この作品を読んで少し頭を冷やしてもらいたいものだとつくづく思います。

といったところで、そろそろ出勤の時間ですね。それでは皆さん、良い一日を。

アオモンイトトンボを300mmで

今日も東京は真夏日、そしてつい先程までは25度を上回る熱帯夜でした。この時間になってようやく25度を切ったようですが、そもそも5月の夜に24度という時点でどうかしています。これが今日一日ならまだ分かるのですが、このところずっとですからね。よもや、このまま夏に突入してしまうのではないかと些か不安になるほどです。もう一週間以上この調子ですから、周囲の雰囲気もさすがに夏めいて来ました。

空気が夏めいているのは勿論の事ですが、早くも夏仕様にシフトしているのはそれだけではありません。例えば河原のトンボ達など、まだ5月だというのにすっかり成熟した色合いになってしまっているほどです。例年ならば、この時期はまだ未成熟個体だらけのはずなのですけれどね。

これは普通のトンボについてのみならず、イトトンボについても言える訳でして。実は5月の前半から、河原には既にアオモンイトトンボの成体が飛び回っていました。次の写真は、そのアオモンイトトンボ。連休中に撮り貯めたものです。

アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボ posted by (C)circias

沖縄では4月から発生しているそうですが、ここは東京。しかもこの色は既に充分に成熟していますので、4月末の時点で羽化していたであろうことは疑いありません。さすがにちょっと早すぎるのではないかと思うのですが、どうなのでしょうね。この日はこの個体の他にも、多くのアオモンイトトンボを見掛けました。

アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボ posted by (C)circias

上の写真は、成熟一歩手前くらいのアオモンイトトンボです。一枚目の個体は水上の枯れ草に停まっているところでしたが、周囲を探してみたところ、簡単に別の個体を見付ける事ができました。どうやら、このあたりの水辺にはアオモンイトトンボが結構生息しているようです。

アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボ posted by (C)circias

上の写真は、さらに別の個体。これもほぼ成熟済みですね。撮影には例によって300mmを使用しているのですが、こんな風に踏み込みようのない泥濘や水上の被写体を苦もなく撮影出来るのは、300mmならではの利点だと思います。一方で相変わらずAFはアレですから、当然、こんな小さな被写体にきっちりピントを合わせるのは至難。一長一短とでも言いましょうか。

アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボ posted by (C)circias

上の写真は、これまでとはまた別の個体。少し離れた、水際の藪の中で撮影しました。どうやらイトトンボは、水際の薮を好むようです。場所によっては川から数m離れた場所で撮影出来る場合もあるのですが、基本的には水面から1m以内の薮を探した方が、確実であるようですね。

ところで、今回アオモンイトトンボを撮影したのは、昨年彼等を撮影したのとは全く別のポイントでした。昨年のポイントにはアジアイトトンボも多く生息していたようですが、この辺りにはアオモンイトトンボしかいないようです。あるいは、羽化のタイミングがズレているだけという事もありそうですが・・・。

去年見付けたポイントに行って、アジアイトトンボを探してみれば、どちらなのか分かりそうですね。近いうちに、去年のポイントを見に行ってみることにしましょう。





アオスジアゲハを300mmで

今日の東京は真夏日。連日「7月上旬の気温です」なんて言っていますけれど、確か去年も一昨年も似たような感じでしたよね。7月の気温というのは、何年前の7月の気温の事を言っているのでしょうか。そろそろこれが5月の気温として認定されても良さそうなものです。

思えば虫達の動きを見ても、やはり少しばかり季節が前倒しされているような印象を受けます。例えば昨年は5月末に現れたキアシドクガですが、今年は5月中旬から飛び回っていますし、オオミズアオも然り。トンボの未成熟個体を河原で観察したのも昨年は5月末でしたが、今年は五月初旬。中旬には河原のシオカラトンボは皆立派に成熟した色合いになってしまいました。

一方で河原の植物はといいますと、どうなのでしょうね。昨年の日記では、6月後半になってからハルジオンが咲き乱れていたようですが、今のところ河原にそれらしき様子は見られません。まぁまだ五月末ですし、前倒しがあるとしてももう少し先になるのかも知れませんが。

例年だと、春はアブラナからヒメウツギ、スイカズラ、ハルジオンという具合に花期のリレーがあるので、それに合わせて撮影場所を変えれば良かったのですが、今年はこれが通用しません。少なくとも5月の中盤以降、河原にも植物園にもこれといって花がないので、撮影場所に困っていたりします。というわけで、今年は春だというのにあまり蝶の写真を撮れていないのです。

とはいえ、まだアブラナ系の残っていた月頭に撮り貯めた写真が幾らか残っていましたので、今晩はそれのお話でも。近頃は300mmを蝶の撮影に活かせないかと色々試しているのですが、その成果であるアオスジアゲハの写真です。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ posted by (C)circias

基本的に接近が難しいアゲハ系の撮影には威力を発揮する300mmですが、一方で、いかんせん暗過ぎてシャッター速度を上げられないのが弱点。1/1000くらいまでシャッター速度を上げられるのは、かなり日差しが強い場合だけで、普段はせいぜい1/500が限界でした。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ posted by (C)circias

で、このシャッター速度では、羽が奇麗に写るかどうかはほぼ運なのですね。この時は連写でかなりの枚数を撮ってみましたが、まともに羽が写ったのはほんの数枚、しかも羽にブレがなかったものは一枚もありませんでした。まぁ、これはこれで動きがあって、味があると言えなくもないとは思いますが・・・。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ posted by (C)circias

300mmは写り方が独特で、不思議な遠近感が出るのも面白いところなのですけれど、この暗さとAFの駄目さ加減がいかんせんネックです。なにしろ以前使っていたRICHOのCX-1よりさらにフォーカスが遅い上、きちんとピントが合わないことも多いのです。近頃は、専らこのAFの駄目さ加減に泣かされてばかりですね。

撮影距離など関係なくC-AF+TRでは全く話になりませんし、スポットのS-AFでも全然あてになりません。これはもう諦めてカメラ本体を乗り換えるか、EVF+MFの組み合わせを試すしかないのかも知れませんが、なんとも。被写体がもう少し豊富なら、もっと色々実験を繰り返せるところなのですけれどね。

前述のようにこのところ被写体が乏しいため、結論を出すにはいまひとつ実験量が足りません。早く次の花が咲いてくれないものかと、緑一色になってしまった河原を恨めしそうに眺めている今日この頃です。


オオミズアオと紋白蝶

気がつくと、もう5月も終わりなのですね。今月は連休をすっかり無駄にしてしまったこともあり、なんだかいつも以上に一ヶ月過ごした実感というものがありません。思えば左右の奥歯が割れたり謎の鼻血を連日出したりで、トラブルだけはいつも以上に色々とあった一ヶ月ではありましたが。左右の奥歯を失った状態で過ごした連休なんて、後にも先にもこれっきりでしょう。というか、二度と御免です。

そんなこともあって4月以上に無気力の沼底に沈んでいた私でしたが、ここへきてようやく浮上の兆しが見えて来ました。まずは、左の奥歯の治療がようやく終わり、再びまともにものを噛めるようになったこと。もう一つは、花粉症由来と思われる鼻炎の発作的反応が、河原や山上では全く起こらない事が分かったこと。御陰で休日に家に籠っている理由も無くなり、晴れて憂いなくいつもの活動を出来るようになったからです。

というわけで例によって河原を歩いて来た訳ですが、この時期の河原にはあまり蝶が居ません。連休中はまだアブラナ系の草花が咲いていたのでシャッターチャンスを期待出来たのですが、この時期はあらかた枯れてしまっていて、これといって花がないのですよね。これは望み薄かと思っていたのですが、思いがけないものを見る事が出来ました。

背面
背面 posted by (C)circias

上の写真は、ご存知、オオミズアオ。森の中や自宅の庭で見た事はありますが、河原で見たのはこれが初めてですね。夜行性なので、恐らくここで夜が来るのを待っているのでしょう。なにぶん巨大な蛾ですので、苦手な方もいらっしゃるかも知れませんが、人間には全く無害でとても大人しい種なのです。毛嫌いしないでやって頂けないものかと。一応、最も美しい蛾なんて言われる事もあるくらいの逸材ですし。

裏側
裏側 posted by (C)circias

羽の表は水浅葱に近い青みがかった黄緑色ですが、裏側から見るとだいぶ白っぽい色合いになります。胴体は目映いほどの純白で、足は赤。羽には縁部付近に波形のラインと、中央に眼状紋が入るのが特徴です。次の写真は、大人しいのを良い事に羽を接写したもの。眼状紋周辺をアップで写してみました。蝶とは異なり、オオミズアオの羽にはびっしりと毛が生えているのが分かります。これは鱗粉の色ではなく、毛の色なんですね。

眼状紋
眼状紋 posted by (C)circias

勿論、毛深いのは羽だけではありません。次の写真はオオミズアオの胴体のアップですが、見ての通りふわっふわのモッコモコ。全身くまなく純白の毛で覆われていました。非常に手触りが良さそうなのですが・・・さすがに触ると逃げるので、ここは接写のみで我慢。なお、そもそも触りたいとか思わない、という突っ込みはご遠慮下さい。色々自覚はありますので、大丈夫です。

胴体をアップ
胴体をアップ posted by (C)circias

この輝かんばかりの白は、どうやらモンシロチョウを引き寄せてしまうようです。撮影をしていたところ、一匹のモンシロチョウが寄って来て、執拗にアピールを始めました。次の写真は、オオミズアオにアタックするモンシロチョウのオスの様子です。

モンシロチョウに絡まれる(1)
モンシロチョウに絡まれる(1) posted by (C)circias

最初は偶然飛来しただけかと思っていたのですが、これが執拗に絡む絡む。数分間周囲を飛び回り、終いには胴体に着陸までかましていました。次の写真は、まさに胴体にしがみつこうとした瞬間を捉えたものです。モンシロチョウの方は必死だったのですが、当然ながら足蹴にされて追い払われてしまいました。

モンシロチョウに絡まれる(2)
モンシロチョウに絡まれる(2) posted by (C)circias

それにしても、これほど明らかに違う種だと言うのに、このモンシロチョウは何を勘違いして寄って来たのでしょうね。もしかして、オオミズアオの方がフェロモンかなにかを出していたのでしょうか。モンシロチョウは間違いなく求愛のアピールを行っていましたから、相手を同種のメスと誤認していたのは間違いないでしょう。もしかすると、フェロモンと色さえ合っていれば、モンシロチョウは何にでも寄って行くのかも知れません。

オオミズアオも紋白蝶もさほど珍しいものではありませんが、この組み合わせは全くもって意外でした。オオミズアオに求愛する紋白蝶なんて、そうそうお目にかかれるものではないでしょう。この日の私は、ちょっとついていたと言っても良いと思います。

300mmで蝶を撮る

ご無沙汰しております。以前から、暖かくなると体が辛くて云々と時折ぼやきを書いていましたが、今年の症状は例年よりだいぶ重く、御陰でここ一ヶ月ほどはかなりの無気力状態に陥っておりました。無気力とは言っても日常への影響はほぼなく、せいぜい部屋が散らかっていたという程度なのですけれどね。しかし、こういう心身ともに疲労した状態では、どうしても積極的に何かをしようという気にはなれませんで。

時折思い出したように楽器に打ち込んだり、衝動的に新しい楽器を買ってしまったりもしていましたが、基本的には仕事と家事以外、ほとんど何もしない一ヶ月だったと思います。それは連休に入ってからも同じだったのですけれど、そろそろちょっと立て直さないといけないなぁというわけで、今日は気合いを入れて蝶を撮りに行って来ました。

昨年は蝶の撮影と言えば150mmと60mmマクロを使用していましたが、冬の間にM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIを入手したので、今年は300mmでの蝶の撮影を試してみます。というわけで、まず一枚目はコミスジ。焦点距離の長いレンズならではの遠近感のある絵になっていますね。

コミスジ
コミスジ posted by (C)circias

焦点距離の短いレンズで接写を試みると、こんな風に手前にオブジェクトを配置するのは困難である場合が多いのですが、これくらいの焦点距離になりますと、特に意識しなくても、奥行き感の豊かな絵になるのが面白いですね。反面、最短撮影距離が1.5mとかなり長めなので、折角蝶が近くに来てくれても、こちらからあえて離れてやらないと撮影出来ない場面が多いのが難点です。

一方、停まっている時間が短過ぎたり警戒心が強くて近付けなかったりで、150mmでは困難だった被写体については、かなり威力を発揮してくれました。例えばこちら、モンキチョウ(メス)などはその代表。昨年はほとんどまともに撮影出来なかった蝶です。

モンキチョウ(メス)
モンキチョウ(メス) posted by (C)circias

モンキチョウはそもそもなかなか停まってくれないので、シャッターチャンスが極端に少ない蝶です。しかも警戒心が強く、忍び寄っても他の蝶のように近寄らせてくれないのですね。しかし300mmを使うと、それほど近寄らずに撮影する事が出来ます。御陰で今日は、めずらしいシーンを撮る事が出来ました。次の写真は、上の写真と同じ個体が産卵をしているところです。

モンキチョウの産卵
モンキチョウの産卵 posted by (C)circias

モンキチョウの他には、アゲハの類を撮影するのにも、このレンズは威力を発揮しました。次の写真は、ナミアゲハです。アゲハはあまり同じところに留まってくれない上に、なぜかやたら高いところや薮の奥の花に停まる事が多いので、見付けてから接近するのでは遅すぎる事が多いのですね。こういった蝶に対しても、離れたところから撮影出来る300mmは有利でした。

ナミアゲハ
ナミアゲハ posted by (C)circias

ナミアゲハの他には、アオスジアゲハも撮影する事が出来ました。次の写真は、アオスジアゲハです。この個体も薮を一つ隔てた向こう側の花に飛来していたのですが、300mmの御陰で鑑賞に堪えるサイズで撮影する事が出来ました。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ posted by (C)circias

さて、一日中300mmのみで蝶を狙ってみましたが、率直な感想は「微妙」でした。確かに遠近感は出し易いですし、遠くの被写体を撮れるのは魅力なのですが、一方で「全く寄れない」という難点がしばしば不利に働くのですね。特に、獣道のような藪の中の細道での活動の場合、厳しく感じます。

そして何より苛々したのは、AFが遅過ぎることと、そもそもAFがまともに働かない事が多い、ということ。もともとオリンパスのAFはろくなものではないのですが、それにしてもこのレンズをつけると、その木偶の坊ぶりが際立ちます。上手くいく時と上手くいかない時は半々くらいで、上のアオスジアゲハのように、手前や周囲にオブジェクトがない場合でも、変なピントで「ピピッ」と鳴る事が多いのですね。

恐らくこれは、被写体との距離が最短撮影距離近辺になってしまう事が多いからなのでしょう。10m以上離れた被写体に対してならピントも合わせ易いのですが、距離が1桁になると途端にAFがトチ狂います。しかし、蝶をそこそこのサイズに撮ろうと思ったら、相手がアゲハでも数m以内に近付かなければなりません。そう考えると、150mmと接写リングの組み合わせの方が、まだ扱い易かったと言えるでしょう。

蝶の行動に一切影響を与えない距離から撮影出来るのは魅力ですが、最短撮影距離とAFの問題はなかなかに深刻。単純に150mmと300mmを両方持ち歩けば解決といえなくもないのですけれど、それはそれでがさばりますしね。さてはてどうしたものやら、悩ましいところです。

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